母になり「今日何食べたい?」と聞かれることはもうないのかな… 母たちのささやかな願望
結婚して子どもができて、毎日の献立に悩む日々。上げ膳据え膳なんて滅多にないけれど、もし、子どもの頃のように「何を食べたい?」と聞かれたら、リクエストしたいメニューにはどんなものがあるのでしょう。クチコミサイト「ウィメンズパーク」のママたちと、料理研究家のほりえさちこさんに聞いてみました。
リクエストしたい思い出の味はこれだ!
――まず、ママたち思い出の味を紹介します。
●煮物とおこわ
「今は滅多にそういうことはありませんが、もし、母に何か作ってもらえるなら、子どものころよく食卓にでていたものがいいです。おこわと煮物が食べたいですね」
●おにぎり
「私は、母のおにぎりをリクエストしちゃいます! 今までいろいろと食べてきて、どう考えても母が作った以上のおにぎりに出会ったことがないんですよね。なんでもないけど、母にしか出せないあの味、あー食べたいなー」
●迷わず茶碗蒸しとちらし寿司!
「小さい頃から誕生日のリクエスト料理は茶碗蒸しでした。何かあれば、茶碗蒸しとちらし寿司を作ってくれていたけど…、高齢になって作ってもらえなくなったな…。今度、実家に帰ったら一緒に作ってみよう!」
●マネしても同じ味にならない角煮や筑前煮
「豪華メニューは家族で実家に行った時に食べられるので、できればいつも食べていた角煮や筑前煮がいいです。母の煮物は絶品で、煮物は私も母のレシピで作るけど絶対同じ味になりません」
●どれも美味しい家庭の味
「私はコロッケ、餃子、煮込みハンバーグ、グラタン、カレー、おにぎり、卵焼き、野菜炒め、煮物、きんぴらが食べたいです。どれも一般的なメニューなのですが、なぜか特別においしかったです。母は高齢で施設に入り、手料理はもう叶いません。食べられなくなる日は突然やってきますね」
●子どもの頃大好きだったいなり寿司
「子どもの頃、大好きだったいなり寿司です。揚げの炊き具合、味つけ具合、ご飯に染みた揚げの味、ご飯に混ぜられたゴマとか大葉の絶妙な分量、混ざり具合、全部、母に聞くと『適当』と言われるのですが、その母の、感覚こそが私の好みなんですね」
●夕飯の定番ロールキャベツ
「実家を出るまで夕飯によく出ていたロールキャベツです。ロールキャベツって手間めっちゃかかりません? 私は料理が苦手なので、作るのは年に2回くらいです。それも時間がたっぷりある日。昔は圧力鍋とかないのでフツーのお鍋なのですが、キャベツがほんとに柔らかく、形も崩れてない、コンソメ味なのですがキャベツやお肉や玉ねぎの甘みが加わって、ダシだけで白米が何倍も食べられるくらいにおいしかったです」
料理研究家ほりえさちこさんの思い出の味とレシピ
みなさん、それぞれに思い出の料理がありますね。そこで、ほりえさちこさんにご自身の思い出の味と、思い出の味を再現するためのコツについて教えていただきました。
「私の思い出の味は、けんちん汁です。たくさんの野菜が入っていてお椀1杯食べたらけっこうおなかいっぱいになるくらい具沢山でした。けんちん汁にあわせて甘めのお稲荷さんを作ってくれた時は最高の組み合わせ!と思っていました。
大きなお鍋で作るので3日くらいけんちん汁を食べ続けるのですが、3日目の具の味がしみしみで、できたてよりずっとおいしかったです。
ただ、思い出の味を再現するのは難しいものです。ご両親がご健在ならコツを聞くのが一番です! 例えば、調味料にこだわりがあれば同じものを使ってみるとか、隠し味を聞いてみるなどです。また、煮物は普通の鍋で作っているのか、圧力鍋を使っているのか、使う道具でも仕上がりは違ってくるので、使っていた道具を聞いたり、思い出したりするといいですね。
また、食材選びも寄せてみることも大切です。餃子などでも白菜で作るのかキャベツで作るのかで材料で味は違ってきますし、使う餃子の皮によっても食感など変わってきます。
私も母に思い出のけんちん汁の作り方を聞いたのですが、『分量なんて出したことないからわからないわ』と、言われてしまいました(笑)。
そこでお盆、お正月、誕生日など何かイベントがあるごとに母がつくってくれた寒天のレシピなら簡単だから答えられる!というので、そのレシピをご紹介します」
(お話/ほりえさちこさん)
ほりえさんの思い出の味「みかんの寒天レシピ」
(材料)
粉寒天…3パック(6g)
水 …1ℓ
砂糖 …250g
みかんの缶詰…1缶
(作り方)
1. 鍋に水、粉寒天、砂糖をいれて火にかける。
2. 沸騰したら1~2分煮て、寒天をよくとかしたら火をとめみかんの缶詰のシロップをまぜる。
3. 型に寒天を流し入れ、みかんを加えて冷やし固める。
※1200ℓの寒天の型を使用
煮物や炊き込みご飯など、みなさんそれぞれ思い出の味がありますね。ちなみに私の思い出の味はポテトサラダです。本当に食べたくなりますね。
(文/酒井範子)
※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
ほりえさちこさん
PROFILE
料理研究家、栄養士、食育アドバイザーの資格を生かし、離乳食からおべんとうづくりまで幅広いレシピを紹介。著書は(主婦の友社)『おいしさ満点!中高生の基本のお弁当』(成美堂出版)『大人かわいい飾り切り』『3品15分 超時短 糖質オフ1か月晩ごはん献立』(主婦と生活社)、新刊『おべんとうの教科書』(学研プラス)など多数。
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