生後3週間までの撮影がベスト!赤ちゃんが生まれたらぜひ撮っておきたいニューボーンフォト体験記
©Ayako Tanaka
南アフリカ在住ママライターの田中です。
夫の仕事の都合で南アフリカ共和国のヨハネスブルグに移住、2017年に現地で長女を出産し、子育て真っ最中です。
みなさんは「ニューボーンフォト」という言葉を聞いたことがありますか?ニューボーンフォトとは、その名の通り新生児期に撮影する記念写真のこと。新生児期独特の雰囲気を写真に残すことができるということで、欧米で人気に火がつき日本にも上陸、最近注目が集まっているんです。
欧米文化が根付いている南アフリカでもニューボーンフォトの撮影は一般的。私も、出産1週間後にニューボーンフォト専門のプロカメラマンを自宅に呼んで撮影してもらったので、その時の体験をレポートします。
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「撮らずに後悔した写真」のひとつ、ニューボーンフォト
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「新生児のうちに撮影する」と言っても、いつごろ撮影するのが良いのか?悩むところですよね。「生後2週間まで」「生後3ヶ月まで」など、子育て情報サイトや書籍によって定義はまちまちですが、私が撮影をお願いしたカメラマン曰く、「撮影は生後3週間までにするのがおすすめ」だそう。ニューボーンフォトは撮影できる期間が短く、産後のバタバタで撮れなかった!というママも多いことから「撮らずに後悔した写真」のひとつとも言われています。
ニューボーンフォト、料金はいくらぐらい?
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まず気になる料金ですが、30〜40カット、2時間半〜3時間半の撮影で27,500円ぐらいでした(※2018年6月14日時点のレートで計算)。マタニティフォトの撮影も一緒にお願いすると少し安くなるという料金設定。
私がお願いしたカメラマンは、撮影場所によって料金が異なるということはなかったのですが、スタジオ撮影をメインにしている他のお店では、出張撮影になるとプラス料金がかかるところもありました。日本でも、個人・スタジオそれぞれで料金もさまざまのようなので、先輩ママに聞いたり、色々調べてみるのが良さそうですね。
ちなみに予約の方法は、申込書に必要事項(氏名、電話番号、メールアドレス、出産日、撮影希望日)を記入して送付、それとともに指定銀行口座に料金を振り込むというもの。個人のカメラマンということもあり、かなりアナログでした。
ニューボーンフォトの撮影前日までに準備すること
これは「すべてをカメラマンにおまかせしたい」という方には必要ない作業だと思うのですが、私は限られた時間の中で確実にイメージ通りの写真を撮影してもらいたかったので、当日カメラマンにイメージを伝えられるように、事前に撮影の参考になりそうな材料を揃えておきました。
撮影イメージを決める
Instagramでは、「#newbornphotography」などのハッシュタグで、たくさんのニューボーンフォトの写真が投稿されています。そのほか、Googleの画像検索、Pinterestなどで、参考になりそうなニューボーンフォトを探して、お気に入りに保存したり、スマートフォンのカメラロールに保存しておきました。具体的な写真を見せることで、カメラマンの方も仕上がりイメージがつき撮影がしやすくなるのでおすすめです。
大体の撮影場所、順番を決める
撮影してもらいたい写真のイメージが決まったら、それぞれのカットをどこで撮影するか考えます。(私の場合は自宅に来て撮影してもらったので)たとえば、「背景を白にしたい写真はリビングのソファのうしろの壁をバックに」「自然光を活かしたいこの写真は庭で」みたいな感じです。撮影場所のイメージがついたら、室内、屋外それぞれで撮影するカット別にだいたいの順番を決めておくと、当日の進行がスムーズです。
撮影イメージに合う小物を用意する
撮影小物はスタジオやカメラマンの方で用意してもらえることも多いですが、「これは絶対に撮ってほしい」という、イメージが固まっているカットについては、自分で撮影小物を準備するのもよいと思います。我が家の場合は、たとえば「スーツケースに赤ちゃんを入れて撮影。スーツケースの暗証番号は誕生日に」というカットを撮影してほしかったので、暗証番号を誕生日にセットしたスーツケースを用意しておきました。
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我が家にあった小物だけで撮影したのがこの写真です。もちろん、カメラマンの加工の技術がすばらしいのですが、家にある小物もなかなかいい仕事してると思いませんか(笑)?というわけで、撮影小物に私物を活用するのも、良い思い出になるのでおすすめです。
プロカメラマン直伝、ニューボーンフォトの心得7カ条!
