「バースプランって何を書けばいいの？」「自分勝手と思われない？」産科医・北島米夫のニンプのお悩み相談室

妊娠中期から後期の初めごろになると、妊婦健診の際に「バースプラン」を書いてくるように言われることがあります。初めて出産するママにとって、何を書いたらいいのかわからなかったり、「こんなこと書いていいのかな？」と迷ったりするケースも。モヤモヤがスッキリ晴れる助言をくれる、と妊婦雑誌「たまごクラブ」編集部員からも信頼されている北島米夫先生が、ニンプさんのお悩みをスッキリ解決！　悩めるニンプさんの心を軽くするアドバイスをお届けします。

「バースプラン」何を書けばいい？

先日の妊婦健診で「バースプラン」の用紙を渡され、「次の健診までに書いてきて」と言われました。夫に立ち会ってほしいという希望はありますが、ほかに何を書けばいいのかわかりません。会陰切開はしたくないけれど、あまり自分勝手な希望を書くわけにもいかず…。どんなことを書けばいいですか？（妊娠9カ月のニンプより）

どんなお産にしたいか、話し合うための材料

ときどき、ネットなどで調べて、ほかの人のバースプランをそのまま書いてくる人がいますが、本来、バースプランとは、「お産に対して自分が期待していることや、希望していること」を書くもの。実際のお産をどのように行うか、医師や助産師と話し合う際の材料になるものです。
パパとも話し合い、じっくり考えてみてください。立ち会い出産の希望のほかに、生まれたばかりのへその緒がついた赤ちゃんを抱っこしたいとか、分娩台の上でおっぱいを飲ませたい、分娩室と家族をオンラインでつなぎたい、誕生直後の赤ちゃんの動画を撮ってほしいなど、自分の価値観に照らし合わせて考えてみましょう。陣痛中に音楽をかけたい、アロマを焚きたいといったことも、希望しているならどんどん書きましょう。

遠慮は無用！　自分の気持ちを正直に

もちろん、会陰切開をしたくないと書いてもOKです。自分勝手ではないし、怒られることもないでしょう。「じゃあ、
必要なときだけやりましょう」というところに落ち着くと思います。とにかく、バースプランには何を書いてもいいのです。なかには、ママと赤ちゃんをつないでいた胎盤を見たいというご夫婦もいます。当然、施設や分娩の状況によってできることと、できないことはあります。それでも、バースプランを出したあとに、医師や助産師との話し合いのもとになるので、まずは希望を伝えることが大事。「自分勝手かも」「迷惑がかかるかもしれない」と遠慮せずに、バースプランには好きなことを書いてください。医療者も、それを望んでいます。

先生から最後にひと言

どんなお産にするか話し合う材料になるから、バースプランには自由に希望を書こう！

監修／北島米夫先生　イラスト／花くまゆうさく　文／たまごクラブ編集部

いかがでしたか？　北島先生の相談室「中期のたまごクラブ」で好評連載中です。


参考／『中期のたまごクラブ』2022年春夏号「産科医・北島米夫のニンプのお悩み相談室」
※掲載している情報は2022年4月現在のものです。


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