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「プレ更年期」といわれるアラフォー世代。この年代が心がけたいPMSの乗り越え方【産婦人科医】

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うつ病の女性が何かを考える
RyanKing999/gettyimages

月経が始まる3~10日ほど前から身体や心にいろいろな不調が起こるPMS。症状の個人差はありますが、女性の7〜8割が生理前に何らかの不快な症状を感じていると言われています。
特にアラフォーは逆算すると「プレ更年期」といえる時期でもあり、原因のわかりづらい不調に悩むことが増えますね。
今回は、口コミサイト「ウィメンズパーク」に寄せられたママたちのPMSの対処法をお伝えします。また最後に、産婦人科専門医である高尾美穂さんに、日頃から気を付けておくといい実践的な対処法について教えてもらいました。

対処法はあっても、なかなか継続にいたらない現実

――はじめに、PMSに悩むママたちの声をご紹介します。

■ 漢方薬を飲んでみたけれど続かなかった
「毎月、排卵日2日後ぐらいから生理日までの約10日間、腹痛に悩まされています。かれこれ10年以上になります。
腹痛は、1日ほとんどないときもあれば、突然起こることも。そのため、鎮痛剤を飲むタイミングがわかりません。夜中に急に痛くなって目覚めることもあります。ピルの服用も考えましたが、年齢や乳がんの心配などから試していません。漢方薬も一時試していましたが、汗が出やすくなってしまい、現在はやめています」

■ 婦人科を受診して薬を処方してもらっています
「PMSとは、かれこれ10数年の付き合いです。婦人科で、ピル、漢方、抗不安薬を処方されています。
ピルで約4カ月間生理を止めているので、PMSは4か月に一度になりました。ただ、ピルを服用している人は血栓症のリスクがあるというので、数か月に一度の血液検査や乳がん・子宮がん検診は欠かせません」

■ 婦人科を受診したけれど鎮痛剤しかもらえなかった
「婦人科へは何度も行きましたが、漢方薬を出してくれるところではなかったので、鎮痛剤を処方してもらっていました。
その後、漢方外来へ行って当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を処方してもらいましたが、汗が大量に出るようになり、やめてしまいました。もっと続けていれば良かったのかもしれません。最近は腹痛に加えて頭痛もあり、困っています」

■ 一番大切なのは運動、食事、睡眠などの生活改善だそう
「一番大切なのは生活改善だと思います。
適度な運動、バランスのとれた食事、良質な睡眠。でも当たり前のことが一番難しいですよね」

PMSが起こるのは、身体的にとってある意味「自然なこと」

今回、お話を聞いた産婦人科医・高尾美穂さんは、女性の健康をトータル的にサポートしています。PMSを少しでも軽減させるためにできることについてお伺いしました。

――PMSでは、どんな症状の悩みが多いのでしょうか。

「様々な不調が起こるPMSは、身体の不調とメンタルの不調に分けられます。

体の不調としては、太ったり、むくんだり、肌トラブルに悩まされる方が多いですね。メンタルの不調では、イライラしたり、感情的になったり、涙もろくなったり、落ち込んだり、緊張が強くなったりします。

まず、認識していただきたいのが、生理前の不調は、きちんとホルモンが分泌されているから起こるのだということです。
だから、イライラしてしまったり、うっかりミスをしてしまっても、それは、ホルモンの変化による影響なのだから、自分を責めたりはしないでほしいですね。
生理前というのは、いろいろな理由でメンタル的に落ち込むことが多くなります。落ち込みやすい可能性があることを知っておくことが大事で、この落ち込みは自分のせいではなくて、ホルモンのせいだと知っておくだけで、気持ちが少しラクになるものです。

そして今、自分が生理前だということを把握できるようにしておくことも大切です。
生活の中で、例えば忘れ物が多いとか、ミスが多いということが起こり得るときなのだとわかっていれば、あらかじめの準備や対策ができますよね。

また事前に、家族など周囲の人にも伝えておくと、『今は生理前で不調だから、手助けしてほしい』などと頼ることができるのでオススメです」

――普段の生活の中で心がけておくといいことはありますか?

