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【医師監修】胎動が痛いくらい激しいとき、逆に弱いとき、おなかの赤ちゃんは大丈夫?

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dolgachov/gettyimages

胎動は、おなかに赤ちゃんがいることを実感できる瞬間ですが、胎動が激しすぎて困ってしまったり、弱くて不安になるママもいますね。胎動が激しくても弱くても、赤ちゃんは心配ないのでしょうか? 産科医の丸茂元三先生に教えてもらいました。

胎動が「激しい」「弱い」で赤ちゃんに何かある?

胎動は、感じ始めてから週数によってどんどん変化し、赤ちゃんによっても、ママの感じ方によっても違います。胎動の強さは、生まれてからの赤ちゃんの性格とリンクしていることはあっても、赤ちゃんの病気や障がいとの関連はありません。まずは胎動の変化と、気になるQ &Aを紹介します。

胎動の感じ方はどんどん変わる

<妊娠5~6ヶ月>
胎動を感じ始めるママが多い時期。赤ちゃんはまだ小さく、子宮の中で自由に動きまわり、おなかのいろいろな場所で胎動を感じることができます。ガスがおなかの中でポコポコしているような感覚から、しだいにぐにょぐにょと動く感覚に変わり、「胎動だ!」と自信をもって言えるようになります。赤ちゃんは聴覚が発達して外の世界の音も聞こえ始めるので、声や音に反応して動くこともあります。

<妊娠7~9ヶ月>
胎動はどんどん激しくなり、おなかの上からでも動きがわかるようになったり、パパも胎動を感じられるようになります。8カ月ころには赤ちゃんの頭は下になることが多くなり、妊娠後期ではおなかの上のほう(赤ちゃんの足があるほう)で胎動を感じることが多いようです。おなかの下のほうで胎動を感じることが多い場合は、さかごの可能性があります。
9カ月ころになるとキックやパンチの力がいよいよ強くなり、胎動を「痛い」と感じるママも。上下回転など大きな動きは少なくなってきます。

<妊娠10ヶ月>
出産予定日が近づいてくると、赤ちゃんは生まれるために骨盤内の定位置に下りてくるので、全身を回転させる運動ができなくなります。胎動が弱くなったと感じる場合もありますが、赤ちゃんは手足は動かせるので、おなかの外から赤ちゃんの手や足の形が見えることも。

Q &A 胎動ココが気になる!

Q.胎動が激しいとき、赤ちゃんは苦しかったり不満がある?

A.答えは「NO」! 胎動が激しいのは赤ちゃんが元気な証拠です。基本的に、ママが苦しくなければ赤ちゃんも苦しくありません。赤ちゃんが本当に苦しいときは動く元気がなく、胎動はむしろ少なくなります。

Q.赤ちゃんに障がいがあると胎動に特徴がある?

A.胎動と障がいの関係は、医学的な根拠はありません。多動などの発達障害や、ダウン症との関連も証明されていません。

Q.胎動の違いは生まれたあとの性格や性別と関係ある?

A.胎動で性別が判断できるという医学的根拠はありませんが、胎動が激しいと生まれてからも活発で、動きがおとなしかった子は生まれてからもおとなしいという話はよく聞きます。ただ、その逆だったということも。生まれてからのお楽しみですね。

Q.胎動と前駆陣痛(ぜんくじんつう)の違いはわかる?

A.臨月になると、胎動と前駆陣痛との違いがわからなくて不安に思うママもいるようですが、それぞれ特徴があります。前駆陣痛は生理痛やおなかを下したときのように、おなかの下のほうが全体的に痛む傾向があります。一方で胎動は、赤ちゃんがおなかの中を蹴(け)ったり押したりすることによって痛みが生まれるので、中から押されたような痛みを感じることが多いでしょう。

胎動が激しすぎて困る! 対処法は?

胎動が活発なのは元気な証拠とわかってはいても、激しすぎて日常生活に支障が出るのはつらいですね。困ったときは、以下の対処法を試してみて。

眠れない

赤ちゃんの睡眠のサイクルは約20分おき。夜も胎動が激しくてママが眠れないときは、抱き枕を使って横向きに寝てみたり、ママもお昼寝をして乗りきりましょう。

食欲が減った

胃腸が刺激されて食欲が落ちてしまったら、消化のよいものを少しずつ何回かに分けて食べましょう。食べる量が一時的に減っても、胎盤から赤ちゃんに栄養はいくので大丈夫です。

