妊婦8420人にお産方法について聞いた 無痛分娩希望は18.3%と意外な結果に
無痛分娩とは、麻酔で陣痛を和らげる分娩方法です。アメリカ、フランス、イギリスでは無痛分娩のほうが主流で、日本でも無痛分娩を希望する人が年々増えています。
そこで「あなたは無痛分娩を希望している?」という質問を、スマホアプリ「まいにちのたまひよ」の情報交換コーナー(ルーム)で聞いてみました。
「希望していない」は56.3%。しかし「無痛分娩を選びたかったけど、あきらめた」という回答も。
妊娠初期の方を対象に2021年2月〜6月に実施したアンケート結果(有効回答数8420)によると、無痛分娩を「希望している」は18.3%と、2割にも満たない数字でした。「希望していない」は56.3%と、約3倍の数字になりました。
無痛分娩の広まりを感じていましたが、結果として選択する妊婦さんはまだまだ少ないようです。
「陣痛の痛みを経験してみたい」「痛みを乗り越えての出産で感動したから」という、自然分娩に臨む声
「夫に無痛分娩を勧められたけど、ひとりっ子の予定なので陣痛を体験してみたくて自然分娩を希望しました」
「麻酔無しで、どれほどの痛みがあるのか、体験してみたい」
という猛者もいれば
「一人目は安産で、耐えられない痛みではなかったので自然分娩です」
「一人目の時、大変だったぶん産まれたときの感動が大きかったので、二人目も迷わず自然分娩を選びました」
という、経産婦さんからのコメントも。
一方で、無痛分娩を選びたかったけど、費用面であきらめたというコメントも。
「最初は無痛分娩を選ぶ気満々でした。でも私の産院は出産費用に加えて8万円+αです。
その8万円で、産まれてくる赤ちゃんの洋服やおもちゃをたくさん買ってあげられるなぁと思ってしまって。自然分娩にしました」
「私の産院は+15万円で、2割程度の痛みだそうです。迷って迷ってあきらめました」
「痛みを回避できるならお金を払う価値はある」と、無痛分娩を希望
「無痛分娩にしました。コロナ禍で夫は出産に立ち会えないし、ひとりで痛みに耐える自信がありません」
「初産ですが無痛分娩一択です。妹の壮絶な出産に立ち会って『私には無理』と思ったので」
「里帰り出産できないし、夫は激務だし、頼れる人がいない産後が決定なので、体力温存が目的で無痛分娩を希望しました」
「一人目も二人目も無痛分娩です。正直、お高いけれど精神的余裕と体力回復には代えられない。それだけの価値はあります」
「痛みに弱い」という初産のママの声とともに、経産婦さんからは、自然分娩を経験して2人目以降は無痛分娩を選んだ、という声も多数寄せられました。
「一人目自然分娩で、二人目無痛分娩と両方経験して、三人目は無痛分娩を希望しています。断然楽です」
「一人目は自然分娩で、促進剤を打ち始めて陣痛マックス迎えてからの3日間という超難産でした。二人目は無痛分娩一択です」
そして計画的に産みたいからと、無痛分娩を選んだ人もいました。
「3人目4人目は無痛分娩です。本当は自然分娩にしたかったけど、夫は単身赴任で、両家の親を頼れないので子どもの預け先がなく、しかも夜間のタクシーは呼べない地域です。
なので夫の休みに合わせて計画無痛分娩にしました」
アンケートの数値上では「自然分娩」が圧倒的でしたが、書き込まれたコメントの7割は「無痛分娩」希望者でした。
無痛分娩のメリットは、お母さんが落ち着いて出産に臨めること、精神的にも体力的にも疲労感が緩和できるので産後の回復が早いことと言われており、経験者からは選んで良かったというコメントが寄せられました。
またアンケート結果から「選べない・その他」が16.5%。「無痛分娩が可能な産院が通える範囲になかった」という声もありました。
無痛分娩は麻酔医の常駐など、病院側も体制を整える必要があるため、まだまだ数が少ないのが現状です。必ずしも希望しているお産方法を選べない場合もありますが、どんなお産をしたいか考えるのは大事なことです。
多くの妊婦さんが安心して出産に臨める時代が待ち望まれます。
文/和兎尊美
※文中のコメントはアプリ「まいにちのたまひよ」内、同じ出産月のママ・妊婦さん同士で情報交換できるコーナー(ルーム)に寄せられた投稿を再編集したものです。
※アンケートの結果は「ルーム」にて以下の期間で実施した回答結果を合算したものです。(有効回答数:8420)
・2021年2月1日~2021年2月8日実施/2021年4月生まれルーム
・2021年3月1日~2021年3月8日実施/2021年5月生まれルーム
・2021年4月5日~2021年4月12日実施/2021年6月生まれルーム
・2021年5月3日~2021年5月10日実施/2021年7月生まれルーム
・2021年5月31日~2021年6月7日実施/2021年8月生まれルーム
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