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トキソプラズマ? リステリア菌?妊娠中に避けたい&注意したい食べ物

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魅力的な女性の試飲サラダと手で大きなガラスボウルを保持
YakobchukOlena/gettyimages

妊娠中は、ママ自身の体や赤ちゃんへの影響が心配されるため、避けたほうがよい食べ物、とり方に注意したい食べ物があるのを知っていますか? どんな食べ物に気をつけたらいいか、知っておくと安心です。

関連:妊娠中のセックス、どこまでOK?どうすればいい? 

妊娠すると、免疫機能が低下するため食品から感染を起こしやすくなります。食中毒や感染症の恐れがある生ものは、妊娠中は避けたいもの。ほかにも大量にとると赤ちゃんへの影響が心配されるため、とり方に注意したい食べ物があります。そこで、どんな食べ物に気をつけたらいいか、また食べるときの注意点を厚生中央病院の管理栄養士、嶋崎愛子さんに聞きました。

赤ちゃんへの影響が心配な食べ物

多くの妊婦さんが気にすることは、自分が食べているものが赤ちゃんに影響するのかどうか。まずは赤ちゃへの影響が心配な食べ物をご紹介します。

妊娠中は避けたいもの

●アルコール

アルコールは胎盤を通して胎児に届くため、大量に摂取すると胎児の成長や発達を妨げる恐れがあります。産後も母乳を通して赤ちゃんに届きます。妊娠中、授乳期は飲酒を控えて。

●生もの(トキソプラズマ)

トキソプラズマは、加熱が不十分な肉、ネコのふんや土などに寄生する原虫。妊娠中に初感染した場合、胎児にも感染が心配されるので注意が必要です。食べたら必ず感染するわけではありませんが、生肉(非加熱食肉・乾燥食肉のもの)は避けましょう。

とり方に注意したいもの

次に絶対ダメではないのですが注意が必要なものを紹介します。

●カフェイン

胎盤を通して胎児に届きます。必ずしも影響を及ぼすとはいえませんが、常識的な量にとどめるのが安心。また、鉄分を排出する働きがあるため、とくに貧血気味の人は飲みすぎに注意を。日本では摂取量は定められていませんが、カフェインは1日200㎎までを目安に。コーヒーは1杯(200ml相当)120㎎含まれています。

●ビタミンA

妊娠初期にとりすぎると胎児に影響することも。ビタミンA(レチノール)が豊富なレバー類を毎日のように食べるのは避けましょう。サプリメントや栄養ドリンクに含まれる場合もあるので注意を。にんじんなど緑黄色野菜のビタミンA(カロチン)は心配ありません。

ビタミンAが含まれる食品※
100g中の含有量(㎍RAE)
鶏レバー14000
豚レバー13000
あんこう(肝)8300
うなぎ(かば焼き)1500
※「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より

●水銀

クロマグロやキンメダイ、マカジキなど、一部の回遊魚に含まれる水銀は、胎児へ影響する心配があります。ただし、栄養価の高い食材でもあるため、種類と量、頻度に気をつけて食べるようにしましょう。


●ヨウ素

昆布やわかめなどに多く含まれるヨウ素。過剰に摂取すると胎児の甲状腺機能低下を招く可能性があります。だしをとったり、時々、昆布巻きを食べる程度なら問題ありませんが、毎日食べ続けるのは避けましょう。

●ヒ素

ひじきに無機ヒ素が含まれているというイギリスのデータが。ただし、海藻中に含まれるヒ素によるヒ素中毒の健康被害が起きた例はありません。1日4.7g(乾燥)、1週間当たり33g以上を継続して食べ続けなければ問題ないとされています。常識的な量にとどめ、毎日、大量に食べるのは控えて。

ママの体への影響も心配な食べ物

赤ちゃんだけでなく、母体にも影響のある食べ物を紹介します。

ママの体への影響も心配な食べ物

●生もの(リステリア菌)

モッツアレラチーズやカマンベールチーズ、スモークサーモンなど非加熱で滅菌消毒されていない乳製品や食肉加工品、魚介類加工品にはリステリア菌が存在する可能性が。妊娠中は感染しやすく、流・早産の原因になった例も。十分に加熱して食べるようにして。

とり方に注意したいそのほかのもの

塩分のとりすぎは妊娠高血圧症候群のリスクを高めます。また、糖分のとりすぎは妊娠糖尿病のリスク上昇につながります。ハーブティーも妊娠中は避けたほうがいい種類があるため、専門店で相談を。

注意が必要と知らないで食べてしまったら?

とりすぎに注意が必要な食品を食べたからといって、必ずしも影響が出るわけではありません。それ以降は控えるなど、調整しましょう。どうしても心配な場合は産婦人科の医師か、地域の保健所に相談を。

関連:胎教とは? いつからどんなことをすればいいの?

妊娠中は、いろいろな食品を、適度にバランスよく食べるのが基本。1つの食材を、毎食大量に食べるのは禁物です。気をつけたい食べ物を意識しつつ、食事を楽しみましょう。


(文・たまごクラブ編集部)


■参考:『たまごクラブ2019年6月号』「とりすぎ注意!の食品リスト」
■監修/嶋崎愛子さん
厚生中央病院 栄養科 主任

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