「ママと息子・パパと娘」異性の親ならの子育てのギモンを専門家に聞く
ママにとっては息子、パパにとっては娘――。同性ならばなんとなくわかることも、異性だととまどってしまうことがありませんか。「ひよこクラブ」では、そんな育児中の異性ならではの疑問を、臨床発達心理士の秦野悦子先生と、小児科医の若江恵利子先生、お二人に聞きました。
“一緒のおふろ”は小学校中学年ごろまで
Q娘(息子)と一緒におふろに入っていいのは何才までですか?
「一緒におふろに入る時期は、家庭ごとのルールで問題ありませんが、子どもが嫌がったらやめるのでいいでしょう。嫌がらない場合、第二次性徴が始まる前の、小学校中学年ごろを目安にしてはどうでしょうか?
ちなみに、東京都の銭湯に関する条例では、10才以上の男女を混浴させてはいけないことになっています」(秦野先生)
ヨーロッパやアメリカでは、おふろ場はプライバシーが守られるべき場所であり、親は着衣のまま赤ちゃんをおふろに入れるのが一般的。親子であっても裸で一緒におふろに入ることはあまりないようです。その国の文化や家族の考え方によっても、異性・同性問わず、子どもと一緒におふろに入る年齢は異なるようです。
“異性の公衆トイレ”へは小学校に入るくらい
Q.女子トイレ(男子トイレ)に息子(娘)を連れて行っていいのは何才までですか?
「個人差はありますが、5~6才になると男女の違いがよりわかってきます。小学生くらいになったら、ママ(パパ)は男子トイレ(女子トイレ)の出入り口付近で待ち、子ども1人で男子トイレ(女子トイレ)に入らせても。慣れていない公衆トイレで心配なときは、小学生でも女子トイレ(男子トイレ)に連れて行ってもいいでしょう」(秦野先生)
もちろん家族で出かけたときは、パパが男の子を男子トイレへ、ママが女の子を女子トイレへ連れて行くのがベスト。
公衆トイレで子どもが犯罪にあうニュースもたびたび聞くので、ケース・バイ・ケースで判断するのがよさそうです。
“性器を親が洗う”は自分で体が洗えるまで
Q.性器はいつまで親が洗うの?
「自分で体を洗えるようになる5~6才ごろまで。自分で洗えるようになっても、きちんと洗えているか時々確認をしてください」(若江先生)
「小学生でも洗い残しはあるので、8~9才まではきれいに洗えているか、親が時々チェックしましょう」(秦野先生)
若江先生と秦野先生の答えから、自分の体が洗えるようになる5~6才ごろから性器は親ではなく自分で洗うようにして、8~9才ごろになるまでは、親が時々チェックをすることがいいようです。
もちろん5~6才ごろまでに、自分の体を自分で洗えるように教えていきたいですね。
監修/秦野悦子先生 若江恵利子先生 取材・文/ひよこクラブ編集部
育児の中で、異性だから迷うこと、異性だから疑問に思うことって、考え出すと意外にたくさんありませんか?
ひよこクラブ6月号には「今を生き抜く! 息子育児・娘育児」を特集しています。ママ・パパの異性ならではの育児の疑問、性器の洗い方、ジェンダーレスな時代の子育てなど、気になる話題を掲載しています。
秦野 悦子先生(はだのえつこ)
Profile
白百合女子大学 発達心理学専攻 教授
臨床発達心理士スーパーバイザー。わかふじ保育園園長。専門は保育支援、保育を通しての家族支援、幼児期のコミュニケーション。