コロナ禍の影響で2・3歳の成長にも変化が…? 7つの力を伸ばす「ごっこ遊び」のパワー
2020年に引き続き、やりたいことがなかなかできなかった2021年。「外で友だちと遊ばせてあげられなかった」、「旅行を断念した」など諦めたことも多かったでしょう。
コロナ禍において、「マスクの生活は、成長に影響が出ないか心配」「友だちと思うようにコミュニケーションがとれていない」など、子どもの成長に不安を抱くおうちの人も少なくありません。
新しい生活様式で起こる園での生活
園でも感染防止のために、これまでとは環境が変わってきています。
そんな生活の変化が子どもにどのような影響を与えるのでしょうか。
1. コミュニケーションが難しくなる
マスクをしていると、先生や友だちの口の動きが分からなくなります。相手の口の動きを見て、表現を感じ取ったり、真似をしてしゃべってみたりする2歳から3歳の子どもにとってはマスクがあることで発達を促す機会が減ってしまう可能性もあります。
2. 園児同士の関わりが減ってくる
給食など、多くの場面で子ども同士の距離をとる場面が増えています。自分の気持ちを伝えたり、相手の言葉を理解して会話する機会が減り、小さなコミュニケーション不足が積み重なっている傾向です。
しかし、今は感染予防のためにも必要なことばかりです。こんなときだからこそ、おうちで楽しみながら「成長につながる遊び」を選んでいくことが大切になります。
そんな遊びにぴったりなのが「ごっこ遊び」です。
「ごっこ遊び」で促す7つの成長
2歳から3歳ぐらいでは話せる言葉が増えたり、いろんなイメージを膨らませられるようになります。そんな時期にぴったりなのが「ごっこ遊び」です。「ごっこ遊び」では7つの成長を促すことができます。
1. 聞く力
小さな社会の中で、相手の話を聞いてルールに従って遊べるようになります。例えば、レストランごっこなら、店員さん役の場合、しっかりと相手の注文を聞くなど、要望を聞き出す力がつきます。
2. 丁寧な言葉
身近にいる大人の真似をする中で、丁寧な言葉を話せるように。たとえば、お店屋さんごっこなど、店員さんの丁寧な口調を真似したり……といったことができるようになります。
3. 想像力
現実とは違う世界を自分でつくることで想像力が育まれます。「ごっこ遊び」はまさに現実とは違うことを自分で作っています。「このときはどうするのかな?」と考えたことをそのまま実践できるようになります。
4. やりとりする力
「ごっこ遊び」では相手とのコミュニケーションが重要になってきます。自分の気持ちを伝える中で、園でも不安視されているコミュニケーション能力を伸ばすことがるようになります。
5. 思いやり
「相手と接していくことで、この人は何をしてほしいのかな?」など、相手の気持ちを考えて次の行動をとれるようになります。
6. 表現力
「ごっこ遊び」では、なりきることが大切です。お医者さんだったり、店員さんだったり、先生だったり。全身を使って役になりきることで、表現力を伸ばせるようになります。
7. 記憶力
いろんな「ごっこ遊び」をすることで、観察力や記憶力を育てます。
例えば、お医者さんごっこをしていたら、病院に行ったときに注目する部分が変わってきます。「本物のお医者さんはどんなことをしているんだろう?」と観察し、次の「ごっこ遊び」までに覚えておこうとするはずです。
年少さんは、楽しいことを見つけると夢中になれる能力を持っています。
そんな夢中の中で学んだことは、必ず子どもの力になります。
特に「ごっこ遊び」はひとつの遊びの中で得られものがたくさん。お店屋さんごっこなら、お会計のときの数字にも触れられますし、レストランごっこに夢中になれたら、お手伝いしたい!なんて言い出すかも?
ママやパパも一緒になって楽しめる「ごっこ遊び」。ぜひいろんな遊びを子どもと一緒に経験してみてくださいね。
取材・文/ふくだりょうこ
取材協力/こどもちゃれんじ