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妊娠初期の胃痛はどうして起こる? 注意すべき腹痛との見分け方は?

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AndreyPopov/gettyimages

妊娠初期に、胃がキリキリしたりすると、おなかの赤ちゃんに影響があるのではないか? まさか流産の兆候? など、とても心配する人が多いのですが、実際はどうなのでしょうか? 妊娠初期の胃痛について、長岡産婦人科クリニックの長岡貞雄先生に、お話を伺いました。

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妊娠初期の胃痛は、つわりの一種であることが多いのです

つわりは、妊娠が判明して間もない妊娠5~6週で始まり、多くは妊娠12~16週くらいで落ち着き、ほとんどの人が妊娠20週くらいには終わります。つわりの症状は、吐きけや嘔吐(おうと)、においに敏感、空腹になると気持ち悪い、偏食になる、だるい、眠けなど、さまざま。でも、その症状をじっくり見てみると、その多くは、食欲や胃に関係していることがわかります。たとえば、嘔吐したり偏食があったり、食べづわりによる食べすぎなどは、まさに胃と関係があり、多くの妊婦さんが体験しています。これらの症状は、胃への負担が大きいですから、胃がしくしくと痛んだり、キリキリしたり、重く感じたりすることもあるでしょう。妊娠初期の胃痛は、つわりの一種と考えてもいいのだと思います。

プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響の場合もあります!

排卵後、卵巣から分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)は、体温を上昇させて妊娠を継続できる体にするという役割があります。妊娠するとプロゲステロンの分泌が維持されるのですが、これが胃痛の原因になっている可能性もあるのです! プロゲステロンは、妊娠前から分泌されているホルモンで、排卵後から月経が始まるまでの間により多く分泌。このホルモンは、眠け、イライラ、ほてり、胃痛、食欲増進、食欲減退、発汗、おなかの張り、便秘などのさまざまな心身の不快症状を促すといわれています。PMS(月経前症候群)という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、生理前の心身の不安定さや不快感は、プロゲステロンの影響によるもの。妊娠前なら、生理が始まったときにこれらの症状が治まっていきますが、妊娠によって、このホルモンの分泌が維持されることで、こういった不快症状が持続したり増長したりする場合も。胃痛は、つわりの一種のほか、プロゲステロンによって胃腸の働きが悪くなり、胃痛が起きている可能性もあります。

精神的な影響によって起きている可能性も!

悩みや不安を抱えているときに、胃がキリキリしたり、食欲が減退したりしたことはありませんか? ストレスよって、内臓機能を低下させ、胃酸の分泌を抑えてしまう可能性もあります。妊娠したことで何か不安を抱えていることはありませんか? 妊娠によって起こるさまざまな状況の変化に対応できず、ストレスがたまってしまい、胃痛が起きている可能性も! 信頼できる人に不安や悩みを打ち明けるなどして、ストレスをなくすことを心がけたいものです。

その痛み、本当に胃痛? 別の病気がかくれている可能性はありませんか?

つわりや黄体ホルモンの影響によって起きている胃痛ならば、妊娠との関りが深いので、ある程度はしかたない面もあります。ただ、中には、別の病気がかくれていることも! たとえば、急性胃炎、胃潰瘍(かいよう)、十二指腸潰瘍などです。とくに、妊娠初期は、つわりの症状の一つと思って放置してしまうと悪化してしまうこともあります。症状がどんどんひどくなる、なかなか治らないなどの場合は、産科医または、かかりつけの病院で一度相談してみましょう。

胃痛に出血がある場合は要注意!

胃痛ではなく、子宮が張っていることはありませんか? 胃はみぞおちの下あたりが痛んだり、背中側に痛みを感じたりします。一方、妊娠初期の子宮は、おへその下に位置しています。おへその下や、おへそまわり、骨盤まわりなどは子宮の張りや痛みかもしれません。妊娠初期の子宮周辺の痛みは、問題ないものも多いのですが、中には注意したい痛みもあります。もしも、腟(ちつ)からの出血があった場合は、産科に連絡をしてください。

胃痛をやわらげる方法は?

胃痛の原因となるのは、暴飲暴食、アルコール、カフェインのとりすぎ、辛いもののとりすぎ、不規則な食事習慣、寝不足、喫煙、ストレスなどです。脂っこいものや冷たいもの、かたいもののとりすぎなどでも胃痛の原因となります。妊娠初期は、つわりがあり、同じものばかり食べたり、食べづわりなどで胃への負担が多いときですが、それでも、胃痛を防止する方法はいくつもあるので、ためしてみましょう。

冷たすぎるものはやめて温かいものや常温のものを

冷たいものが多いと胃への負担が大きくなります。なるべく温かいものや常温のものにしましょう。ただし、つわりで冷たいものしか食べられない場合は、冷たいものをどうぞ。つわりのときは、食べられるものを優先して考えましょう。

消化のよいものを食べる

うどんやおかゆにしたり、野菜は生野菜ではなく煮込んだものを食べてみましょう。つわりのときは、温かいものだとにおいで気持ちが悪くなることもあるので、その場合は、十分にやわらかくしたものを常温にしてから食べてみてはどうでしょう。

締めつけすぎない肌着にする

ワイヤ入りのブラジャーや補正下着などで体を締めつけていると、胃や内臓を圧迫したり、全身の血流が悪くなって内臓の活動を抑えてしまうことがあります。ノンワイヤのブラジャーにするなど、ゆったりした下着にチェンジしてみるといいでしょう。

静かにゆっくり深呼吸したり、リラックスできる姿勢をとる

ストレスなどで緊張状態が長く続くと、胃がキリキリしたりしくしくしたりしがち。鼻から息を吸って、口からゆっくりと静かに息を吐いてみましょう。筋肉がゆるんで心もほぐれていきます。また、横になれる場所があるならシムスの体位を。これは、血液循環を阻害しない体位です。体の左側を下にして横になります。両足の間にクッションなどを挟むと、よりリラックスできます。

不安な気持ちを口に出してスッキリと

不安や心配ごとは、一人で抱え込まず、夫やパートナーなど、信頼できる人に話しましょう。新しい考えを聞くことは大事ですし、もしもそれが解決につながらなくても、少しスッキリするでしょうし、自分だけではない!と思えることは、とても心強く、ストレスの軽減につながります。

入浴はシャワーですませず、湯船に入ってゆったりと

温かい湯船に入ってゆったりすることは、心身をほぐして自律神経を整えます。自律神経が乱れると、胃酸の分泌にも影響します。また、規則正しい生活をして、朝はしっかりと太陽の光をあびたり、体調がいいなら散歩をするなども自律神経を整えることにつながります。

妊娠初期の不快症状は、ホルモンの影響がとても大きいもの。胃痛もその一つであることが多いですし、また、つわりの一種かもしれません。そうなると胃痛はしかたないと思うかもしれませんが、生活習慣を見直すことで、改善されることもあります。
妊娠初期は、つわりなどでさまざまな体の変化が起きて、つらいかもしれませんが、その中でもできることはあります。睡眠をしっかりとり、朝は太陽の光をあびる、リラックスタイムをつくるなどすることで、自律神経を整え、胃痛を軽減できる可能性もあるのです。
ただ、注意してほしいこともあります。初期の胃痛=つわりやホルモンの影響という思い込みはNGです。長引いたり、ひどくなったりしたときは、何か別の病気がかくれている可能性もあるので、必ず産科医に相談しましょう。
(文/たまごクラブ編集部)

監修/長岡貞雄先生(長岡産婦人科クリニック 院長)

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