「まず、睡眠を大切にしてほしいです。子育てをしている方や、早い方では介護をされている方もいるので、どうしても睡眠時間が足りていない傾向があります。睡眠時間の不足から、メンタル的な落ち込みをきたすこともあるので、できるかぎり睡眠時間を確保するよう心がけてください。
PMSは、生活習慣を整えることで症状が軽くなることがわかっています。PMSに悩んでいるのであれば、とくに生理前は、意識的に早めに寝られるよう家族に協力してもらえるといいですね。

2つめに大事なのは運動です。
子育てをしていたり、仕事をしたりしていると、運動習慣をもつことは難しいかもしれません。
それでも、生活の中でできることとして、24時間の中で心拍数が高まる時間と体温が高くなる時間を作ってほしいです。
1日中、デスクワークをしていると、心拍数や体温はほとんど変化しません。でも、わざと波を作ることで、自律神経が『ちゃんと命令を出さなければ』ということを思い出してくれるのです。
だから、ちょっと速歩きをしたり、体操する時間を作ったり、湯船につかったりする時間がもてるといいわけです。

3つめは食事です。
生理前は血糖値が急激に下がりやすいことがわかっています。普段ならご飯を食べたら5〜6時間はおなかがもつはずなのに、生理前は3〜4時間でおなかが空いてしまいまうことも。
そこで、ガッツリと血糖値が上がるものを食べると、血糖値の急激な変化が起きて、血管にダメージを与えたりと良くないので、おなかが空いてしまったときは、ドライフルーツやナッツ、玄米おにぎりを食べるなどして、血糖値の急激なアップダウンがないような食事の選び方と食べ方を意識するのも大事だと思います」

――漢方薬やピルなどの治療を取り入れている方もいるようですね。

「痛み止めの薬を飲み続けるのは避けたいと考える人は多いので、漢方薬も積極的に試してみていいと思います。
例えば、おなかが痛いのなら芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)や桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などですね。ドラッグストアで薬剤師に相談の上で購入して試すのもいいですが、病院で処方してもらうほうが安く手に入り、続けやすいので、婦人科などで『漢方薬を試してみたいです』と相談するといいでしょう。

ピルについても、いろいろな種類がありますが、3カ月に一度しか生理がこないようにできるピルもあるので、不調が起こる機会を減らせるという意味で有効だと思います。婦人科の医師に相談してみるとよいでしょう。
また、ママの体験談にあった、数カ月に一度の血液検査は必須の検査項目ではないので、一度主治医に相談してもいいでしょう。30〜40代であれば、毎年の健康診断で血液検査をしていれば、一般的に問題はありません」

――「今、辛い!」という時にできる対処法はありますか?

「対処法は、相談の多いメンタルの悩みでお答えしますね。
何もしないでサッサと寝てしまうというのが一番です。でも、子育て中は難しいですね。その場を少しでも離れると気持ちは変わるものなので、家族にお子さんを頼んで、コンビニへ好きなものを買いに行ったり、イヤなイメージを流しちゃうつもりでシャワーを浴びたり、お風呂に入ったりできるといいでしょう。
そういった気分転換になることや、前向きになれるものを見つけておけるといいですね。
家族に少しの時間、お子さんを預けて、気分をリセットする時間を作る。そのためにもあらかじめ、生理前は不調になりやすいことを家族に伝えておき、いざというときに、手を貸したり借りたりできるような態勢づくりができるといいと思います」

1カ月に1度とはいえ、毎月重い不調に悩む人にとっては深刻なPMS。普段の生活習慣で少しでも改善できるなら嬉しいですし、あらかじめ自分の好不調の波を知っておければ、家族の協力も得やすくなると思うので抱え込まずにまずは、家族や主治医に相談しましょう。

(取材/文・橋本真理子)


※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

高尾美穂さん

PROFILE
産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター、女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道 副院長。婦人科の診療を通して女性の健康をサポートし、女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った治療法を提示し、選択をサポートしている。毎日更新される音声の配信YouTube「高尾美穂からのリアルボイス」が好評。新著『いちばん親切な 更年期の教科書 閉経完全マニュアル(世界文化社)』が発刊されたばかり。

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