離乳食 調理をする前に必ずお読みください
離乳食の考え方や材料の下ごしらえ、電子レンジの使い方などを紹介します。
調理の前に必ず読んで、家庭の状況に合わせて活用してください。
離乳食の考え方
・離乳食の考え方は2019年改定の「授乳・離乳の支援ガイド」(厚生労働省)に準じています。
・レシピはとくに記載がない場合、1回分が基本です。レシピの材料は作りやすい分量を記載しています。赤ちゃんの食べる量、食べられるかたさなどは個人差がありますので、その子に合ったぺースで進めましょう。
・食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしています。食物アレルギーと診断されている、食物アレルギーのリスクがある場合には医師の指導に従ってください。
・1回の離乳食で食べさせる初めての食材は1種類とし、食物アレルギーに注意をして少量ずつ食べさせるのが基本です。食べ慣れた食材となら混ぜてもいいでしょう。
・初めての食材を食べさせる場合、万が一、食物アレルギーの症状が出たときにすぐに受診できるよう、日中など、小児科の診療時間内にしましょう。
材料について
・計量は1カップ=200mL、大さじ1=15mL、小さじ1=5mLです。
・使っている材料に表記している鶏卵はMサイズ、じゃがいもやトマトなどの野菜はとくに記載がないものは中玉が基本です。
・材料内のグラム表記は標準サイズの食材で算出したものです。材料内に食材の大きさ・量とグラム表記を併記している場合、食材の大きさ・量は目安です。
・みじん切り=2~3mm角、粗みじん切り=3~4mm角が目安です。
・だし汁などは手作りかべビーフードを使ってください。
・湯で溶いた粉ミルクは、ミルク缶の指示どおりに調乳したものです。
・水溶き片栗粉、水溶きコーンスターチは、片栗粉またはコーンスターチ1に対し、水3の割合で溶いたものです。
・水や湯、だし汁の量は目安です。仕上がりの水分が少なく食べにくいときは、水分をたして再度短時間加熱して調節してください。
電子レンジについて
・電子レンジの加熱時間は600Wの場合の目安です。500Wの場合は1.2倍、700Wの場合は0.85倍の時間を目安に加熱してください。
・電子レンジの機種によって加熱のしかたが異なりますので、初めはレシピより短い時間で加熱し、様子を見ながら加熱時間を調整して、全体にしっかり火を通しましょう。
・電子レンジを使う際は、材料を広口の耐熱容器に入れて水分を加え、ふんわりとラップをかけて加熱することを前提としています。
・電子レンジで液体を加熱するとき、沸点に達していても沸騰しない場合がごくまれにあります。この状態の液体が、ちょっとした刺激で急激に沸騰を起こし、液体が激しく飛ひ散ることがあります(=突沸現象)。やけどの原因になりますので、ご注意ください。
・フリージングしたものを電子レンジで解凍する場合、水分の多いもの以外は水を少量加えてふんわりとラップをかけて加熱しましょう。
そのほか
・離乳食を多めに作ってフリージングする際、保存期間の目安は1~2週間です。食べさせるときは、必ず加熱してから食べさせましょう。自然解凍はNGです。
・調理の前には石けんでていねいに手を洗い、調理道具や離乳食用の食器や食具などの衛生面にも気を配りましょう。
・離乳食は少量を加熱するため、鍋の大きさや火力、食材に含まれる水分量などによって、加熱中に水分がたりなくなる場合があります。こげつかないように注意し、だし汁やスープ、水、湯などを心要に応じてたし、食材が赤ちゃんの発達に合ったかたさになるまで加熱してください。
・ベビーフードは「BF」と略号で記載していることがあります。
材料の下ごしらえについて
・食材は皮をむく、へた・すじを取り除く、種やわた・芯・骨を取り除くなどの下ごしらえが済んだものを使用しています。ただし、特別な下ごしらえが必要なものに関しては、作り方の中で行っています。
・魚の切り身はさっと水洗いして、水けをしっかりふき取ってから使用しています。
作り方では省略している基本的な下ごしらえについては、以下を参照ください。
炭水化物の食材
・ゆでうどんは、ゆでて塩分を抜き、水でよく洗うかさらしてから調理します。塩分の強い乾麺を使う場合は、ゆでて水にさらします。
・スパゲティ、マカロニは表示のゆで時間より長めに、やわらかくゆでます。
タンパク質の食材
・魚は新鮮なものを選びます。切り身はゆでて皮と骨を取り除いてから調理します。
・しらす干しやツナは茶こしなどに入れ、熱湯を回しかけて、塩分を抜いてから調理します。
・納豆は茶こしなどに入れて、熱湯を回しかけて粘りを取ってから調理します。
・鶏ささ身肉の白いすじ、胸肉・もも肉の皮は取り除きます。
・ひき肉は脂身の少ないものを選びます。鶏ささ身肉や牛肉や豚肉のもも肉などを包丁でこまかく切ってたたき、ひき肉にすると安心です。
・牛肉、豚肉の脂身は取り除きます。
ビタミン類の食材
・皮がある野菜は皮をむいて使います。なすやきゅうり、かぼちゃ、ピーマン、パプリカ、トマト、ミニトマト、りんごなど(皮をむかずに食べることが多い野菜・果物)も皮をむいて調理します。
・かぼちゃ、トマト、ミニトマト、ピーマン、パプリカ、すいか、りんご、いちご、ぶどうなど種のある野菜・果物は種を取って使います。
・グリーンピース、 枝豆、そら豆などの豆類、とうもろこし(コーン)は、ゆでて薄皮をむいてから調理します。
・野菜はすべて、離乳食の時期のかたさに沿って、やわらかくゆでます。根菜やいも類は水から、葉もの野菜やブロッコリー、カリフラワー、グリーンアスパラガスなどは沸騰した湯でゆでます。
・じゃがいもは芽の部分や緑色の部分を取り除いて、水にさらしてから加熱します。
・なすやさつまいもなどアクの強い野菜は、水にさらしてからゆでます。ほうれん草はゆでたあと、水にさらしてから調理します。
・オクラはまな板に置いて塩をふり、まな板の上を軽く転がしてから塩を洗い流しで産毛を取り、へたを取り除きます。
・さやいんげん、さやえんどうはへたとすじを取り除きます。
・生しいたけ、しめじ、えのきだけは軸を除いたやわらかい部分を使います。