秋冬ベビーウエアの失敗しない選び方 保育園NGウエアは意外と多い?!【専門家】
気温によってどんなアウターを選べばいいのか、保育園のウエアはどんなものがいいのか、そして、生地のチクチク問題…。赤ちゃんのウエアの選び方や着せ方には、秋冬ならではの困ったことや失敗したことがあるようです。先輩ママ・パパが体験した気になることについて、保健師の中村真奈美先生にアドバイスをしてもらいました。
子どもの活動量や地域で変わる「アウター」の選び方
子どもの活動量や、住んでいる地域の気候などによっても変わってくるアウター。何をどのように着せればいいのか迷ってしまうママ・パパたちが多いようです。
【失敗した!】ジャンプスーツの股のボタンがすぐに外れます…(8カ月)
【中村先生から】
股のボタンがすぐに外れてしまうのは、赤ちゃんがよく動くようになってきたということ。そろそろ卒業を検討してもいい時期かもしれません。赤ちゃんがよく動くようになるおすわり以降は、赤ちゃんの活発な動きによって、ウエアが引っ張られ、股のボタンが外れてしまうことがあります。
ジャンプスーツで、バンザイをさせてみたときに、わきがつっぱるようなら、卒業を検討してもいい時期です。赤ちゃんの動きを妨げないよう、羽織るタイプのアウターに変えてあげましょう。
【困った!】公園で遊ぶときのアウターは、何を着せればいいか迷います(1才1才4カ月)
【中村先生から】
冬の寒さの中での外遊びは、動き出すとすぐに暑くなってくるので、アウター選びに悩みますよね。
走り回って遊ぶときは、体温調節ができるように、薄手のアウターを2枚重ねて着せるのがおすすめです。
フリース素材のアウターの上に、ナイロン素材のアウターを重ねると、防寒と防風の両方ができ、暑くなったら1枚ずつ脱げばいいので、体温調節が簡単にできます。
また、アウターの中は長袖Tシャツにベストなどがいいでしょう。肩周りの動きが制限されず、体幹部を温めてくれるベストは、動き回るようになった子の、遊びウエアに最適です。
【困った!】外出時、寒そうなのですが、マフラー、手袋、帽子は必要?(8カ月)
【中村先生から】
赤ちゃんは、手のひらでも体温調節をしているので、手が冷たくても手袋は不要です。また、マフラーは遊具に引っかかったり、ドアに挟まったりして、窒息事故につながる恐れがあるので、避けましょう。帽子は、毛髪量が少ない赤ちゃんには、防寒のためにもかぶせてあげるといいですよ。ただ、帽子を嫌がる子は多いので、無理強いはしなくても大丈夫です。帽子は、子どもの視線を遮らない小さいもので、薄手の肌触りがいいものを選んであげましょう。
何かと制限の多い「保育園ウエア」の選び方
園によっては、NGのウエアが多い保育園ウエアは、どうそろえたらいいか悩むママ・パパが多いようです。体を動かすことの多い保育園では、裏起毛などの暖かすぎるウエアがNGな場合もあります。真冬になると、薄手のウエアは入手するのが難しくなるので、秋のうちにワンシーズン分そろえてしまうのが、得策だと中村先生は言います。
【困った!】トレーナーと長袖Tシャツ。どちらを中心にそろえるべき? (1才4カ月)
【中村先生から】
園の特色に合わせて、そろえるウエアを決めるようにしましょう。室内遊びが多い園は、長袖Tシャツを中心にそろえましょう。逆に、たくさん外遊びをする園は、トレーナー多めがおすすめです。
秋冬のウエアをそろえる前に、保育士さんや園の先輩ママ・パパに聞いてみるのもいいでしょう。
【困った!】パーカNG、裏起毛NG、タイツNG…。どうしたらいいの?(8カ月)
【中村先生から】
事故防止のためや、体温調節がしにくいなどの理由から、保育園ごとにいろいろなウエアのルールがあるもの。園のルールに合わせ、「脱ぎ着しやすいもの」「安全性を第一に考えたもの」「シンプルなもの」この3つを基準に選ぶのが鉄則です。
チクチク&かいかい問題発生! 「生地選び」も重要です
素材によっては、チクチクしたり、かゆくなってしまったり。肌が敏感な赤ちゃんだからこそ、生地選びも気をつけてあげたいもの。乾燥肌の子は、肌着を綿素材にしてあげるだけで、症状が改善することもあるそうです。子どもが、快適に着てくれる肌着やウエアを選んであげましょう。
【困った!】あったか肌着は、赤ちゃんに着せてもいいの?(6カ月)
【中村先生から】
化学繊維を使用している機能性肌着は、肌の水分を奪いやすい特徴があります。そのため、乾燥肌などの肌トラブルが起こってしまうことも。赤ちゃんの肌の乾燥が気にならない場合は着せてもいいですが、気になる場合は避けましょう。
また機能性肌着は、一度ぬれると乾きにくいので、汗をかいていないかこまめに確認しましょう。汗でぬれている場合は、早めに着替えをさせて。
【失敗した!】かわいいウールのニットを買ったのに着てくれなかった…(6カ月)
【中村先生から】
肌が敏感な子はウール素材など、チクチク感じる生地のウエアを着てくれないこともあります。綿素材のトレーナーやジャージー素材を中心に着せるようにしましょう。デザイン性よりも、着心地を重視してあげて。
また、ママ・パパが抱っこするときに、赤ちゃんの肌に大人のウエアが触れるので、ママ・パパが着るものにも注意しましょう。
監修/中村真奈美先生 写真/成田由香利 スタイリング/梶本美代子 衣装協力/マント・ミキハウスホットビスケッツ(ミキハウス本店) 取材・文/ひよこクラブ編集部
昨年の秋冬に、赤ちゃんと過ごしたママ・パパたちのリアルな失敗や困りごとは参考になりましたか? 寒さと乾燥が気になる季節。赤ちゃんが快適に過ごせる秋冬ウエアを選んであげましょう。
『ひよこクラブ』2021年11月号には「ベビーの肌着・ウエア 間違いがちな秋冬の基本」特集があります。
参考/『ひよこクラブ』2021年11月号「ベビーの肌着・ウエア 間違いがちな秋冬の基本」