仕事に集中できない

仕事中に胎動が激しすぎて集中できないときは、おなかをやさしくなでたり、赤ちゃんに話しかけてみましょう。妊娠中期になると赤ちゃんの聴覚も発達してきます。ママの手の感触ややさしい声で赤ちゃんが安心して落ち着くこともありますよ。

尿漏れ

おなかの赤ちゃんに膀胱(ぼうこう)を蹴られて尿漏れをしてしまうのもよくある話。そんなママは、まずは安心のために尿漏れパッドを使いつつ、骨盤底筋を鍛えましょう。骨盤底筋は尿漏れの予防だけでなく、出産時にイキむときにも活躍する筋肉です。鍛え方は、おしっこをがまんするように膀胱(ぼうこう)付近に力を入れながら腹式呼吸を繰り返したり、カエルポーズでぞうきんがけをしたり、大またで歩くなどの方法があります。

胎動が激しいせいでトラブルになる?

胎動が激しくても、直接大きなトラブルになることはないので大丈夫。でもやっぱり気になりますね。よくあるQ&Aと先輩ママの体験談を紹介します。

Q.おなかが張る原因になることは?

A.おなかが張りやすいママは、胎動が激しくておなかが張ることもあります。でも、少し休んで張りが治まれば心配ありません。ただし、おなかの張りが周期的に長時間続く場合は、陣痛につながる可能性があり危険です。胎動か張りかわからないときも、心配なら産院に連絡してみましょう。

<先輩ママ体験談>

「私の場合、胎動は一瞬ポコッと動く感じで、張りは中からグゥ~っと押されて子宮がポコ~っと出てくる感じ。ある日、子宮がボールのように出てきて…。赤ちゃんの頭かと思ったけど、動く感覚はなかったので張りだったのかな」

「胎動だと思って喜んでいたら、健診で張りだったと判明。その後、切迫早産(せっぱくそうざん)で入退院を繰り返しました。入院中に違いがわかるようになったのですが、おなかの中で動く感覚があるときは胎動、動かずパンパンになるのが張りでした」

「赤ちゃんの胎動嬉しいですよね。うちの場合は、上の子は臨月になると蹴りが強くなって、思わず「痛!」と言うぐらい元気に、力強い胎動でした。下の娘は逆に胎動が大人しく、全然痛くないどころか静かすぎて「おーい元気ですかー?」とこちらが聞くほどでした。産まれたら逆で、上の子は大人しく、下の子は超活発でした(笑)。わからないものですね。」

「胎動、すっごい激しかったんです! それこそ陣痛が始まる直前まで。胃を蹴られ膀胱を押され。何度トイレに駆け込んだことか…。助産師さんに相談しても「動くのは元気な証拠だから」と取り合ってもらえず、ひたすら我慢の日々でした。胎動が少なくて不安な方からすると贅沢な悩みかもしれませんが、体が休まらないので本当に辛かったです」

Q.破水や胎盤がはがれる原因になることは?

A.絶対にありません! 胎動が激しいからといって卵膜(らんまく)が破れて破水したり、胎盤がはがれたという例は過去にないので、心配しないで。

Q.へその緒が巻きついてしまう原因になることは?

A.赤ちゃんの首や体にへその緒が絡むこともありますが、動いているうちに自然とほどけることが多いです。中には、体に巻きついたへその緒で遊んでいる赤ちゃんもいますよ。もし、出産時にへその緒が絡まったままだとしても、多少時間はかかりますが、無事に産まれてくるので安心して。

Q.ぐるぐる動きすぎてさかごになりやすい?

A.そんなことはありません。おなかの中でたくさんぐるぐる回ってる子は、一時的に頭が上になっても、またぐるぐる回って頭が下に戻ることが多いです。

胎動が少ない 大丈夫?

普段から胎動が少なくても、妊婦健診で異常がなければ大丈夫。もともとおとなしい赤ちゃんもいるし、胎動を感じにくいママもいます。
胎動がいつもより少ないと思ったときでも、赤ちゃんが寝ているだけかもしれないので、すぐに心配しないで。気になったら、おなかをつついてみたり、おなかを動かしてから「胎動カウント」をやってみましょう。10回胎動を感じるのに何分かかるかを計ります。
胎動カウントをやって1~2時間たっても胎動が感じられない、極端に胎動が少ない場合は、「胎児機能不全」(赤ちゃんの呼吸器、循環器系のトラブルから起こる低酸素状態)など、なんらかのトラブルが発生している可能性もあります。産院に連絡後、受診してみましょう。

Q.ママが疲れていると胎動が弱くなる?

