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【医師監修】妊娠初期(妊娠2・3・4カ月)に気をつけることは? やっていいこと・ダメなことQ&A【赤ちゃんへの影響・食べ物】

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スライスビーフステーキのグリル
karandaev/gettyimages

妊娠初期ママは、日常生活のいろいろなシーンで「おなかに赤ちゃんがいるのに、これってやっていいのかな? ダメなのかな?」「これって妊娠中どうなの?」と気になることがあるはず。そんな疑問の数々を帝京大学医学部附属病院、総合周産期母子医療センター長、笹森幸文先生に聞きました。今回は、赤ちゃんへの影響が気になる「食べ物」に関するQ&Aです。

【Q1】つわりで、ゼリーばかり食べているけれど、やめたほうがいい?

【A】個人差がありますが、つわりのピークは一時期なので、このときの栄養バランスには神経質にならなくてもいいでしょう。脱水症状が心配なので、水分をとるように心がけて。

【Q2】妊娠中は、温かいものを食べたほうがいいの?

【A】妊娠中に体を温めるものをとるのはおすすめです。血液の循環がよくなり、むくみ予防になるだけでなく、おなかが張りやすくなるのも防げます。温かいものを食べてホッとすると、リラックス効果も。

【Q3】貧血予防のためにも、レバーは食べるべき?

【A】レバーはビタミンAを多く含んでいるため、妊娠初期に過剰に摂取すると、赤ちゃんに影響する可能性があると言われています。たまに適量を食べる程度ならまず問題ありませんが、日常的にたくさん食べ続けるのは避けて。とくに鶏や豚のレバーはビタミンAを多く含むので、妊娠中は食べるのをなるべく控えたほうがいいでしょう。※1※2

【Q4】ひじきは?

【A】ひじきには無機ヒ素が含まれているというデータがありますが、1 日4.7g(乾燥)以上を継続的に食べ続けなければ問題ない※ 3とされています。とりすぎに注意して、適度な摂取を心がけましょう。

【Q5】昆布は食べてもいい?

【A】昆布に多く含まれているヨウ素を大量にとりすぎると、赤ちゃんの甲状腺機能低下を招く可能性があるとされています。普通の量なら問題ありませんが、とりすぎに注意が必要な食品です。

【Q6】「魚を食べるときは注意して」と言われました。何に注意すべき?

【A】大型の魚に赤ちゃんに影響を与えるレベルの水銀が含まれている可能性が。同じ魚ばかりを食べすぎないようにして。

【Q7】ミナミマグロ(インドマグロ)、マカジキ、ユメカサゴ、キダイなどは?

【A】赤ちゃんに影響を及ぼすレベルの水銀が含まれている可能性があるため、妊娠中は極端に食べすぎないように注意が必要です。刺し身なら1 人前、切り身なら1 切れ(いずれも80g程度)を週2 回まで※ 4を目安にして食べましょう。

【Q8】キンメダイ、クロマグロ(本マグロ)、メカジキ、メバチ(メバチマグロ)などは?

【A】赤ちゃんに影響を及ぼすレベルの水銀が含まれている可能性があり、妊娠中は食べる量に要注意。刺し身1 人前、切り身1 切れ(いずれも80g程度)を週1 回※ 4までを目安に。

【Q9】ツナ缶、キハダ、ビンナガ、メジマグロなどは?

【A】通常の量を食べるのは問題ありません。ただし、毎日同じ魚ばかり食べ続けるのは栄養が偏ります。バランスよく食べるようにしましょう。

【Q10】青魚(あじ、さば、いわし、さんま、ぶり、かつお)などは?

【A】通常の量を食べるのは問題ありません。栄養素の偏りなどを防ぐためにも、毎日同じ魚ばかりを食べすぎないように心がけて、いろいろな種類のものを食べましょう。

【Q11】白身魚(鯛、たら)などは?

【A】通常の量であれば問題ありません。栄養素のバランスを考え、同じ魚ばかりでなく、いろいろな種類の魚を食べるように心がけましょう。

【Q12】たらこはNG?

【A】加熱したものを適度な量、時々食べる程度なら問題ありません。ただし、塩分が多く含まれているので、とりすぎに注意して。

【Q13】イクラは食べちゃダメ?

【A】塩分が多いので、食べすぎには注意が必要です。おすしで新鮮なものを1 、2 貫食べる程度であれば問題ないと思います。

【Q14】かき(生食)は避けたほうがいい?

【A】貝類は食中毒を起こす細菌類をため込みやすい性質があります。そのため、ノロウイルスなどにあたる確率が高くなります。妊娠中は貝類の生食は避けたほうが安心です。

【Q15】甲殻類は食べてもいい?

