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【医師監修】母子健康手帳(母子手帳)のもらい方&活用のしかたバイブル

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LightFieldStudios/gettyimages

妊娠が確定したら、ママが住民登録している市区町村の窓口や保健センターなどに申請して、母子健康手帳を受け取ります。どのようにしてもらうものなのか、また、具体的にはどのように活用するのか、母子健康手帳の役割について、東峯婦人クリニック院長の松峯寿美先生に聞きました!

そもそも母子健康手帳って、なんのためにあるの?

母子健康手帳には、妊娠・出産の経過や、赤ちゃんが小学校に入学するまでの発育・発達の状態など、母と子の健康に関する情報を記入していきます。手帳のサイズや表紙のデザイン、内容は自治体によって異なり、「親子健康手帳」という名称のところもあります。

妊娠中のママの健康状態と、赤ちゃんの発育を記録

母子健康手帳を受け取ったら、健診のたびに持参して、診察券と一緒に受付に提出します。毎回の健診の結果を、医療スタッフがそのつど記録するので、ママの体重や増え具合や血圧などの数値が適正かどうか、赤ちゃんの成長に問題がないかなどをチェックすることができるのです。

公費の補助で受けられる受診票などももらえる

母子健康手帳を交付される際には、妊婦健診を公費の補助で受けられる受診票のほか、母親学級・両親学級の紹介など、情報提供も受けることができます。その際、マタニティマークを一緒にもらえることも。

健診時やいざというときに役立つから、常に携帯して!

母子健康手帳には妊娠2~3カ月の初診時から、毎回の診察や検査の結果を記入されるしくみがあります。ですから里帰りなどで転院して、担当医が変わることがあっても、双方の医療スタッフがこれまでのデータを共有することが可能です。また、「先月にくらべてどうか」など比較検討ができるのも、ママと赤ちゃんの健康に関するデータが記入された母子健康手帳があればこそ。もしもトラブルの兆候が疑われるときも、早期発見・早期治療につなげることができるのです。
妊娠中は外出先で体調不良が起きるなど、急きょ受診するケースもあるかもしません。外出時には、常に携帯するようにしましょう。

母子健康手帳のもらい方を知っておくと安心!

AntonioGuillem/gettyimages

母子健康手帳は、住民登録をしている市区町村が交付してくれます。申請・交付の手続きの際に記入する妊娠届の書類は、市区町村の窓口にそれぞれ用意されています。その際、本人確認のための書類として、マイナンバーの記入が必要になります。

母子健康手帳をもらうタイミングは?

母子健康手帳をもらう時期は、超音波検査で赤ちゃんの心拍が確認されて、出産予定日がわかるころです。「そろそろ母子健康手帳をもらうように」と、医師から指示があるかもしれません。もらいに行くのが遅すぎても困りますが、妊娠初期は流産の可能性もあるため、胎児心拍の確認ができて、予定日が判明する10週ぐらいのタイミングでもらいに行くといいでしょう。

母子健康手帳はどこで受け取ればいいの?

母子健康手帳は、住んでいる地域(ママの住民票がある市区町村)の役所や保健センターの窓口に妊娠届を提出して、交付してもらうシステムです。ただし、自治体によっては、母子健康手帳が交付される日が毎月決まっているケースも。前もって問い合わせるなどして、確認しておくと安心ですね。

母子健康手帳を受け取るときの必要書類は?

母子健康手帳を交付してもらうときには妊娠届を提出します。その際、マイナンバーの記入と本人確認が必要になります。ママが個人番号カードを持っている場合は、個人番号カードを提示するだけでOK。一方、個人番号カードを持っていない場合は、(1)個人番号を通知されたカード、または個人番号つき住民票、(2)本人確認ができる書類(運転免許証、パスポートなど)の2種類が必要です。自治体によっては医師が記入した書類が必要な場合もあるので、事前に確認しましょう。

母子健康手帳Q&A こんなとき、どうしたらいい?

【Q】 安静中のため、自分で受け取りにいけない場合は

【A】
ママがつわりや切迫流産(せっぱくりゅうざん)などで具合が悪いときは、パパをはじめ、代理の家族が受け取りに行くことができます。その場合は、ママ本人の個人番号確認書類、代理人の本人確認書類および委任状が必要になります。事前に窓口に問い合わせて確認すると安心ですね。

【Q】 受け取ったあとに、引っ越しすることになったら



【A】
各自治体によって表紙デザインやページ数は多少異なりますが、健診結果の記入欄などは全国共通。妊娠中の健診や出産の経過、乳幼児健診の記録、予防接種の履歴、乳幼児身体発育曲線などの欄は、厚生労働省が定めた省令様式に準じているからです。ですから、引っ越し先や里帰り先でも問題なく使うことができます。
ただし、健診の受診券は転入先の受診内容に振り替えられることもあります。詳しくは引っ越し前の自治体の窓口に相談を。 

【Q】 フライングで早めにもらったあと、流産してしまったら…


【A】
もしも流産してしまった場合には、母子健康手帳を交付してもらった市区町村や保健センターの窓口に、ママ自身が連絡し、流産したことを伝えるのが正しい対処法です。なぜなら母子健康手帳を交付された際に、各自治体の関連部署に出産予定日が記録されているからです。「授かった証に」と、母子健康手帳を自分の手元で保管することも可能ですが、「持っているのがつらい」という場合は、母子健康手帳の交付窓口に返却することができます。流産はとてもつらい経験ですが、だれのせいでもありません。ママ自身がきちんと対処することによって、気持ちを切り替え、次の妊娠に備えることにつながっていきますよ。

【Q】 ママが未成年だと、親の同行が必要なの?



