年少さんの夏。ごっこ遊びで数を認識する力が伸びる
年少さんになると、数に興味をもち始める子も。「夏休みに、数を教えたい!」と考えているママやパパもいると思います。しかし数の概念(数のしくみ)を教えるのが、意外と難しい面が。数の概念は、就学後の足し算・引き算など算数の基礎にもつながるので、今年の夏は、遊びを通して、数の概念の理解を深めてあげませんか。
「10まで数えられるのに、数の概念がわからない」。年少さんママの悩み
年少さんになると、家庭で数を教えようとするママやパパもいると思います。しかし実際に教えてみると、うまくいかないこともあるようです。4歳の子をもつママからは、次のような声も。
●うちの子は、1から10まではスラスラ数えられますが、お菓子などを「〇個取って」と言うと、4個までしかわかりません。5個以上だと、3個取ったり、6個取ったり…。どうやって教えたらいいのか悩んでいます。
●うちの子は「1・2・3…」と数を正確に数えることができません。知育教室には通っているのですが、なかなか覚えてくれなくて…。やっぱり家庭で教えないとダメ!?
体験談にもあるように、子どもが1から10まで言えるのは暗唱して覚えているためですが、数の概念は暗唱では覚えられません。
また年少さんは、覚えるのも早いのですが忘れっぽい一面が。そのため毎日のように繰り返し覚えていくことが必要です。「なかなか覚えてくれない!」と悩んでいるママやパパは、教え方を見直してみませんか。
数の概念は、手を使って覚えるほうがスムーズ!家庭で教えるときの3つのポイント
年少さんに数の概念を教えるときおすすめなのが、ごっこ遊びです。ごっこ遊びをするときは、次のポイントを取り入れてみてください。
【Point1】手を使って感覚的に覚えていく
年少さんは頭の中で考えるよりも、まずは手を使って感覚的に覚えていくほうがスムーズです。お店屋さんごっこなどをしながら、手を使って数に触れていきましょう。
【Point2】大きさ、形、色、間隔が違っても同じ数とわかるようにする
大きさや形、色が違っても「1は1」ということを覚えていくことも必要です。それができたら、次は同じものを狭い間隔で3個並べても、広い間隔で3個並べても、「3個は3個」。ものの個数(集合数)は変わらないということを教えていきましょう。
【Point3】遊びの中で「合わせていくつ?」「どっちが多い?」と聞く
お店屋さんごっこをしながら、たとえば「チョコレートドーナツ2個と、いちごのドーナツ3個。合わせていくつ?」「チョコレートドーナツが4個。いちごのドーナツが2個。どっちが多い?」など、「合わせていくつ?」「どっちが多い?」といったやりとりを、ごっこ遊びの中に取り入れてみましょう。
「うちでは、あまりお店屋さんごっこをしなくて…」というママやパパもいるかも知れません。しかしごっこ遊びは、保育園や幼稚園では、男の子・女の子問わずに人気の遊び。数の概念が身につくだけでなく、創造性が豊かになったり、コミュニケーション力がはぐくまれたりもします。エプロンをしたり、キッチンセットを用意したりすると、興味をもつ子もいるので、今年の夏休み、試してみてはいかがでしょうか。
取材・文/麻生珠恵
取材協力/こどもちゃれんじ
※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿からの抜粋です