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妊娠中の食事 知っておくべき注意点と食べ方のコツ

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おなかの赤ちゃんの発育のために必要な栄養は、ママの日々の食事から。何をどのように食べればいいの?何に気をつけるべき?
妊娠中の食事に関するポイントと注意点について、愛育病院の栄養科科長・高橋嘉名芽さんにアドバイスをいただきました。

関連:妊娠中の体重管理を絶対成功させるコツ:食生活を見直すチェックポイント8

食事は「バランスよく」「適正カロリー」が基本

妊娠を機に、「栄養」や「体重管理」を意識するママも多いでしょう。ただし、「妊娠中の体には〇〇がいい」と聞いて、そればかりになると栄養が偏ってしまいます。また、「体重が増え過ぎないように…」と極端に食事を制限すると、妊娠経過によくない影響を与えかねません。妊娠中の食事は、栄養のバランスを考えて、ママと赤ちゃんに必要なエネルギー量をとることが大切です。

妊娠時に増える必要なエネルギー量

妊娠すると、おなかの赤ちゃんの発育のために、必要なエネルギー量は少しずつ増えます。食べ過ぎはよくありませんが、食べなさ過ぎるのもよくありません。妊娠中期以降もあまり体重が増えない人は、産院に相談しながら食生活を見直してみましょう。

●妊娠前の必要なエネルギー量(育児や接客など動きのある仕事をする身体活動レベルの人の場合)
・18~29歳 1950kcal
・30~49歳 2000kcal

●妊娠して増える1日に必要なエネルギー量
・妊娠初期(16週未満) +50kcal
・妊娠中期(16~28週未満) +250kcal
・妊娠末期(28週以降) +450kcal

「バランスよく食べる」とは?

「太らないように…」と、主食となる炭水化物を控える人もいますが、それはNG。炭水化物、たんぱく質、カルシウム、ビタミン、食物繊維、ミネラル、脂質など、まんべんなくとることが大切です。食事は1日3食規則正しく食べることが基本。
1食の献立を考えるときは、「主食・主菜・小鉢2品」を目安にするといいでしょう。さらに、果物・牛乳・乳製品(ヨーグルトなど)を適量とるようにすれば、自然にバランスのよい食事になります。

●1食の献立
・主食(ごはん、めん類、パン)・・・炭水化物
・主菜(肉、魚介、大豆、卵)・・・たんぱく質中心。野菜を混ぜるか添える
・小鉢1(野菜、きのこ、海藻)・・・ビタミン、ミネラル、食物繊維
・小鉢2(野菜、きのこ、海藻)・・・ビタミン、ミネラル、食物繊維

※主菜のたんぱく質が少ないときは、小鉢は湯豆腐や蒸し鶏、ゆで大豆、ツナ缶、肉などをプラスした料理にする。

さらに
・果物・・・1日の目安は、りんごなら妊娠初期は1個、妊娠中期・後期は少し増やして1.5個くらい
・牛乳・乳製品(ヨーグルトなど)・・・1日の目安は、牛乳なら妊娠初期・中期はコップ1杯、妊娠後期は1.5杯

塩分を控えてトラブルを予防

塩分のとり過ぎは、妊娠高血圧症候群を招くおそれがあります。
『日本人の食事摂取基準(2015年版)』(厚生労働省)では、10歳以上の女性の1日の塩分摂取目標量は7.0g未満となっています。7.0gを3食で割ると1食で使える塩分量は2.3g(小さじ1/2弱)程度。
ドレッシングやおみそ汁などに含まれる塩分にも注意しながら、妊娠中は薄味を心がけましょう。

妊娠中、しっかりとりたい栄養素

おなかの赤ちゃんのためにも、ママ自身のためにも、妊娠中はとくに意識して摂取したい栄養素があります。

葉酸

ビタミンB群の一種で、細胞の増殖に重要な働きをする栄養素。妊娠前~妊娠初期にかけて摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを軽減することが知られています。ママの血圧が高くなるのを抑える働きも。

鉄分

妊娠すると体内の血液量が多くなり、生理的に血液が薄くなります。そのため、妊娠中は鉄欠乏性貧血になりやすいので、しっかり鉄分補給を。ビタミンCやたんぱく質と一緒にとると、鉄の吸収率がアップ。

