【第2子妊娠中の衛藤美彩】不妊治療を経ての第2子妊娠、夫・源田選手に報告した瞬間「夫はうれし泣きしていました」
2023年12月末に第2子を出産予定の衛藤美彩さん。2023年春に行われたWBC(ワールドベースボールクラシック)で大活躍だった、夫でプロ野球選手の源田壮亮さんとの間に新しい命を授かったときの喜びや、再び訪れたつわりの日々、1歳10カ月になる長男の育児と妊娠生活の両立について、たっぷり聞きました。全2回インタビューの1回目です。
夫の源田選手は思わずうれし泣き!?体外受精の判定結果をサプライズ報告
――第2子を妊娠しているとわかったときは、どんな気持ちでしたか?
衛藤さん(以下敬称略) 体外受精で授かったこともあり、赤ちゃんが私たちのもとにきてくれたとわかったときはものすごくうれしかったです。産院の診察ですぐにわかったのですが、あえて、夫にはすぐには伝えず、夫が自宅に帰ってくるのを待って報告しました。その日診察に行っていることを知っていた夫は、「診察が終わった私から連絡がない=残念な結果だった」と思ったらしく、「落ち込んでいるかな。どういう言葉をかけよう」と考えながら帰ってきたみたいです。そんな心境で予想外の妊娠報告をしたので、夫はその瞬間にすごく驚いて、うれし泣きしていました。
――源田さんが遠征で不在のときなど、心ぼそくなかったですか?
衛藤 確かに、プロ野球選手という職業柄、夫は家を空けることも多いけれど、不妊治療中は、どんなときでも変わらず私を支え続けてくれました。治療を受ける私の様子を見ながら、「男性は何もできない」と無力さを感じていたみたいですが、そんななかでも自分に何ができるのかを一生懸命考えてくれて、ある日、病院で処方された薬を「飲むよ~」と私に手渡してくれたんです。以来、時間になると薬を準備したり、飲む順番をチェックしたりしてくれるようになり、おかげで、頑張っているのは私1人じゃない、赤ちゃんを迎えるために、夫婦で一緒に治療しているんだと実感できました。
妊娠中とはいえ、長男のお世話に待ったなし! 毎日があっという間
――妊娠がわかったとき、上のお子さんは1歳3カ月。育児をしながらの妊娠生活は大変だったのではないでしょうか?
衛藤 安定期に入るまでに2回ほど切迫流産(せっぱくりゅうざん)になり、自宅安静を余儀なくされました。それでも、1歳を過ぎた長男は動きたい盛りで元気いっぱい。私の体調などおかまいなしで、ワーッと馬乗りになられたりして(笑)。安静にしていることもままならないなか、さらに恐怖のつわりも始まりました。
長男の妊娠のときには、とにかくつわりがひどくて、人生でいちばんつらかったといっても過言ではないくらい精神的にも肉体的にもボロボロでした。あまりに過酷な生活に疲れ果てて、当時、夫に「2人目はもう無理!」と宣言したのに、産んだら早く2人目がほしいと思うんだから、本当に不思議です(笑)
――今回のつわりも同じくらいつらかったのでしょうか?
衛藤 長男のときほどではなかったです。体感でいうと前回の10分の1くらいかな。というのも、息子にまだまだ手がかかるので、やらなきゃいけないことがいっぱいあったし、つらさを引きずっている時間がないというか、とにかく1日があっという間だったんです。WBCで負傷した夫の治療の時期と重なったりしていろいろ大変だったけど、それでもくよくよしている暇はなくて、目の前のお世話と息子の笑顔に日々救われていました。
息子は夫の仕事がわかっているみたいで、平日はテレビで野球中継を見ながら『パパ!パパ!』と言ったり、いつの間にか野球好きな子に成長しています。なので、土日のデーゲームはいっしょに球場に応援しに行ったりして、それもいい気分転換になりました。
――2人目の妊娠ということで、環境づくりや家事に取り入れたアイテムなど、妊娠中の生活で前回の経験をいかしたことはありますか?
衛藤 家の中にグリーン(植物)を増やして、より気持ちが落ち着く部屋づくりを心がけました。失敗をいかすという意味では、夫も家の中の環境づくりにいろいろ配慮してくれましたね。前回はにおいづわりがひどかったので、今回は早いうちから家の中を“無香化”することに力を入れていました。
というのも、実は前回、においづわりがピークだった時期に、1週間の遠征から帰ってきた夫が香りがするボディクリームをうっかり使ってしまって、「ただいま~」と寝室に入ってきた瞬間に、私が我慢できず嘔吐してしまう事件が発生したんです(笑)。もちろん、すぐおふろに入ってくれたし、今となっては笑い話ですが、夫の中では最大級の失敗だったようで、今回はそんなことがないよう、頑張ってくれました。
夫との情報共有は手を抜かない!だから“ママの不在”がイレギュラーにならない
――現在はオフシーズンということで、源田さんが一緒にいてくれるのは心強いですね。
衛藤 おなかが大きくなってくると、息子といっしょに走りまわったり、とっさの動きに反応することが難しくなるので、臨月目前のこの時期に夫が家にいてくれるのは本当にありがたいです。夫は今、息子と毎日一緒におふろに入れることが何よりもうれしいみたいです。シーズン中だと、1カ月の約半分しか家にいられなくて、帰宅時間も22時、23時と遅いので、見られるのは息子の寝顔がほとんどです。いっしょにおふろに入れるのも月に1回か2回なので、オフの間はとにかく息子とベッタリ、男同士で密な時間を過ごしています。
夫の育児は、もはや協力してくれるとかの次元ではなく、すべてにおいて私と同じことができるし、何より息子の世界をちゃんと把握できているので、たとえ私が一週間家を空けてもわが家は安泰だと思います。夫自身にも育児を“手伝う”という概念はなく、自分の“やるべきこと”だと認識してくれているんです。だから私も一緒に育児をしているという実感があるし、そのためのコミュニケーションは絶対におろそかにしないと決めています。
――具体的には、どんなことを実践しているのでしょうか?
