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実際の出産はドラマとは大違い。さまざまなリアル分娩方法

更新

夫と妊娠中の妻。抱擁。腹。幸せ。
vadimguzhva/gettyimages

過去何年もドラマの出産シーンは仰向けの状態で陣痛に耐える姿が描かれていますが、実際のお産には産むときの姿勢を自由に選べるもの、呼吸法で痛みを和らげるもの、薬の力で痛みを和らげるものなどいろいろな方法があります。どんな方法が可能か産院選びのときに調べるという人も増えてきました。ただし妊娠経過やお産の進行によっては希望どおりにならないこともあります。また、どんな方法で出産しようとも、安全に産むのが第一であることは変わりません。今回は、産婦人科医の小川隆吉先生にいろいろな分娩方法について、お聞きしました。

いろいろな分娩方法、どんな種類がある?

分娩方法を大きく分けると、腟から赤ちゃんを産む方法と、手術によっておなかから赤ちゃんを取り出す方法があります。必ずしも希望だけで行えるものではありません。

経腟分娩

子宮口から腟を通って赤ちゃんが生まれてくる方法。産むときの姿勢のほか、陣痛の痛みを和らげるためにいくつかの方法が選べることもあります。

分娩スタイルの違い

● 一般的な分娩台やLDRで産む ● 自分の好きな姿勢で産む(フリースタイル分娩・水中出産・助産院での出産など)

呼吸法で痛みを緩和

● ソフロロジー式分娩 ● ラマーズ法 ● リーブ法

薬の力で痛みを緩和

● 無痛分娩

帝王切開

おなかを切開して、赤ちゃんを直接取り出す方法。もともと予定されている場合もありますが、経腟分娩から急きょ、切り替わることも。
● 予定帝王切開 ● 緊急帝王切開

【フリースタイル分娩】自ら楽な姿勢をとりながら分娩する方法

自分が楽に感じられる姿勢をとり、痛みや腹圧をコントロールしながら分娩する方法。あお向けの姿勢や分娩台にはこだわりません。積極的に取り入れている産院では、和室やつかまりやすいひもなどが整えられていることも。

向いている人、向かない人は?

妊娠中の経過が順調で、お産のリスクがなく、その上で、主体的に臨機応変に動ける人が向いています。トラブルやリスクがあればNG。

【水中出産】お湯の中でリラックスしながら出産します

フリースタイル分娩の一種で、ぬるめのお湯を入れた浴槽やプールで分娩する方法。血行が促進され、体の緊張がとれてリラックスできるため、陣痛の痛みも和らぐ出産方法です。できる施設は限られています。

向いている人、向かない人は?

妊娠経過が順調で水に入るのが好きな人向き。水が怖い人、妊娠高血圧症候群などのトラブルがある場合は行えません。

【ソフロロジー式分娩】イメージトレーニングと呼吸法で痛みを軽減

妊娠中からイメージトレーニングを行い、お産をポジティブにとらえる分娩法です。呼吸法やリラックス法などの練習を積み重ねることで、お産への不安がなくなり、心身ともにリラックスした状態で本番を迎えます。

どうすれば実践できる?

ソフロロジー式分娩を取り入れている産院で指導を受けるのがいちばんですが、イメージトレーニングを自分で行えるCDもあります。

【無痛分娩】麻酔を使って陣痛の痛みを緩和する分娩方法

麻酔を使って陣痛の痛みを軽減する分娩法。お産のときに感じる痛みを完全に取り除くわけではなく、ピーク時の陣痛の痛みを緩和することで、お産への恐怖心をなくし、リラックスしてお産に臨めるようにするのが目的です。

向いている人、向かない人は?

妊娠高血圧症候群の人、パニックになりやすい人に向いています。麻酔薬アレルギーがある人、持病のある人は行えないことも。

【ラマーズ法】呼吸に集中し、陣痛の痛みを緩和します

お産のプロセスを理解し、呼吸法に集中することで、痛みの感じ方を緩和する分娩法です。「ヒッヒッフー」という呼吸が代表的ですが、妊娠中から母親学級などで呼吸法やリラックス法などを学んでおきます。

どうすれば実践できる?

ラマーズ法を取り入れている産院で実践できますが、多くの産院で行われている呼吸法はラマーズ法がベースになっています。

【助産院での出産】アットホームな中で主体的なお産ができます

助産院で行う出産で、家庭的な雰囲気の中で分娩台を使わない主体的なお産ができます。ただし、医療行為が行えないので、トラブルが起きたら嘱託医療連携施設へ搬送されます。連携のシステムをきちんと確認しておきましょう。

向いている人、向かない人は?

妊娠中にトラブルがなく、積極的に体づくりに取り組める人は向いています。開腹手術経験者やお産にリスクがある人の出産はできません。

【リーブ法】気功の呼吸法とリラックス法を学んで出産

気功の呼吸法を取り入れ、心と体をリラックスさせてお産に臨む方法。妊娠中から腹式呼吸や気を全身に巡らせるリラックス法などを練習します。「赤ちゃんと一緒にお産を進める」という意識を持って取り組む分娩法です。

どうすれば実践できる?

妊娠中からの練習が必要なので、リーブ法を指導してくれる産院を探したほうがよいでしょう。

【LDR】入院から出産、退院までを1つの部屋で

陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、産後の回復(Recovery)の略で、これらをすべて同じ部屋で過ごすお産のこと。ベッドが分娩台になります。精神的にも肉体的にも楽で、家族も一緒に過ごしやすいですが、費用が高めです。

分娩方法の種類は、大きく分けて経腟分娩と帝王切開の2通りがあります。経腟分娩にはいろいろなスタイルがありますが、産院ごとにできる分娩スタイルは異なります。今回紹介した分娩方法を参考に、どのスタイルが自分に合っているか考えながら、産院選びにも役立て下さい。(文/たまごクラブ編集部)
 
参考文献:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)

監修/小川隆吉先生

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