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実はいいことずくめ!? 保育園と高齢者施設がドッキング 静岡県の取り組みが新しいわけ

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赤ちゃんと散歩をしていて、おじいさんやおばあさんにやさしく声をかけられた経験はありませんか? もちろん例外はありますが、高齢者の方は子どもが好きで、やさしいイメージがありますよね。「高齢者と赤ちゃんはなんだか波長が合うみたい…」なんて思うことも。今回は、高齢者施設の中にある保育園を紹介します。子どもたちは、おじいさんやおばあさんと一緒の給食だと落ち着いて食べるんだとか…!

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大きな施設の1階に、保育園とデイサービスが共存

静岡県焼津市にある「もりのくまさん保育園」は、デイサービスやグループホームなどが一体になった高齢者施設「長者の森」内の1階にある園。0~2才を預かる小規模保育園で、デイサービス利用の高齢者と同じエントランスを使用しています。「長者の森」副社長の石原さんにお話をうかがいました。

「富山県に、高齢者と子ども、障がい者を区別なく受け入れる施設があり、富山型デイサービスと言われています。その成功例を見て、私たちも地域に必要とされた施設を造ろうと考えた結果、高齢者施設と保育園を同じ建物内につくることになりました」(石原さん)

設立時には、園児の保護者から「感染症が心配」いう声があったり、高齢者の家族からは「子どもと交流しているときに転んでけがなどしたら…」という不安の声もあったそう。対策として、感染症が発症した段階ですぐにエレベーターと階段で導線を分けるなど、徹底的にブロックするように。また、けが防止のため、スタッフで施設内の「危険マップ」を作成し、共有しているそうです。

毎朝、エントランスで園児たちが高齢者をお出迎え!

高齢者と園児たちのかかわりが日常的に行われ始めると、双方にとてもいい影響があらわれ、今では不安の声はほとんどないのだとか。

具体的どんないい影響があったのか、いくつか紹介します。

◆毎朝、園児たちがデイサービス利用の高齢者をエントランスで迎えることで、子どもたちのあいさつの習慣や、お年寄りを思いやる気持ちを自然にはぐくむことができる。

◆重度の認知症だった方が、園での給食の介助(保育士と一緒に、園児が給食を食べるときのお手伝いをする)を行うようになり、エプロンをつけ、「おばあちゃん先生」としてお世話をしっかりできるほどになった。

◆給食の介助に高齢者が加わることでゆったり落ち着いた雰囲気になり、子どもたちも楽しく前向きにごはんを食べるように。

「平成17年に開設しましたが、最初のころは年に数回、イベント時に交流していました。それではどちらかが感染症にかかってしまうと、予定が白紙になってしまうんですね。もう少し気楽に、“今日がダメだったら来週に”というペースでかかわるようになったら、スタッフもスケジュールが組みやすくなったようです」(石原さん)

核家族社会では、高齢者とかかわれるのは貴重な機会

「高齢者とのかかわりに、保護者からも喜びの声が届いています。核家族化が進んでいる昨今、高齢者と自然とかかわれる環境が貴重だと感じているようですね。“帰り際に高齢者とタッチしている姿を見て、うれしくなりました”と言ってくださいます。今後の課題としては、介護分野にも理解のある保育士の育成と確保が挙げられます。仕事の領域が増えてしまう印象があり、不安を感じることもあるかもしれませんが、みんなで相談しあっていい方向に発展させたいですね」(石原さん)


静岡県では“ふじのくに型福祉サービス”という、県が推進している福祉サービスの理念があり、ここで紹介している“幼老複合施設”もその一部。年齢や障害の有無に関わらず、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせるような“垣根のない福祉”をコンセプトにしているそうで、ほかにもさまざまな新しい挑戦をしています。

関連:保育園で子どもはどんなことでストレスを感じる?

みなさんがお住まいの地域でも、今回紹介したような施設があるかもしれません。高齢者と子どもたちがお互いにパワーを与え合う“幼老複合施設”。これからの日本に必要とされているしくみなのかも、と感じました。(取材・文/ひよこクラブ編集部)

取材協力/
もりのくまさん保育園

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