A.ママの体の疲れと、おなかの赤ちゃんの動きはそれほど関係ありません。体の疲れだけでなく心が緊張したりストレスを感じているときは、胎動が少なかったり、感じにくくなることはあります。そんなときでも胎動をよく感じられるときは、赤ちゃんがママを励ましてくれているのかもしれませんね。

<先輩ママ体験談>「こんなツールで胎動をキャッチ!」

「おなかの赤ちゃんの心音を聴くことができる胎児超音波心音計を愛用してました。胎動弱いときの不安が解消され良かったですよ。よく聞こえるコツはハンドクリームなどをおなかに必ず塗ることです」

胎動が急に少なくなったときは注意が必要ですが、「いつも激しい」「いつも弱い」胎動は、赤ちゃんの個性だと思って、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんで。胎動を感じながら、「どんな子だろう?」「今何しているのかな?」と想像をふくらませて、赤ちゃんに会える日を心待ちにしましょう!
(文/大部陽子、たまごクラブ編集部)

監修/【産婦人科医】丸茂元三 先生

胎動の激しさに眠れない日々。胎動が弱く心配な日々【ママ体験談】

おなかの中の赤ちゃんとのコミュニケーションでもある胎動。赤ちゃんによってその動きの強弱はさまざまで、強すぎて困ることもあれば、弱くて心配なことも。そして、急に胎動が弱くなった時は何かが起きているサインかもしれません。こんな体験談も寄せられました。

■胎動が急に減り…死産しました
6ヶ月で子どもを死産しました。捻れた臍帯が首に2回きつく巻き付いていたからのようです。5ヶ月に入った日に胎動を感じて、毎日元気に動いてました。
そのうち胎動が1日に数回になっちゃって、病院に行ったら問題なし。口をぱくぱくさせてる様子も見れました。
なのに…その10日後に胎動が1日感じられなくて、次の日の早朝に病院に行ったら心臓は止まっていて羊水も減っていました。

もうすぐ検診だからって待たなければよかった。安定期だからって安心しすぎてた。
もっと早く気付いていれば、助けてあげられたかもしれないのに。私が早く気付いて病院に行っていれば…と後悔がとまりません。

■いつもと違うと感じたら、遠慮せずに受診した方がいいです!
胎動についてですが、脅かすようで申し訳ありませんが私は8ヶ月後半からあまり胎動を感じなくなり、何度か様子をみましたが何かあったら後悔すると思い産婦人科に連絡し、診てもらいました。
結果的にその時は様子見になりました。
ただ赤ちゃんが小さめだったため胎動を感じにくい、血流などは問題ないが念のため自宅安静をするようにと言われ、最終的には38週に入ってすぐに誘発分娩になりました。

私の場合は緊急事態とまでは行きませんでしたが、「遠慮して来なかったり数日様子見たりするお母さんがいるけど、何もなかったら良かったで終わるんだから少しでも不安になったら絶対来てね」と言われ、「今回ちゃんと確認しに来てくれてよかった。今後も何か変とか少しでも感じたら遠慮せずに連絡すること」と言われました。

今連絡して何もなかったら嫌な顔されるかな?とか思うかもしれませんが、もしなにか変だなと思うなら受診をおすすめします。

■胎動の異変に気づき、命を救うことができました!
出産予定日前1週間、何となく胎動が少ないなと思って、胎動カウントしてみたらやはり少なく、検診日はまだ先でしたが夫に言って、産院に連れて行ってもらいました。
心拍はしっかりしてましたが、胎動が少ない。入院セットも持って行っていたのでそのまま入、誘発分娩になりました。
誘発後、すぐに産まれたんですが、産まれた子はか細く短い声で泣くくらいで体は真っ白、息はあるけどすごくキツそうでした。
そのまま搬送されて行って重度の貧血と判明し、すぐ輸血になりました。
その後、ものすごい回復を見せてくれて、10日で何事もなく退院できました。

退院の時にNICUの先生から、あと1日出産が遅ければ赤ちゃんは亡くなっていたかもしれないし、助かっても脳に障害が出てたと思うと伝えられました。

赤ちゃんを救えた要因は、胎動の変化に気がついてすぐに受診した事、出産時、お母さんの呼吸が上手く出来ていたから赤ちゃんに十分に酸素が送れていた事、いきむ回数が少なく産めたから赤ちゃんが苦しい時間が短かった事と言われ、「産まれてからはこの子の生命力もありますが、お母さんが赤ちゃんを救ったんですよ。胎動はお母さんにしかわからなかった。本当にグッジョブでした!」と言われて、涙が溢れました。

※文中のコメントは口コミサイト『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。
■初回公開日 2019/04/06
■更新日 2022/1/30(体験談追加)

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