言葉を覚えた息子が体現する「カワイイ」の世界【夫婦のじかん大貫さんの「ママ芸人日記」#39】
2018年3月に男の子を出産した、お笑いコンビ「夫婦のじかん」の大貫さん。イラストレーター兼漫画家としても活躍中です。よしもと芸人・イラスト業・ママと毎日大忙しの大貫さんによるのコラム連載「ママ芸人日記」第39回です。
【第39回】言葉を覚えた息子が体現する「カワイイ」の世界
只今1歳8ヶ月の息子。
赤ちゃんの頃は、息子がいつか喋り出すようになるなんて、なかなか想像ができませんでした。
まず、言葉の概念をどのように体得するのか、いつどんなタイミングで言語を聞き取り、発語していくのか等々、「喋る」ということを勝手に掘り下げて難しく考え、まだまだ小さい息子がどのように言葉を身につけていくのかを心配していました。
しかし、毎日の育児は目まぐるしく、そんな心配をしている暇もなくどんどん日々が過ぎていき、息子もいつの間にか単語を喋り出すようになっていました。
「ママ」や「パパ」から始まり、「ワンワン」、「ブーブ」、「チッチ(うんち)」等々、発音しやすい言葉から、最近では「パン」や「でんちゃ(電車)」などの自分の好きなものを次々に覚えて喋るようになってきました。
「発音しやすい言葉」というのは、耳なじみがとてもかわいらしいものが多いもので、子どもの丸みを帯びた体のフォルムと相まって、究極の「かわいい」が発動しやすいものです。
眠い目をこすりながら、トロンとした表情で「ねんね…」と言ったり、小さな手をピーンと伸ばして腰元にピタっとつけ、「シュッシュ!ポッポ!」と汽車の真似をしたり…。
「かわいい」という概念を知らずにことごとくかわいい行動をしていくのですから、子どもとは不思議なものです。
一方で、どういうわけか突如まったく「かわいい」に当てはまらない言葉を発したりすることがあります。
まだまだ言い間違いをすることも多く、「ダメ」のことを「マメ」と言ったりする息子。
しかし、何故か「鍵」の発音だけは、しっかりと「カギ」と発音するのです。
「ねんね」「チッチ」「ブーブ」などのかわいらしい言葉の中に突如出現した「カギ」…。
どちらかというと発音しにくそうなものなのですが、不思議なものです。
今後も、子どもらしい発音のものと、突如はっきりと発音してくる言葉のおもしろさに注目しながら、息子と共に成長していきたいです。
夫婦のじかん大貫さん プロフィール
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属/夫婦お笑いコンビ「夫婦のじかん」の嫁担当。イラストレーターとしても活動中。相方は元・トンファー山西章博。息子(2018.3生)と夫との3人暮らし。2019年3月にコミックエッセイ「母ハハハ!」(PARCO出版)を発売。