「死なせない育児」ボンベイさん。育児のつらさは無用な我慢
家族の心も体も「死なせない」育児がインスタグラムで話題のボンベイさん。現在は子育てを楽しんでいますが、初めての育児はストレスだらけだったそう。そんなボンベイさんがイライラから解放されたきっかけは?
赤ちゃんにあたってしまって 自己嫌悪の涙
イライラのピークが訪れたのは、長女が6カ月のときです。このとき、私は夫の両親と同居。一緒に住んでいるとどうしても気を使ってしまい、義母が台所に立っていたら、たとえ疲れて休みたくても、家事を手伝っていました。慣れない育児に加え、疲労、同居ストレス、さらに育児を他人事に思っている夫…。そうして、娘の寝ぐずりが数時間にわたって続いたある日、イライラが募って思わず娘をベビーベッドに投げ下ろしてしまったんです。
それまで赤ちゃんにあたったことなどはなく、すぐに娘を抱き上げたのですが、涙があふれ出し、寝かしつけたあとも自己嫌悪で号泣。自分の行動に大きなショックを受けました。
家族みんなの笑顔を最優先に 家事を効率化
私はずっといい母・いい妻になろうと、自分で自分の心を縛っていたのだと思います。「それなのにみんなわかってくれない。私だけがつらい思いをしている」と悲観的になっていました。苦しさの原因は、いわば“無用な我慢”。この出来事を機に、もう我慢するのはやめようと決めました。
まずは夫に、同居の解消を相談。思いの丈をぶつけながら話し合いを繰り返し、娘が1才のときに家族3人で夫の実家を出ることに。距離を置いたことでストレスがなくなり、義両親との関係はむしろ良好になりました。
その後、双子の妊娠が判明したときは長女時代の経験をふまえ、「子育てしやすい環境づくり」を模索。洗濯乾燥機など便利家電も買いそろえ、家事や育児で負担になることはできるだけカットすることに。育児に正解はないと言われるけれど、家族が笑顔で過ごせたら、それが正解です。今何をいちばん大切にしたいのか? そのためにはどうすればいいか。少しずつでも実践していけば心は軽くなると思います。
ボンベイ流イライラしない3カ条はコレ!
●第1条 モノと人にどんどん頼る
頑張りすぎると心に余裕がなくなります。宅配サービスなど、お金で解決できることには投資しても。パパへの気づかいもストレスの原因に。つらいときは素直に甘えて。
●第2条 育児の常識にとらわれない
夜間の授乳は、好きなテレビを見ながらもあり。泣き声に悩まされるときはイヤホンで音楽を聴きながらあやしても。イライラするくらいなら自己流の育児でOK。
●第3条 10分でいいから自分の時間を持つ
24時間、家族のために身をささげていると「私ばかりが大変」とモヤモヤしがち。10分でもいいから時運の時間をつくって。自己犠牲の精神はだれも幸せにしません。
どうすれば楽しく育児できるのかは、人それぞれ違うもの。自分なりのペースや方法を模索して、笑顔で育児ができますように。(取材・文/中澤夕美恵、ひよこクラブ編集部)
■参考:『ひよこクラブ』2020年1月号「”イライラして赤ちゃんにあたっちゃった…“そんな経験ありませんか?」
Profile●ボンベイ
仕事をしながら三女の子育てに奮闘。「死なせない」を最重要ミッションに掲げ、ママも幸せになる育児方法をSNSで発信。著書に『家事なんて適当でいい!』(KADOKAWA)。
@bonbei_twinslife