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ホットプレートで子どもがやけど…家の中こそ要注意!応急処置と予防法【小児科医が解説】

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鉄に触れようとしている少女
※写真はイメージです 
yamasan/gettyimages

その日来院したのは、家で手をやけどしてしまった2才の男の子と、そのお母さん。目を離したすきに、ホットプレートに手を置いてしまったとのこと。陽ちゃん先生は、赤ちゃんがやけどをしたときの正しい応急手当や、家庭内で注意したいやけどの予防法について、お母さんに説明します――。

赤ちゃん、ママやパパにいつもやさしく寄り添う陽ちゃん先生こと、小児科医の吉永陽一郎先生が、日々の診察室で起こった、印象深いできごとをつづります。先生は育児雑誌「ひよこクラブ」でも長年監修として活躍中です。「小児科医・陽ちゃん先生の診察室だより」#35

ホットプレートに手を置いてしまい、やけどした赤ちゃん

その日お母さんと来院したのは、いつも元気いっぱいの男の子。もうすぐ3才になる子です。

――今日はどうしましたか。

「私が悪いんです。すみません。息子にやけどをさせてしまったんです」

――そうですか。とにかく診せてください。どこをやけどしたんですか?

「右の手のひらです」

見てみると、男の子の右手の人さし指と中指、薬指の手のひら側が赤くなっています。人さし指には、小さな水疱(すいほう)もできています。


――そうですね。たしかにやけどのようです。どうしたんですか?やけどをしたのはいつですか?

「1時間くらい前です。おやつにホットケーキを作ってあげようと思って、ホットプレートを温めていたんです。ちょっと目を離したら、この子ったら、プレートの熱い面に手を置いたようで。泣き声を聞いて、あわてて戻りました」

――それからどうしましたか。

「たしか、冷やすのが大切だと聞いたことがあったので、水道から水を流しながら冷やしました。15分ほど冷やしたでしょうか」

――ホットプレートは、どうしましたか。

「上の子に、スイッチを切らせました。もう、あわてちゃって。やけどは大丈夫そうでしょうか?」

――よく受診してくれましたね。やけどの程度は強くないので、このまま様子を見てよさそうです。

「そうですか、よかった」

――ヒリヒリした痛みが強いようなら、ワセリンを塗ったラップを貼るとか、解熱剤を使っても楽になると思います。

やけどをしたら、まず流水で冷やすことが大切!

「寒くなったので、暖房器具の使用や熱い食べ物も増え、やけどの危険も増えるのでしょうか…。子どもがやけどをしたときは、まずどのような応急手当をすればいいですか?あと、やけど予防のために普段から気をつけることはありますか?」


――やけどの予防と対処には、大事なことがたくさんあり、簡単にお話しするのは難しいのですが…。 とにかく、応急手当について忘れないでおきたいことがあります。

それは、やけどをしたらとにかく流水で冷やすことです。20分くらいは必要です。水の勢いは強くしないでください。発熱のときに使う熱冷却シートはだめです。

服の下をやけどしてしまい、服の上から冷やすときは、水をかけます。ただ、小さい子の場合は、体を冷やしすぎてしまうことがあるので注意が必要です。水がかけられない目や耳は、保冷剤をタオルなどで包んで当てましょう。

赤くなっているだけではなく、水疱や、それよりもひどい異常があるとき、やけどの面積が広めだなと思ったときは、受診します。
小児科や皮膚科、形成外科ですね。何も塗らずに来てください。水疱もつぶさないように。

やけどが大人の手のひらより大きかったり、色が黒かったり白かったり、全身がグッタリしているときには、救急車を呼びます。

「わかりました。とりあえず、今日の処置はよかったんですね」

家の中こそ要注意!やけどの防ぎ方は?

――予防法として知っておいてほしいことは、やけどしそうなものを子どもの手の届くところに置かないこと。これはだれでも想像できますね。

「はい、気をつけているつもりです」

――では、子どもの手が届かない場所というのは、床から何㎝の高さか知ってますか?

「いやあ、厳密にどれだけかと言われても、わかりません」

――そうですよね。それが普通だと思います。一応、テーブルや棚などの台の高さをもとにした目安の考え方があるんです。
危ないものを置いた台の高さと、台のへりからものまでの距離をたしてみてください。1才なら90㎝、2才で110㎝、3才は120㎝くらいまでは要注意と言われています。

「へー、その計算方法は初めて聞きました。でも、いちいち測りませんよね」

――そうですね。子どもによって、体格も発達の具合も違いますし、椅子に登れる子は、どんなに奥に置いていても関係ないですものね。

「とにかく、子どもの手の届かないところに置くのが大事なんですね。」

――そうなんですが、それだけでは盲点もあるんですよ。
たとえば、テーブルクロスを敷いている場合です。いくらテーブルに高さがあっても、子どもの手が届くところまで布が垂れていると、引っ張ったときにいろんなものが落ちてくる。マグカップなどを置いていたら、熱い飲み物が降ってきます。

「たしかに、危ないですね」

――それから、沸騰や保温機能つきの湯沸かしポット。ふざけていたり、走って電源コードに引っかかったりすると、お湯ごと飛んできます。
最近のポットは性能がよくて、すぐに熱湯がわきますからね。とくにポットのふたが簡単に開くものは、恐ろしいです。

「なるほど、言われてみるとうちにもあります。コードの位置を確認しないといけませんね」

――高さによっては、火にかけている鍋やフライパンの持ち手に届いてしまうこともありますね。
炊飯器の蒸気の出口に手をかざしたり、今回のようにホットプレートに手をついたり、という話もよく聞きます。

ほかには、ホットカーペット、携帯カイロ、湯たんぽなど。すごく熱くなくても、ずっと肌が当たっていることでやけどすることがあります。温度が低めのもので起きたやけどは、低温やけどといって、深いところまで進行している可能性があって怖いんです。

「先生、とても参考になりました。何よりも、やけどをさせないことが大切ですね。お友だちのお母さんたちにも伝えます」

文・監修/吉永陽一郎先生 構成/ひよこクラブ編集部   

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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