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魚を食べて発疹が…。食物アレルギーではなくヒスタミン中毒!?【小児科医】

新鮮な日本のシーフード、発泡スチロールボックスに氷が入っています
写真はイメージです
ahirao_photo/gettyimages

魚は白身魚、赤身魚、青魚などと分類され、離乳食では食べさせ始める時期をずらす考え方があります。もちろんタンパク質を多く含む食材なので「食物アレルギー」を心配するママやパパも多いかもしれません(食物アレルギーになるのは、主に食べ物に含まれるタンパク質が原因です)。しかし魚を食べさせて発疹が出たからといって「食物アレルギー」ではないことがあるそうです。そのヒスタミン食中毒について、国立成育医療研究センターアレルギーセンター センター長・大矢幸弘先生に聞きました。

食物アレルギーの原因になる成分は青魚より白身魚のほうが多い

魚は白身魚、赤魚、青魚などと分類されることがあります。食物アレルギーを起こす原因食材となるのが多いのは、この種類分けではなく、それぞれの魚がもつタンパク質と関係しているそうです。

「食物アレルギーを起こしやすい、タンパク質が多い魚と少ない魚があります。

白身魚だから食物アレルギーになりにくく、青魚だからなりやすいということはありません。むしろ白身魚には主要アレルゲンであるパルプアルブミンが多く、たらや白身魚だけどアカウオのように食物アレルギーのリスクが高い魚もあります。ただし、だからといって子どもに自己判断で与えないということは避けるべきです。近年では鶏卵の食べさせ始めの時期が早まったように、食物アレルギーが心配される食材のスタートを遅くすることがアレルギーの予防にはならないという考え方になっています」

鮮度の落ちた魚を食べることで起きるヒスタミン食中毒に注意!

魚を食べて発疹が出たと受診するケースは多いそうですが、これは魚アレルギーではなく、ヒスタミン食中毒によることがあるそうです。

「実は青魚には食物アレルギーの主要原因物質であるパルプアルブミンは比較的少ないのです。それでも青魚は注意しないと危険、というイメージがあるのは、食物アレルギーの症状に似た“ヒスタミン食中毒”が起こりやすいためです。青魚にはヒスチジンというアミノ酸が多く、鮮度が落ちてくると酵素反応でヒスタミンに変わり、数千倍増えてしまいます。そのヒスタミンが食物アレルギーと似た、発疹やじんましんなどの症状を引き起こしてしまいます。ヒスタミン食中毒はだれにでも起こるものであり、食物アレルギーではありません」(大矢先生)

加熱はアレルギー防止でなく、寄生虫や細菌対策のため

ヒスタミン食中毒のリスクがある魚は、さばをはじめまぐろ、かつお、かじき、ぶり、いわし、さんま、あじ、たらなど、なじみのある魚ばかりですが…。

「鮮度に気をつければ心配する必要はありません。ただし、鮮度が落ちても加熱すれば大丈夫、というのは間違い。加熱しても、一度増えたヒスタミンを減らすことはできません。

すべてではないものの果物のように、加熱することでアレルゲンを減らせる食物もあります。が、多くの食物は加熱しても食物アレルギーを防ぐ効果はありません。魚のアレルゲンの場合、パルプアルブミンのほかにコラーゲンもありますが、コラーゲンは加熱で変性し抗原性が低下しますが、パルプアルブミンは低下しません」(大矢先生)

また、一般的に子どもに生の魚を食べさせるときには注意が必要、とされているのは食物アレルギーの観点からではなく食中毒を防ぐことが目的だそうです。

「大人もですが、子どもに生の魚(刺し身など)を食べさせるときにはアニサキスによる食中毒に注意をする必要があります。ごくまれにアニサキスアレルギーもありますが、多くは食中毒であり、大人では多くの症例があります。
アニサキスはさば、あじ、さんま、かつお、いわし、鮭、いかなどの内臓に寄生し、鮮度が落ちると魚介類の内臓から筋肉に移動することがわかっています。生で食べると激しい腹痛や嘔吐を引き起こします。アニサキスは十分に加熱することで死滅するので、子どもに魚を与えるときは加熱したほうが安心なのです」(大矢先生)

魚と魚卵のタンパク質は別のもの。除去する必要はない

魚の中でたらは食物アレルギーの原因食物になることがありますが、もし子どもにたらアレルギーがある場合、たらの卵であるたらこは大丈夫なのか、と心配なママ・パパもいるでしょう。

「魚と魚卵のタンパク質はまったく別のものなので、関連性はありません。鶏卵にアレルギーがあっても鶏肉は食べられる、という考え方と同じです。魚卵はアレルギーが心配だし、高価だからと与えないケースも多いようです。与えないという選択肢もあるかもしれません。

ただし、与えないことで食物アレルギーを防ぐことはできません。食物アレルギーを防ぐ第一歩は、実は食べさせないことではなく皮膚の状態を健康に保つことです。空気中に舞うさまざまなアレルゲンはトラブルのある皮膚に侵入し、食物アレルギーを起こす原因となります。
子どもの食物アレルギーが心配なら、皮膚のコントロールから始めることを心がけてください」(大矢先生)

子どもの皮膚にトラブルがあったら、早めにケアしてあげまでしょう。食物アレルギーの予防につながります。

お話・監修/大矢幸弘先生 取材・文/岩崎緑、ひよこクラブ編集部

初めて食べたもので異変が起きると、つい「食物アレルギー?」と思いがちですが、魚の場合は食中毒や寄生虫が原因のこともあるということ。これから気温が高くなる季節になると、食材の鮮度管理がさらに必要になりますが、魚の栄養は赤ちゃんの成長に欠かせないもの。魚のおいしさも赤ちゃんや子どもに味わわせてあげましょう。

大矢幸弘先生(おおやゆきひろ)

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