「これって妊娠!?」気になる妊娠の兆候 妊婦のリアル。3位胸のはり、2位吐きけ、1位は?【専門医】
「これって、妊娠のサイン?」妊娠を意識している場合はとくに、体に表れる兆候が気になるもの。産婦人科医の大槻克文先生に、妊娠によって起きる体の変化についてうかがいました。先輩ママのデータもチェック!
妊娠を維持しようとホルモンバランスが激変!
妊娠の兆候でいちばんわかりやすいのは、月経の遅れ。でも、そのほかにも体にさまざまなサインが表れます。
女性の体は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つがバランスを変えながらコントロールしています。
このうち黄体ホルモンは、妊娠を維持させるホルモン。妊娠すると、大量に分泌されて、基礎体温を上げ、子宮内膜を厚くし、乳腺を発達させるなど、妊娠の継続を助けます。
また、黄体ホルモンには内臓や血管を形作る平滑筋をゆるめる作用があり、子宮をはじめ胃腸や血管の収縮も抑えます。そのため、胃腸の不快症状やめまい(貧血のような症状)、頭痛などが起こりやすくなります。
妊娠初期の体の変化は、ほとんどが黄体ホルモンによるものなのです。
先輩ママが体験した妊娠の兆候は?
「あなたが経験した妊娠の兆候は?」妊娠中~1才11カ月の赤ちゃんのママ516名へのインターネット調査(複数回答、2021年11月実施)によると、体験した人が多かった妊娠の兆候は以下のとおりでした。
第1位は…だるい、眠い、熱っぽい
体がだるい、疲れやすい(42.1%)、眠い(35.1%)、微熱が続く、体がほてる(29.3%) と多くのママが体験! 基礎体温は高温期が続き、だるい、眠いといった症状が。甲状腺機能が高まり代謝が盛んになるため、ほてりや熱っぽさを感じることも。
第2位は…胃のむかつき、吐きけ
妊娠の兆候として、早い段階でつわりの症状が出てくる人も。胃のムカつき・吐きけ(23.4%)、においに敏感になった(11.2%)などは、典型的なつわりの症状です。
第3位は…胸の張り、痛み
17.6%のママが体験。黄体ホルモンの影響で胸が張る感じがすることがあり、乳首が下着に触れると痛く感じることも。おっぱいの変化はこんなに早くから表れるのですね。
このほか多かった変化は、おりものが増えた(17.2%)、生理痛のような下腹部痛(16.1%)、 生理予定日前後に少量の出血(11.0%)イライラする、涙もろくなった(10.7%)など。
ほかにも、頭痛、めまいや立ちくらみ、肌荒れ、便秘、げっぷが増えた、唾液が増えた、鼻づまり、耳が詰まった感じ、おならが増えた…という人も。
一方で、「とくに変化は感じなかった」という人も18.6%いました。
取材・文/たまごクラブ編集部
妊娠検査薬を使う前でも、もし上記のような変化があって、「妊娠かも?」と思ったら、生活をスローダウン。お酒やたばこは避け、薬の使用にも慎重になりましょう。
参考/『初めてのたまごクラブ』2023年春号「妊娠したかも?から15週までの気がかりを解消! ママとおなかの赤ちゃんの見通し&やることのすべて」
●記事の内容は2023年4月の情報で、現在と異なる場合があります。
『初めてのたまごクラブ』2023年春号には初期の妊婦さんの気がかりを解消する「ママとおなかの赤ちゃんの見通し&やることのすべて」特集があります。