【A】
ママが未成年の場合であっても、親の同行や親のサインは必要ありません。未婚、既婚にかかわらず、妊娠届に個人番号を記入する手続きによって、母子健康手帳を受け取ることができます。

母子健康手帳を上手に活用するために、知っておきたいこと

母子健康手帳には医療スタッフが記入する欄と、ママやパパが記入する欄、妊娠・出産・育児にかかわる情報がわかりやすく書かれた情報ページあります。受け取ったら、ページをめくって読んでみましょう。

まず初めにママの基本情報を記入して

母子健康手帳を受け取ったら、まずはママとパパの名前や年齢などの基本情報を記入しておきましょう。表紙の1ページ目にママやパパの生年月日、職業、住環境などを記入する欄があります。もしも授かり婚で婚姻届を提出する前なら、新しい姓の変更に備えて、名前を鉛筆で書いておくといいかもしれまぜん。

また、ママの健康情報の欄は、今後、母体の健康管理をしていく上で、重要な情報になります。職業や環境の欄には、仕事の種類のほか、「立ち仕事が多い」など具体的に書いておくと、医師や助産師さんに妊娠中の生活アドバイスを受けるときの参考になります。

健診や受診ごとに自分で記入する欄もあります

“妊娠中に感じたこと”を記録するページ、産後の乳幼児健診の前にわが子の様子をチェックするページ、赤ちゃんがかかった病気を記録する欄があり、これらはママが記入することになっています。自由に記入することができるページなので、写真をはったり、カラーペンを使用してもOK。健診のときに質問したいこと、気になることをメモしておくのもいいでしょう。ママとパパの気持ちをぜひ記録してくださいね。

医師の記入した記録を見て、自分の妊娠経過を把握しておこう

妊婦健診の際の検査結果、出産直後のママと赤ちゃんの状態、産後1週間以内の赤ちゃんの状態、生後1カ月から始まる乳児健診の結果、予防接種の記録などは、医師や助産師など医療スタッフが記録します。これらは医療関係の専門家が共有する重要な情報。ママがコメントなどを書き込むのは控えましょう。

妊娠・出産・育児に役立つ情報も掲載されている

ママ自身が記入したり、医療関係の専門家に記入してもらうページ以外に、母子健康手帳の後半には妊娠・出産・育児の情報の掲載ページが。各市区町村が工夫を凝らした読み物ページもあります。妊娠・出産・育児について役立つ情報を得ることができるので、ぜひパパと一緒に読んでください。

また、働く妊婦さんが職場での負担を軽減してもらえるように、医師の指導を伝えるための「母性健康管理指導連絡カード」や、赤ちゃんのうんちの色をチェックするページは全国共通です。

母子健康手帳はこんなときにも役立ちます!

Sasiistock/gettyimages

妊娠中のママの健康や、わが子の発育や発達、予防接種の履歴などを小学校入学前まで記録していく母子健康手帳。ママと赤ちゃんのカルテとしての役割があるので、妊娠中はもちろん、産後も大切に保管しましょう。

ママの妊娠前・妊娠中の健康状態や住環境などの記録は貴重な情報源

妊娠前のママの健康状態や仕事、住環境などの記録は、万一、ママの体にトラブルが起こった場合に、問題を発見するための重要なツールに。また、妊娠中の健診や検査記録、そのときどきに書きとめたママの気持ちは、万一の病気や不安感をサポートするための情報源となります。

赤ちゃんが受けた予防接種やかかった病気を記録できる

赤ちゃんが受けた予防接種や、かかった病気が記録してあると、入園や就学時の健診、かかりつけ医を変えたときなどのカルテ作りに役立ちます。また、予防接種の重複や受けもれを防ぐことができるほか、また、将来、わが子が海外に行く場合も、予防接種の履歴について正しく伝えることができます。

胎児期から学童期まで、わが子の成長記録としての役割も

将来的に引っ越ししたり、新しい医療機関にかかったりしたときに、わが子が生まれたときの状況や発育・発達の成長記録があると、医療スタッフにとっても重要な情報源に。また、ママやパパの記入欄に、折に触れてコメントを書き込んでおくことで、愛情いっぱいの成長記録を残すことができます。

妊娠・出産・育児に役立つミニ育児書のようなページもあります

妊娠中の注意事項や、乳幼児期の発達の様子、お世話にしかたなど、行政が認めた基本情報も掲載されています。妊娠中の生活や育児についてまとめたミニ育児書のようなページなので、該当する時期のページをぜひ読んでおきましょう。

監修/【産婦人科医】松峯寿美先生

母子健康手帳は妊娠中から小学校入学前までの間、母と子の健康データを記録し続けるのが主な役割。持ち歩けるカルテであり、世界に1冊だけの手帳でもあります。そう考えると、愛着がわいてきませんか!? ママやパパが書き込みOKのコメント欄には、わが子の成長をいつくしむ思いをぜひ記録してくださいね。
(文/大石久恵、たまごクラブ編集部)

初回公開日 2019/1/29

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