今回撮影をお願いした方は、その道のプロ、7年以上に渡りニューボーンフォトを撮り続けており、ご自身も3児の母であるカメラマンだったのですが、その方から「撮影前日までに読んでおいてください」と送られてきたのがこちら(一部)です。
これが「ニューボーンフォトの心得」とも言うべき内容で、長年ニューボーンフォトを撮影してきたからこそ蓄積されてきたノウハウが詰まっているものだったので、主なものをご紹介したいと思います。
1.ニューボーンフォトの撮影は、生後6〜21日に行うのがベスト
THE・ニューボーンフォトとも言うべき「お手玉ポーズ(bean bag poses:まるまって眠っているようなポーズ)」の赤ちゃんの撮影をするためには、生後6〜21日時点での撮影がベストです。それ以降の日数でも撮影することは可能ですが、お手玉ポーズでの撮影ができるかどうかはわかりません。
2.撮影の24〜48時間前は、刺激物の飲食は避ける
刺激物は母乳を通じて赤ちゃんに影響があるので、撮影の24〜48時間前は、スパイシーな食べ物、炭酸飲料、コーヒーなどの摂取は避けてください。
3.カメラマンが家に来るからといって、家を掃除する必要はない
シンクに洗い物が残っていてもよいし、洗濯物がそのままになっていても問題ありません。掃除をしようとするとストレスになってしまいます。私は3児の母なので、分かっています。メイクをして、撮影に使う部屋がきれいになっているかだけを確認すれば大丈夫です。
4.撮影当日は、部屋を暖かくしておく
撮影が秋冬の場合の注意事項です。撮影2時間前までにヒーターのスイッチをONしておいてください。撮影にあたり赤ちゃんの服を何度も着替えさせたりしますので、体を冷やさないように注意する必要があります。また、赤ちゃんには快適で心地よい空間を用意し、眠たくなってもらうためでもあります。
5.撮影前、少なくとも1時間以上は赤ちゃんを起こしておく
撮影中は赤ちゃんを寝かせる必要があります。撮影前に赤ちゃんを1時間以上起こしておかないと、寝かせるのにすごく時間がかかります。撮影前、赤ちゃんを寝かせないために、お風呂に入れたり、授乳したりしてもよいです。撮影にあたって必要なのは「眠たい状態の赤ちゃん」なのです。
6.撮影中は、いつもよりも頻繁に授乳する
たとえば「3時間に1回」という授乳ルールがあったとしても、撮影当日だけはそのルールを無視してください。赤ちゃんは、触れられたり、動かさせたり、ポーズを取らされたりするので、落ち着かせるためにはミルクが必要です。ポーズとポーズの合間に、頻繁に授乳するよう心がけてください。
7.赤ちゃんが起きてしまい、そのまま落ち着いてくれないこともある
お手玉ポーズ(bean bag poses)での撮影ができないかもしれませんが、他のポーズでもニューボーンフォトは撮影できるので、ストレスを感じる必要はありません。また、赤ちゃんは、動かされたり、服を脱がされたり、頭の下に手を置かれたりするのを嫌がりますが、それは自然な反応です。無理にポーズを取らせたりはせず、何回か試してみてダメだったら次のポーズを試していきます。
そのほか、「男の子で割礼の予定がある場合、割礼から5日後以降に撮影日を設定すること」なんていうものもありました。
撮影にあたっての注意事項はもちろん参考になるのですが、「掃除をする必要はない」「赤ちゃんが思い通りのポーズをできなくてもストレスに感じる必要はない」というのは、お子さんをお持ちのママだからこその気遣いだなあと思いました。実際、私も出産直後は気が張ってピリピリしている時期だったので、これを読んで気持ちがラクになったのを覚えています。
ニューボーンフォト撮影当日の流れ
当日の流れですが、基本的にはカメラマンの言う通りに動いていけばOKです。先に、赤ちゃんと家族のカットをまとめて撮影して、赤ちゃんのみのカットになったら、撮影を見守りながら必要に応じて要望を伝えるぐらいです。
赤ちゃんを着替えさせ、ポーズを取らせ、小物をセッティングし、流れるように撮影していく姿に「プロってすごい」とただただ圧倒されるばかり。赤ちゃんを起こさずにポーズを次々と変えていく様子はまさに神業でした。
小さな部屋の一角を使って撮影。こんなごちゃごちゃした部屋で撮ったものが…
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こんな仕上がりに。
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全体の撮影時間は3時間程度だったのですが、振り返ってみると本当にあっという間でした。
ニューボーンフォトを撮影してみて
産後のバタバタの時期に、色々準備するのも大変ではあったのですが、ニューボーンフォトを撮影してよかったなというのが一番の感想です。
自分で撮影するという選択肢もありましたが、やはりクオリティが全然違いますし、仕上がりにはとても満足しているので、プロにお願いする価値はあると思います。
ただ、撮影してからデータを受け取るまで3ヶ月かかった(!)のですが、今回お願いしたカメラマンのメールのレスポンスが相当遅く、10日以上返信がなかったことも。状況を確認したくてもできず、「もしかしてお金持ち逃げされたのかな…でも撮影はきっちりしていたし…どうしたのかな…」と、かなり気を揉みました。
日本ではメールを無視されるということはあまりないと思いますが(笑)、個人のカメラマンにお願いする場合は、事前に口コミや評判を確認してから依頼した方が安心かと思います。
もちろんママの体調が第一優先ですが、生まれてきてくれた赤ちゃんとの最初の記念に、生まれたてほやほやの一瞬をニューボーンフォトとして残してみてはいかがでしょうか?
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●田中 絢子
南アフリカ共和国 ヨハネスブルグにて長女を出産、子育て中。現地での子育てを中心に、南アフリカの暮らしぶりについてブログで紹介しています。
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