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妊婦健診の上手な受け方、頻度と検査内容を詳しく解説!

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demaerre/gettyimages

妊婦健診のいちばんの目的は、ママの健康と赤ちゃんの発育状態を観察し、流産や早産、妊娠高血圧症候群などのトラブルの兆候がないかどうかをチェックすること。妊娠が確定すると、毎回の検査結果が母子健康手帳に記録されます。東峯婦人クリニック院長の松峯寿美先生に、妊娠2~10カ月までの主な健診内容や、健診を上手に受けるコツについて聞きました!

関連:妊娠週数・妊娠月数カレンダー 出産予定日までの妊娠スケジュール早見表

妊婦健診を受けて、ママと赤ちゃんの健康を守りましょう

健康な人であっても、いつトラブルが起こるかわからないのが妊娠です。医師から「順調」と言われ、体調がいいからといって、自己判断で健診をパスするのはNG。妊娠中のママの体は刻々と変化していくので、お産を迎えるまでの間、定期的に妊娠経過を観察し続ける必要があるのです。妊婦健診を欠かさずに受けることが、安全なお産を迎えることにつながります。

妊娠中のトラブルは自覚症状がないものが多いため、チェックが必要です

takasuu/gettyimages

妊娠中に多いトラブルは流産、切迫流産(せっぱくりゅうざん)、早産、切迫早産(せっぱくそうざん)のほか、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、前置胎盤などの胎盤トラブル、羊水量が多い・少ないなどのトラブル。しかも、トラブルの兆候がみられても、ママ自身にはこれといった自覚症状がないことも少なくありません。まさかの場合に早期発見・早期治療をして、ママと赤ちゃんを守るためにも、妊婦健診を受けましょう。

妊婦健診の頻度と、妊娠時期に応じて行われる検査内容について

初診で妊娠が確認されたら、お産まで定期的な健診がスタートします。健診日をカレンダーやスケジュール帳などに書き込むなどして、必ず受けましょう。基本的な健診頻度は下記のとおりですが、ママが高血圧や糖尿病、心臓病などの持病を抱えている場合や、双子の場合などは、通常よりも詳しくチェックするため、健診回数が多くなります。

・初診から妊娠3カ月(11週まで)…2週に1回
・妊娠4~6カ月(妊娠12~23週)…4週に1回
・妊娠7~9カ月(妊娠24~35週)…2週に1回
・妊娠10カ月(妊娠36週以降)…週に1回

妊娠初期の診察で調べるのは、どんなこと?

●妊娠2カ月
初診時には、まずは正常な妊娠かどうかを確認。子宮や腟(ちつ)、卵巣の状態、出血の有無もチェックします。胎嚢(赤ちゃんを包む袋)を確認できなかった場合は、1週間後に再度診察を受けることも。

●妊娠3~4カ月
胎嚢と胎芽(胎児)、赤ちゃんの心拍が確認できたら正常な妊娠確定。赤ちゃんの大きさから、妊娠週数と出産予定日を算出します。赤ちゃんに影響を与える感染症のほか、妊娠高血圧症候群や合併症がないかをチェック。

妊娠中期に診て調べるのは、どんなこと?

●妊娠5~7カ月
赤ちゃんの成長具合や、羊水量が多すぎたり少なすぎたりしないか、流産や早産の兆候がないかをチェック。また、体重が増えすぎたり、尿タンパクが出ていないかをみて、妊娠高血圧症候群などのトラブルの心配がないかを調べます。胎盤の位置も確認します。

妊娠後期の診察で調べるのは、どんなこと?

●妊娠7~9カ月
赤ちゃんの成長具合とともに、羊水量が適正かどうか、胎盤が子宮口をふさぐなど前置胎盤になっていないか、赤ちゃんの体位がさかごになっていないかをチェック。また、子宮口がゆるく頚管長が短くなっていないか、おなかが張りやすいなどの早産兆候がないか、妊娠高血圧症候群などの兆候が出ていないかなど、引き続き調べます。

●妊娠10カ月
妊娠36週に入ったら、いつ生まれてもいい時期。ママのおなかの張り具合、赤ちゃんの心拍の元気度をチェックするとともに、子宮口のやわらかさ・開き具合なども診察します。

検査の流れと検査項目をチェック

cyano66/gettyimages

妊娠中、毎回必ず行われる検査のほか、妊娠前期と妊娠後期に合わせて数回行われる検査、必要に応じて行われる検査があります。いずれも妊娠経過が順調かどうかをチェックして、トラブルの兆候が出ていないかどうかを調べるためのものです。胎児心拍が確認されて出産予定日が決まったら、母子健康手帳を受け取って、毎回の健診に持参しましょう。

診察前に毎回行う検査があります

●尿検査
初診時は、妊娠すると分泌されるホルモンが尿中に含まれているかどうかをチェック。それ以降は尿中のタンパクと糖の数値をチェックします。もしも尿中のタンパクが(+)の場合は妊娠高血圧症候群、尿糖が(+)の場合は妊娠糖尿病につながる心配が。詳しい検査が必要になります。

●体重測定
太りすぎ、やせすぎになっていないかをチェック。体重が急激に増えると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を招く可能性があります。出産までに増やしたい目標体重には個人差もあり、元々の体形によって異なりますが、大まかな目安としては1カ月に1kgずつの体重増加増が適正とされています。
          
