母になっても「自分自身をもっと大切に」育児漫画家ふるえるとりさんにインタビュー【後編】
今年の8月28日に第二子出産、その次の日に初書籍『母ちゃんだってほめられたい。』をリリースしたTwitterで大人気の育児漫画家「ふるえるとり」さん。前編では第一子のことりちゃんが難産だったというお話しや、離乳食に苦戦していたというお話しを聞かせていただきました。
後編は、第二子のひなちゃんの誕生による2人目の育児と、ふるえるとりさんご自身について。
――ひなちゃんのご出産、おめでとうございます! 2人目のひなちゃんの育児は1人目の育児とはどんな違いがありますか?
「ことりちゃんの相手もあるので泣いていても『待っててね』と少し待たせる機会が多く、そんなシーンでも『少しは泣いていてもいいかな』と思う心のゆとりができました。過度に気にし過ぎない、過度に悩まない、息を抜いた育児ができています。これは1人目の育児を経た結果であり、1人目のときに散々迷い悩んだことは無駄ではなかったんだと思います」
――2人目の育児でふるえるとりさんが心がけていることはありますか?
「ことりが赤ちゃんに慣れず、怖がったり嫌がったりする素振りがあったので、無理に交流を強要させないようにしています。最近では一緒にオムツのテープを替えてくれたり頭を撫でてくれたりと徐々に馴染んできたようです。
どうしてもひなのお世話に時間を取られてしまいますが、そんな中でも時間を作ってことりとじっくり向き合って遊ぶようにしています」
――ところで、育児漫画もさることながらTwitterでいろんなオリジナルストーリーやキャラクターが生まれていますね! 今一番お気に入りのキャラクターはなんですか?
「『ほめてくれるねこちゃん』というキャラクターがお気に入りです。小さなことでもなんでも褒めてくれる『ほめねこちゃん』に色々なことを褒めてもらって元気を自給自足しています。いろんな方の癒しになれるように今後もたくさん描いていきたいです」
――発売された本、読ませていただきました! 本の中でお気に入りのエピソードは?
「『育児してると個性が死にがち』というテーマで描いたものがお気に入りです。育児にかかりきりになる中で諦めかけていた自分の好きなものや趣味を、少しずつでも楽しんで自分の個性を取り戻していこう…という内容です。私自身が育児の合間に創作を続ける理由もここにあるので、思い入れの深いものになっています」
――現在、育児中のママ・パパたちへのメッセージはありますか?
「育児をしているからといって自分の好きなものを諦めなければいけないことなどないし、もっと自分自身も大事にしてほしいです。自分を大事にすることが子どものためにもなると思っています。できることを当然と思わずにどんどん自分を褒めていきたいですね。子どもを育てているママ・パパはみんなエライです」
ふるえるとりさんの育児漫画の魅力は面白いだけでなく、自身の“育児との向き合い方”をそっと優しくつぶやいてくれるところ。忙しい毎日の中でなんとなく見過ごしていることに気づきを与えてくれる漫画がたくさんあります。育児あるあるだけでなく、オリジナルストーリーやご出身の秋田あるあるも見応えたっぷり! 面白くて、暖かくて、癒される……ふるえるとりさんの育児漫画をぜひのぞいてみてくださいね。
(撮影/文・清川優美)
プロフィール/ふるえるとり
秋田出身、ことり(3歳)ひな(0歳)の姉妹を育児中の母。『母ちゃんだってほめられたい。』を発売中。Twitterで育児漫画を配信中。Twitter @torikaworks