カルシウム

生まれてくる赤ちゃんの骨や歯、筋肉や心臓の形成に重要な栄養素。ビタミンDやたんぱく質と一緒にとると吸収率がアップします。

食物繊維

妊娠中はプロゲステロンというホルモンの影響と、大きくなった子宮に腸が圧迫されることで、便秘になりやすくなります。便秘予防のために積極的に摂取しましょう。

カリウム

体内のナトリウムを排出する働きがあるので、むくみや妊娠高血圧症候群の予防に役立ちます。

妊娠中、気をつけたい食材&栄養素

妊娠中とり過ぎに注意したい栄養素や食品、食を通じた感染に注意したい菌や寄生虫などがあります。

塩分

とり過ぎは、むくみや妊娠高血圧症候群などの原因になることがあるので、薄味を心がけて。

糖分

とり過ぎは、急激な体重増加や妊娠糖尿病を招くことも。菓子類や果糖ジュースはほどほどに。

脂肪

動物性脂肪のとり過ぎは、急激な体重増加やコレステロール値を上げる原因に。揚げずに蒸すなど、調理法などの工夫もおすすめ。

ビタミンA(レバー、うなぎなど)

妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、胎児の先天性奇形を引き起こす可能性があります。

ヨード(昆布など)

不足もよくないですが、大量摂取すると胎児の甲状腺機能低下を招く可能性があるので、とり過ぎに要注意。

水銀(キンメダイ、クロマグロなど)

一部の魚介類には、胎児に影響を与えるレベルの水銀が含まれている可能性が。ただし、これらを継続的に大量に食べなければ大丈夫。
※魚介類に含まれる水銀については、厚生労働省のホームページでも紹介されています。

無機ヒ素(ひじきなど)

じきは無機ヒ素が含まれているデータがあるので、とり過ぎには要注意。たまに小鉢1杯を食べる程度にしておきましょう。

サルモネラ菌(卵とその加工食品、生肉、レバーなどの内臓類)

卵や肉は必ずしっかり火を通し、調理後は、調理器具や手洗いをしっかり行いましょう。

リステリア菌(生ハム、ナチュラルチーズなど)

生ハムや加熱殺菌がされていないナチュラルチーズ、魚や肉のパテ、スモークサーモンは、リステリア菌による食中毒の心配が。

トキソプラズマ(生ハム、生肉)

原虫のトキソプラズマに感染すると、胎児の発育や脳神経系に障害が出ることも。肉はしっかり加熱調理を。野菜や果物もよく洗いましょう。

食品添加物

食品添加物の多いレトルト食品やインスタント食品は、塩分や油分も多いので、とり過ぎには要注意。

香辛料

カレーやキムチなど、辛いものを食べてもよいのですが、刺激が強いので大量摂取は控えたほうが無難。

カフェイン

長期に及んで過剰摂取すると、妊娠経過に影響があるという報告も。1日1杯程度を目安に。ノンカフェインの飲み物で代用するなどの工夫を。

アルコール

アルコールは胎盤を通して赤ちゃんに移行しやすく、赤ちゃんの発育に影響を与える心配が。妊娠がわかったら禁酒を。

サプリメントを利用する場合は…

必要な栄養は食事でとるのが基本。それでも不足する分を補う程度にサプリメントは利用しましょう。
葉酸や鉄分は食材だけでは不足しがちなので、サプリメントを利用する人も多いでしょうが、その場合は必ず用量を守って。ビタミンなど1日の摂取基準が決められているものもあります。産院で相談してから利用すると安心です。

関連:安産のためのベスト体重は?BMIと食習慣で妊娠中の体重管理を絶対成功させるコツ

ママが食べたものが赤ちゃんの栄養になります。ママと赤ちゃんに必要な栄養を意識しながら、いろいろな食材をとることで、栄養のバランスもよくなります。また、妊娠中に健康的な食習慣を身につけておけば、子育てが始まってからの食生活にも役立つでしょう。
(文/たまごクラブ編集部)

■監修/高橋嘉名芽さん(愛育病院 栄養科科長)

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