猛暑・雨天OKなだけじゃない!「赤ちゃんと水族館」がオススメな理由
公園でのお散歩やお出かけを楽しめるようになったら、「もうちょっと遠出してみようかな...」と考えるママやパパも多いのでは? そこでおすすめしたいのが「水族館」! 天候や気温に左右されずに楽しめるので、ベビーカー持参で荷物も多い赤ちゃん連れにもぴったり。でも、実はそれ以外にも「赤ちゃんにいい」理由があるんです!
親子での自然体験や環境学習に詳しい、東京家政大学の宮本康司先生にお伺いしました。
生き物を至近距離で観察できる!
「実は、陸上よりも水中のほうが、生き物のグループが多いといわれています。水族館ではさまざまな色、形、動きをする生き物を一度に見ることができ、視覚情報が多いのが特徴です。陸上ではまず見られないような珍しい生き物に出会えるのも、水族館ならではのメリット。
また、動物園では安全のために、柵ごしに遠くから生き物を眺めることが多いですが、水族館はガラス1枚を隔てて、至近距離でじっくり観察できます」
赤ちゃんの新しい一面を発見できる!
「ママやパパはどうしても『せっかく水族館に行くなら、全種類の生き物を見せたい!』『イルカショーを見せてあげたい!』など前のめりになりがち。でも、本当は『赤ちゃんに何を見せたいか』より、『赤ちゃんが何を見たいか』が大切なんです。だから、ママやパパは意気込みすぎず、『うちの子はどんな生き物に興味を持つのかな?』『何が好きなのかな?』くらいの構えでいましょう。水族館には、日常生活ではまず見られないような珍しい生き物がたくさんいるので、赤ちゃんの新しい一面を発見できるチャンスです。そして、水族館で赤ちゃんがじっくり見ているものがあれば、ママやパパも一緒に見てあげて、赤ちゃんの気持ちや体験を家族で共有しましょう」
見る、触れる、聴く…体験したことが3才以降の学習にいきる!
「“遊びの場”と思われがちですが、水族館は博物館と同様の施設であり、“学びの場”なんです。実際に、赤ちゃんが水族館で見たり、触れたり、聴いたりした体験は、五感を通した脳への刺激になり、3才以降の学習の基盤となります。また、絵本や図鑑に出てくるような生き物が本当にいる、という理解にもつながります。もちろん、海に行って直接見るのもいいですが、海で見られる生き物には限りもあり、危険を伴うことも…。その点、水族館なら安全で快適な環境で、たくさんの生き物と触れあえますよ」
天候や気温を気にせず楽しめて、さらに赤ちゃんの脳や心の発達にもいい効果がある水族館。赤ちゃん連れのママやパパの強い味方になりそうですね。公園デビューをしたその次は、ぜひ赤ちゃんと一緒に水族館に行ってみませんか?(取材・文/ひよこクラブ編集部)
Profile●宮本康司先生
東京家政大学環境教育学科生態応用研究室准教授。ウニについての研究のほか、幼児とその保護者向けの体験型環境学習講座などの開発・開講も行っています。
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。