衛藤 私は、育児における夫婦の関係は、会社の事業に似ていると思っているんです。引き継ぎや伝達事項をきちんとしていないと、それが原因でできないことも、「なんでできないの!?」と相手の落ち度として責めてしまいがちです。もちろん、夫婦に上下関係があるわけではないけれど、育児に関しては圧倒的にママのほうがかかわっている時間が長いし、パパは知らないことも多いので、その都度情報を共有したり、たとえ面倒でも自分から積極的に伝えないと、結果的にママがつらくなってしまうと思います。
だからわが家では、夫が遠征で家を空けているときも、毎日報告を欠かさないようにしています。それを空き時間にきちんと見てくれる夫にも感謝ですが、そのおかげで、1週間の遠征から帰ってきて、翌日私が仕事で出かけることになっても、夫と息子は2人で何の問題もなく、それまでの日常と変わらずに過ごすことができるんです。
もうすぐお兄ちゃん!残りの一人っ子期間に、愛情をたっぷり充電
――息子さんは、ママのおなかに赤ちゃんがいることを理解していますか?
衛藤 「ここに赤ちゃんがいるよ~」とおなかを見せて伝えてはいるんですけど、最近はそれをすると、息子が自分のおなかを出すようになっちゃって(笑)。まだ100%理解はできていないと思うけど、この間、健診に一緒に行って同じようにおなかを見せたら、息子がちょうど、赤ちゃんの頭がある位置に自分の顔を寄せてスリスリしていたので、「わかってるの!?」ってびっくり。偶然かもしれないですけど、思わず感動してしまいました。
今は、おなかの中の赤ちゃんに早く会いたいという気持ちがある一方で、生まれたら、少なからず息子には寂しい思いをさせてしまうと思うので、出産までの残りの期間、息子の欲求にはできるだけ応えてあげて、思いきり甘えさせてあげようと思っています。両親を1人占めできる最後の時間なので、夫とも「100%愛情を注いでいこう!」と話しています。数字でいうなら、息子が7割、おなかの中の赤ちゃん3割のイメージかな。とにかく上の子をいちばんに、産後、退院して帰ってきたときも、パパは赤ちゃんを抱っこ、ママは息子をギューッと抱きしめようと決めています。
――2人目とはいえ、やはり出産への不安はありますか?
衛藤 長男のときは出産を経験したことがなかったので、やはり痛みへの恐怖心が強かったですが、今回はもう経産婦(けいさんぷ)ですから! おなかが重たいし、早く産みたいくらいです(笑)。もちろん、産声(うぶごえ)を聞くまでは不安もありますし、今の時点で逆子(さかご)気味なので、帝王切開の可能性も残っています。でも、無事に生まれてさえくれれば、自然分娩と帝王切開どちらでもいいし、産後だって母乳とミルクのどちらでもいいと思ってるんです。そういった心のゆとりは1人目と全然違いますね。そのときそのときで、みんながハッピーになれる選択をする柔軟さがあれば、なんでも乗り越えられるんじゃないかなと思います。
とはいえ前回、長男を妊娠しているときは、私も産後の生活に不安があったんです。子どもが生まれると夫婦関係が変わってしまうみたいなネガティブな記事を読んでしまって、「赤ちゃんに会えるのは楽しみだけど、これ以上の幸せが本当にあるのかな…」って、目の前にある幸せが変化してしまうことがこわかったんです。
でも、長男が生まれてその幸せはさらにふくれ上がったので、今回は4人家族になることに不安はまったくありません。息子のおかげで、今の幸せが倍増・・・いえ、それ以上になると確信しています!
撮影/てんてん スタイリスト/鬼束香奈子 ヘア&メイク/相場清志(Lila) 取材・文/坂井仁美、たまひよONLINE編集部
第2子の出産を2023年12月末ごろに控える中で話を聞きました。長男の育児をしながらの2人目妊娠生活、源田選手の頼りになるサポートも大きいようです。
衛藤美彩さん(えとうみさ)
PROFILE
1993年生まれ。大分県出身。アイドルグループ乃木坂46の一期生として約8年活動後、2019年に卒業。同年に埼玉西武ライオンズの源田壮亮選手と結婚し、2022年1月に長男を出産。現在はファッションモデルとして活躍中。
●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は、2023年12月19日の情報で、現在と異なる場合があります。