つわりの原因に働きかけて、 少しでもラクにするコツ【専門家】
つわりの症状は十人十色、軽減方法も人それぞれ違います。だから、いろいろ試して自分に合う方法を見つけることも大切。医学的研究から、効果ありとされている方法は、とくに試してみる価値があるかも! つわりの軽減を目的とした研究を行っている、関西医科大学看護学部・岩國亜紀子先生に教えてもらいました。
つわりの原因に働きかける方法で、少しでもラクになることが
つわりの原因はまだはっきりとわかっていませんが、妊婦さんの体ではさまざまなホルモンが作用し、ミネラルやビタミンが不足していることも。また、つわりのときは消化管の働きが低下しており、さまざまなつらい症状を引き起こします。これらに働きかけて、少しでもつわりをラクにするコツを紹介します。
しょうがは、吐きけの軽減に効果的
しょうが摂取に関する研究は海外でも数多く行われており、つわりへの効果的な対処法の一つと考えられています。
しょうがの成分は弱った消化の働きを調整し、吐きけの軽減が期待できます。おろししょうがティースプーン1杯程度を3日以上食べると効果的。しょうが湯や、炭酸水に入れても。
葉酸、ビタミンB6で代謝を促す
葉酸は1日480μgを、ビタミンB6は1日1.4mgを2週間以上とることでつわりが軽減する可能性が。必要量をすべて食べ物からとるのは難しいので、サプリメントを活用してもいいでしょう。
※サプリメントや強化食品に含まれる葉酸の耐容上限量は1日900~1000μgです(「日本人の食事摂取基準(2020年版)による)。
ミントやレモンなどのアロマでつわりが軽減
ミントやレモンなどのアロマオイルをかぐことで消化管の働きが調整されてつわりが軽減するという報告が。マスクやハンカチに少量つけて不快なときにかいでも。
※アロマオイルは、ミントやレモン、グレープフルーツ、スウィートオレンジなどがおすすめ。妊娠に影響する可能性があるラベンダー、ローズ、カモミールなどは避けましょう。
腹式呼吸で吐きけが落ち着く
腹式呼吸で消化管の運動が促され、食べ物の停滞が緩和し、吐きけが落ち着く効果が。鼻から息を吸っておなかをふくらませ、ゆっくりおなかを縮める気持ちで口から息を吐いて。息を吐くときは、吸うときの2倍の時間をかけましょう。例:3秒吸って、6秒吐く
「内関のツボ」で消化器系の症状を軽減
手首の内側、しわの中央から指の横幅3本分の位置にあるツボ。ここを指で押すと、吐きけ、食欲不振などを軽減する効果が期待できます。※効果については個人差があります。
イラスト/德丸ゆう 取材・文/たまごクラブ編集部
つわりのときは、無理せずなるべく休むことがいちばん。そして、妊婦さんが自分に合った軽減方法を見つけるのが効果的です。「これをしたらラクかも!
」という感覚を大切に、「見つかったらラッキー」くらいな気持ちで、いろいろ試してみましょう。
『初めてのたまごクラブ』2021年夏号には「つら~いつわりを少しでもラクにするコツ!」特集があります。
参考/『初めてのたまごクラブ』2021年夏号「つら~いつわりを少しでもラクにするコツ!」