職場なのに大声で「やったね!」、「陽性ってコロナ?」、はたまた沈黙などなど。夫への妊娠報告エピソード集。専門家に聞く
「たまひよ」アプリユーザに、「夫・パートナーへの妊娠報告はどんな風にしましたか?報告したときの夫・パートナーの反応も教えてください」と質問したところ、笑いあり、涙あり、はたまた沈黙など、たくさんのエピソードが届きました。総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務し、これまでに数千人の母子のケアに携わられた助産師の浜脇文子先生に聞きました。
報告もさまざま、夫の反応もさまざま
アンケートではサプライズでの報告もあれば、妊娠検査薬の結果や病院の診察が終わった時点でLINEやメールで報告、一緒に妊娠検査薬または診察をして知った、などさまざまでした。そして夫の反応もさまざま。中でも印象的なエピソードを紹介します。
「帰宅した夫が『朝の妊娠したって話は夢??現実???』
実は夫より起床時間が1時間早い私。生理予定日を過ぎたその日の朝、検査薬を使ったらうっすら陽性に!興奮を抑えきれず、まだ寝ている夫に『陽性だった!』と報告したのです。夫はぼんやりとした表情でしたが、詳しい説明もせずに私は出勤。夫は一日中夢か現実か困惑したそうです(笑)」(もっち)
「生理が遅れたので、私は妊娠を確信。早朝、夫に隠れて妊娠検査薬を試したら陽性でした。その結果をダイニングのテーブルに置いて、私は再び布団に入って寝たふり。起きた夫が検査薬に気づいて『え!』と、声をあげて寝室に走ってきたので、二人で喜びあいました」(たたんのママ)
「箱に検査薬をいれて『パパになります!』って手紙を書いて、夫に渡しました。目が点になるって表情を初めて現実で見ました(笑) 驚きと喜びの妊娠報告でした」(たぬたぬ)
「忘れもしない、上の子の妊娠がわかった時のこと。夫に『妊娠したよ!』と報告すると『やっぱりね。手応えあったもん』と、ニヤリ。いや、まずは喜んでくれ!あと手応えってなんだそれ(笑)」(ちょすこ)
「多忙な時期であまり仲良しできていなかったタイミングでの妊娠でした。2人で妊娠検査薬の陽性結果を何度も見返して、心当たりを探してしまった(笑)でもその後はすごく喜んでくれて、在宅勤務を増やしてくれて、いろいろフォローしてくれました」(ちた)
陽性は陽性でも「そっちかい!」という勘違いエピソード
「陽性反応の妊娠検査薬を見せたら『コロナの陽性?』と。そっちかい! 思ってたリアクションではなかったです」(えび)
「不妊治療中で、今日は病院と知っている夫にすぐ『陽性だったよー』と、LINE。『コロナ?』と返ってきました」(もも)
「色々あって母が夫に電話で『陽性だったよ』と報告。『ワクチン効かなかったの?』と、言っていたそうです(笑)」(ユウミ)
思わずうるっとしてしまう感動エピソード
「元々不妊治療をしていたので、夫に『検査薬使います』と宣言してトイレへ。結果陽性で、正座をして待っている夫に妊娠検査薬を見せて2人で泣きながらハイタッチをしました」(かけあや)
「持病を抱えての不妊治療で、2回目の体外受精で授かりました。仕事中の夫へ電話をかけますが、話す前から私が泣いていたので夫は今回もダメだったと思ったようです。何も聞かずにただ『大丈夫だよ。泣かないで』と、声をかけてくれました。
私が『○週○日だって!』と、泣きながら伝えると夫はビックリした様子で、職場だと言うのに大声で『やったね!頑張ったね!』と、嬉しそうでした」(あーちゃん)
「前夫の浮気が原因で不妊症になり、長男を連れて離婚。その後、今の夫と再婚し不妊治療を始めました。生理が遅れたので、まずは自宅で妊娠判定薬を試すことに。陽性の反応に、はしゃぐように大喜びするかと思ったら、とても静か。噛み締めるような喜び方で、心の底から望んでいてくれたのだと涙が出ました。
その日の夕ご飯は夫が好きな料理を並べましたが、全然手をつけず……。どうしたの?と、聞くと『胸がいっぱいってこういう事なんだね』と、言われてまた涙……でした(笑)」(Maay)
夫への妊娠報告にはさまざまなドラマがありました。
しかし気になるのが夫以外の家族や友人、そして職場に報告するタイミングです。ベテラン助産師の浜脇文子先生に聞きました。
「親族や友人には安定期に入ってから、職場は安定期を待たずになるべく早くが基本です」と、専門家
「親など親族や友人には、その関係性にもよりますが安定期に入ってからが望ましいでしょう。もちろん『早く報告したい!』という方は早めで良いと思います。
職場の上司や同僚などは、心拍と胎嚢を確認し、母子手帳をもらえたら報告するのがスマートです。
なぜならやがてつわりが始まるからです。個人差はありますが『妊娠期で一番つらい』という時期です。
つわりは嘔吐だけでなくめまい、貧血、倦怠感など様々な症状が出ます。
仕事に支障が出る可能性があり、上司や同僚に事前に報告しておけば仕事面で配慮してもらえます。そして会社側は産休・育休時の配置転換や人の補充などもスムーズに進められます。
流産の可能性がある時期だし、周囲に変な気遣いをされたくない、だから安定期まで報告したくない、という方もおられると思います。でもよく考えてみてください。
妊娠を隠して仕事に支障が出てから『実は……』と、報告されるほうが『早く言ってよー』と、モヤっとされるものなのです。
とはいえ職場の人間関係もさまざまです。上司に言いづらい場合は、信頼できる職場の先輩ママに『困っているんです』と、相談するのも手段です。
人は『困っている』と、相談されたら助けたくなるものですから(笑)
母体のためにも、赤ちゃんのためにも、周りに協力を仰ぎましょう。協力を仰ぐことは決して弱音を吐くことではありません。
妊娠・出産はママひとりで何とかできることではないのですから」(浜脇文子先生)
濵脇文子(はまわき ふみこ)
助産師・保健師・看護師。大阪大学招聘准教授。星薬科大学非常勤講師。総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務。母と赤ちゃんの笑顔が大好きで、数千人の母子のケアに携わります。産前産後ケアセンターの立ち上げに参加したり、民間企業での事業開発など多方面で活躍。自治体の講演や各種メディア執筆では、ひとりひとりのペースにあわせた母に寄り添う姿勢と、明るく軽快な語り口で人気を博します。
文/和兎 尊美
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
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