【A】食べても問題ありませんが、抵抗力が低下している妊娠中は、食中毒の心配が。新鮮なものを選んで、加熱して食べましょう。

【Q16】以前えびアレルギーでした。今は症状がありませんが、妊娠中は控えたほうがいい?

【A】以前はあったアレルギー症状が落ち着いて出なくなった場合でも、妊娠中に症状が再び出る可能性があります。念のため、アレルゲンになったものは控えましょう。

【Q17】魚介類のセシウムが気になるけれど、大丈夫?

【A】現在発表されている量は問題ないとされています。赤ちゃんにも影響がないといわれていますが、同じ魚を食べ続けるのはおすすめしません。いろいろな種類を食べるよう心がけて。

【Q18】生魚(刺し身、すし、スモークサーモン)は?

【A】生魚はまれに食中毒の原因となる細菌類がいる可能性が。また、スモークサーモンにはリステリア菌の感染による食中毒の報告も。妊娠中はなるべく加熱処理をしたものを食べましょう。

【Q19】つわりでおすしなら食べられるのですが…食べちゃダメ?

【A】普段なら問題なくても、妊娠中は免疫力が下がるので、生魚の細菌類に感染しやすくなります。また、魚の中には水銀を多く含んでいるものもあるので、食べる魚の種類や量には注意が必要です。衛生管理がなされた店で新鮮なものを、常識の範囲内で食べすぎなければ、問題ありません。

【Q20】生肉(馬刺し、生ハム、レアステーキ、生っぽいローストビーフ、ユッケなど)は食べてもいい?

【A】加熱処理が十分にされていないものは、リステリア菌に感染して食中毒を起こすことが。赤ちゃんに影響を及ぼす可能性のあるトキソプラズマに感染する恐れもあります。妊娠中は生肉でなく、きちんと火を通したものを食べるようにしてください。

【Q21】コンビーフの缶詰は?

【A】コンビーフには食品添加物が含まれています。たまに食べる程度にして、毎日のようにたくさん食べるのは避けましょう。

【Q22】ウインナやハムなどの加工品は食べてOK?

【A】最近は発がん性なども話題になっていますが、毎日食べるのでなければそれほど心配しなくてもいいと思います。ウインナやハムには、食品添加物や塩分が多く含まれているので、妊娠中はたまに食べる程度にしておきましょう

【Q23】鶏肉を控えたほうがいいと聞いたことがありますが?

【A】妊娠中、控えたほうがいい理由はないと思います。鶏のささ身肉などは、高タンパク、低脂肪なので、むしろ妊婦さんにはおすすめの食材。控えるとするなら、鶏刺しなどの生食です。

【Q24】卵や乳製品を食べると、赤ちゃんがアレルギー体質になるの?

【A】ママの妊娠中の食事と、赤ちゃんのアレルギーは関係ないといわれています。ただし、生卵は食中毒の恐れがあるので、なるべく加熱して。

【Q25】半熟卵は?すき焼きの生卵は?

【A】新鮮なものであれば、問題ありませんが、食べすぎには注意しましょう。

【Q26】カマンベールチーズは?/ナチュラルチーズは、ピザなら食べてもいいですか?

【A】カマンベールチーズなど、加熱殺菌していないナチュラルチーズは、リステリア菌による食中毒の恐れがあります。ピザなどのように加熱してあれば安心ですが、そのまま食べるのは避けましょう。

【Q27】プロセスチーズは?

【A】ナチュラルチーズと違い、加熱殺菌しているので、そのまま食べても問題はありません。ただし、塩分が多いので、食べすぎに注意を。

【Q28】レアチーズケーキはNG?

【A】レアチーズケーキは熱を加えずに作るケーキですが、日本で製造されたナチュラルチーズは殺菌されているものが多いので、リステリア菌の心配は少ないのですが、中にはそうでないものも。ケーキに使われているものが加熱殺菌されたチーズかまではわからないので、気になる場合は、ベイクドチーズケーキを選びましょう。

【Q29】牛乳はあまり飲まないほうがいいと友人に言われましたが?

【A】アレルギーを心配して、飲まないほうがいいと言ったのかもしれませんが、飲んでも問題ありません。未殺菌の生乳でなければ、リステリア菌の心配はありません。

【Q30】納豆や豆腐は毎日は食べないほうがいい?

【A】大豆イソフラボンはおなかの赤ちゃんに影響するともいわれていますが、どのくらいであれば影響がないのか、はっきりとわかっていません。納豆や豆腐、みそなどの大豆食品を、それだけに偏らず、ほかの食材と組み合わせてバランスよく、通常の範囲内で食べていれば、心配する必要はないと思います。

【Q31】生ものは控えめにといいますが、生野菜も食べないほうがいい?

【A】野菜にはリステリア菌だけでなく、トキソプラズマの心配があります。ですが、食べる前にしっかり洗って食べれば、生でもまったく問題ありません。

【Q32】くわいは妊婦は食べないほうがいいって本当?