●血圧測定
標準血圧は最高血圧が100~130mmHg、最低血圧が60~80mmHg。上が140mmHg以上、下が90mmHg以上の場合は妊娠高血圧症候群の心配が。

お産までに数回行われる検査

●血液検査
妊娠経過に影響する病気や体質、トラブルのつながる兆候がないかどうかを調べます。血液を調べることによって、ママ自身が感染症にかかっていないか、貧血になっていないかをチェックできます。とくに肝炎などの感染症は分娩時の母子感染が心配されます。万一ママに病気が見つかった場合は、早期治療によって赤ちゃんへの影響を防ぐ必要があるため、血液検査の8割は主に妊娠初期に行われます。

<採血によって調べる主な検査項目>
・血液型
・血糖値
・貧血
・風疹抗体価
(抗体価が低い人は風疹に感染したことや、予防接種を受けたことがないと判断されます)
                              
・B型肝炎ウイルス抗原
・C型肝炎ウイルス抗原
・梅毒
・ヒトT細胞白血病ウイルス-1型(HTLV-1) など

診察室や内診室で行われる検査

●超音波検査
超音波検査には腟の内側から診る「経腟(けいちつ)」と、おなかの外側から診る「経腹(けいふく)」の2つの方法があります。子宮がまだ小さい妊娠11週ごろまでは、経腟プローブという器具を腟内に入れて行う「経腟超音波」で赤ちゃんが入っている胎嚢、胎芽、心拍をチェックします。

妊娠週数が進んでからは「経腟超音波」と「経腹超音波」の2つの方法でチェックします。流産や早産兆候の有無や、子宮口の様子を調べるときには経腟プローブでチェックし、赤ちゃんの発育具合や羊水量、胎盤の位置など、子宮内の様子を調べるときはおなかの外側から経腹プローブを当ててチェックします。

●腹囲・子宮底長測定(妊娠中期以降にスタート)
メジャーで腹囲を測って子宮の大きさを確認し、恥骨(ちこつ)の上から子宮のいちばん上までの長さを測って、赤ちゃんの大きさをチェックします。数値には個人差もあり、あくまでも目安です。

●内診
子宮の状態や、卵巣・卵管の以上の有無を調べるために、医師が腟内に指を入れ、もう一方の手をおなかに当てて、子宮を包み込むように触診する診察です。子宮口のかたさを調べて、流産や早産の兆候がないかを調べます。

●問診
妊娠経過をチェックするためにも、検査の前後に医師から質問を受けたり、説明があります。医師から質問されたことは、今後の妊娠の妊娠経過や出産にかかわることなので、正直に答えることが大切です。疑問や不安があるときは、遠慮なく質問しましょう。

妊娠後期、お産に備えて行われる検査

●NST(ノンストレステスト)
おなかにセンサーをつけて、30~40分ほど安静にして行う検査。ママの子宮収縮の状態と、赤ちゃんの心拍を調べて、赤ちゃんが分娩のストレスに耐えられるかどうかをチェックします。

妊婦健診用に補助券がもらえます

AlexRaths/gettyimages

毎回の健診には費用がかかります。でも、妊娠が判明し、市区町村の窓口に妊娠届を出せば、母子健康手帳とともに検査を公費で受けられる補助券が交付されるので、心配しなくても大丈夫。もしも経済的な理由などで通院が難しいときは、居住地域の役所の窓口や保健センターに相談しましょう。

妊婦健診を上手に受けるコツ

ママたちがもっとも苦手とする検査は内診。内診は緊張するけれど、ママと赤ちゃんのために必要な検査です。また、気になることを質問したいと思っていたのに、質問しそびれてしまったり…。そんなとき、どうしたらいいか、松峯先生に教えてもらいました。

「内診は痛いから苦手」という人は

まずは大きく息を吸ってから、フーっと長く息を吐くと、余分な力を抜くことができます。太ももの内側に力が入ると、足が開きづらくなり、医師が診察しにくくなります。痛みも感じやすくなるので注意して。内診台に深く腰掛けて体が安定すると、医師の指が腟内に入りやすくなり、内診時の痛みが少なくなります。

「血管が細いから、採血が心配」という人は

緊張すると体に力が入って、注射針が血管に入りにくくなります。腕を圧迫しないように、袖をまくりやすい服を着て、採血前にゆっくりと深呼吸しましょう。事前に、採血するほうの手をお湯や簡易カイロで温めておくと、血管が広がって採血がスムーズになりますよ。

「先生が忙しそうで質問しにくい…」というときは

聞きたいことを前もってメモしておくといいですね。質問は1回の健診で2~3問にしぼるのがおすすめです。「今日はこれについて聞きたい」というポイントをしぼって質問すると、医師も答えやすくなります。そして、出血やおなかの張りや痛み、頭痛など、気になる症状については健診の最初に伝えてください。生活上の心配事は助産師さんに相談するといいでしょう。

毎回の妊婦健診は、妊娠中のトラブルを予防しつつ、ママの健康と赤ちゃんの発育を守るために必要なものです。妊娠経過や体調のことで不安や疑問に思うことがあったら、遠慮せずに主治医や助産師さんに質問しましょう。妊婦健診を欠かさずに受けて、安産をめざしましょう。
(文/大石久恵、たまごクラブ編集)

監修/松峯寿美先生(東峯婦人クリニック院長)

関連:【妊婦健診】おなかの赤ちゃんが「大きめ」「小さめ」と言われたら

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