【A】根菜の一つであるくわい。妊娠中でもそればかり食べず、通常量をとる分にはとくに問題ありません。

【Q33】パセリを食べると流産するって本当?

【A】子宮収縮作用があるとされているようですが、飾りのひと房程度なら問題ありません。それが流産の直接の原因になる心配もありません。

【Q34】よもぎは食べないほうがいいって本当?

【A】一般的に食用にされているものは問題ありませんが、オウシュウヨモギという種類は、妊娠中は避けたほうがいいといわれているようです。念のため控えましょう。

【Q35】バジルやローズマリー、タイムなどのハーブを使った料理は?

【A】妊娠中に注意したいハーブもあります。香りづけ程度なら、妊娠経過に深刻な影響はないと考えられますが、念のため、妊娠中はとりすぎに注意しましょう。

【Q36】妊娠中はプルーンを食べすぎないほうがいいと聞きましたが?

【A】プルーンは食べすぎるとおなかがゆるくなる場合があります。また、プルーンやベリー等に多く含まれるアントシアニンを妊娠後期に過剰摂取すると、赤ちゃんに影響する可能性があるというデータもあります。果糖も多く含むので、大量に食べるのは避けて。

【Q37】ほおずき、サフランには堕胎作用があると聞きましたが、妊娠初期は避けるべき?

【A】ほおずきの根や茎には子宮収縮成分が含まれており、サフランは大量摂取することで子宮収縮作用があるといわれていますが、今まで、この2 つによって妊婦さんにトラブルが起こったという報告はありません。ほおずきは日常的に食べるものではありませんし、サフランもパエリヤなどに少量使う程度。問題ないと思います。

【Q38】トマトの缶詰は妊娠中食べないほうがいいと聞きましたが?

【A】トマトの酸によって缶詰の内面に施された樹脂から溶け出るビスフェノールAという化学物質が、動物実験で赤ちゃんに影響が出たことにより、妊婦が摂取すると影響があるのではないかと心配されていますが、正確なところはわかっていません。対策も進められており、日本製の缶詰であれば問題ないと思います。心配な場合は、紙パックのものを選ぶようにしたり、毎食、缶詰を中心とする食生活にはしないようにしましょう。

【Q39】脂たっぷり系のラーメンは食べてもいいでしょうか…

【A】たまに食べる程度なら問題はありません。ただ、やはり塩分、脂肪分とも多いので、汁は残すようにし、日常的に食べるのは避けて。

【Q40】麻婆豆腐や担担めん、キムチなどの辛いものは?

【A】妊娠前に食べていた量を食べる分には問題ないでしょう。ただし、刺激が強く、痔じの悪化などの原因になる心配があります。一度にたくさん食べるのは避けましょう。

【Q41】はちみつは?「赤ちゃんにはNG」と聞くけど…

【A】1 才未満の乳児は、はちみつの中にいるボツリヌス菌で中毒を発症する恐れがあるため、避けるようにいわれています。妊婦さんは成人で、その危険性はないので問題ありませんし、胎児に移行もしません。

【Q42】チョコレートやクッキーなどの嗜好品は?

【A】糖分や脂肪分が気になります。またチョコレートにはポリフェノールやカフェインも含まれています。日常的にたくさん食べるのはおすすめできません。少量を楽しむ程度にして。

【Q43】チョコレートを少量食べ続けるとおなかの赤ちゃんによいと聞きましたが?

【A】ママが甘いものを少量食べることで、リラックスしていい効果があるかもしれませんが、医学的根拠はまったくありません。

【Q44】抹茶の入ったお菓子は控えるべき?

【A】抹茶にはポリフェノールやカフェインが多く含まれており、お菓子に抹茶がどの程度入っているかわからないので、食べすぎには注意して。たまに小さなものを1 、2 個食べる程度なら、まず問題ないでしょう。

【Q45】人工甘味料は?

【A】通常の量ならば問題ないでしょう。ただし、とりすぎると下痢を起こしやすく、それに伴って子宮の収縮を引き起こす可能性もあります。もし使うとしても、念のため少なめにしておきましょう。

【Q46】アスパルテーム入りヨーグルトは?

【A】動物実験で、大量のアスパルテーム(人工甘味料)を摂取すると胎児に影響が出たという報告がありますが、人間が実際、同様に大量摂取することはあり得ませんので、問題ないでしょう。

※「1 日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会)を参考にしています。
※「2 お母さんになるあなたと周りの人たちへ」(内閣府・食品安全委員会)を参考にしています。
※3厚生労働省発表のデータを参考にしています。
※「4 これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと」(厚生労働省)を参考にしています。

参考/『初めてのたまごクラブ』2023年春号

●記事の内容は2023年5月の情報で、現在と異なる場合があります。

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