1歳・2歳の遊びのなかで、子どもの興味や可能性を育てるきっかけをつくろう
1歳から2歳のころは、これからどんなものに興味を持つのかはまだわからない真っ白な存在。そんな今だからこそ、この時期は偏りなく幅広いものに触れることが大切です。子どもの「やってみたい」遊びをきっかけに、ママやパパも「こういう遊びが好きなんだな」という発見にも繋がります。子どもの興味や可能性を広げるにはどのように心がければいいのでしょうか。
コミュニケーションの機会を広げよう!
「ことばの爆発期」と言われる1・2歳は、自分からやりたい遊びを通して言葉に触れることで、豊かな語彙力へとつながっていきます。興味のある遊びをくりかえすことで、自然とその言葉を覚えたり、ママやパパとの会話や遊びを通して、さらにその言葉に関係のある別の言葉を言えるようになります。
また、9ヶ月ごろからは、実は子どもは「自分と親」から、「自分ともの、大人」の3つの関係でコミュニケーションが取れるように。例えば、子どもが成長する過程で、子ども自身が気づいて成長過程で身につけていくお友だちとの関係は、ママやパパが教えるにも、どう教えたらいいのか難しいもの。
ママやパパのコミュニケーションでは伝えづらいことでは、間にぬいぐるみやパペットなどを挟むとスムーズに伝わることも。名前のついているぬいぐるみならより親近感が湧き、いつも一緒にいるお友だちのような存在になります。「○○ちゃんはこうしていたよね?」と話すと、子どもも「ああそうだった」気づくことができ、さまざまなことを教えてあげやすくなります。
ぬいぐるみやパペットなどで、ママやパパの言葉を代弁してもらうのもおすすめです。
一緒に生活習慣を身に着けよう
1・2歳の子どもが嫌がりがちなのが歯磨きです。ここで歯磨きが嫌いになってしまうと、虫歯になったり歯磨きが嫌いになったりと、将来的にも影響が出てくる可能性があります。
ママやパパとしてはぜひともやってもらいたいところですが、「やらせよう」と強制してしまうと、本当に歯磨きが嫌いになってしまいます。
そもそも、子どもにとってはなぜ歯磨きをしなければならないのかを理解するにはまだ難しいため、子どもが「やりたい」という姿勢で取り組めるように、歯磨きの際に工夫をするようにしてみましょう。例えば、パパやママが歯磨きの歌を歌ってみたり。どんなものでも構いません。その場で思いついたメロディーを口ずさんであげるのも良いですし、子どもが好きな曲を替え歌にしてみるのも良いですね。
また、歯磨きをするときに、子ども専用の鏡を用意するのも効果的です。歯磨きをしている様子を見るのも興味をひくきっかけになりますし、「自分専用」の鏡も嬉しいところ。できるだけ子どもが気に入りそうなかわいいデザインの鏡を選んであげると良いでしょう。
ことばの数を増やそう!
まだまだ真っ白な状態の1・2歳の子どもは、他にもたくさん知らないことがあります。大きな動物を見たとしても、それがなんなのかは分かりません。まずは、その大きな動物と名前を一致させることが必要です。
例えば、象という言葉と、象の身体の特徴や鳴き声を連動して覚えていく必要があります。言葉だけでは覚えられないことも、えほんや映像など、さまざまな情報を子どもの頭の中でつなげていくことによって、知識が立体的になって子どもの中に定着するはずです。
1歳から2歳で身に着けたいこと
どんなものにこれから興味を持つのか未知数の1・2歳の子どもは、やりたい意欲を引き出すために触れさせたいことがたくさん。耳が柔軟なうちに日本語だけでなく、自然に英語にも触れておくと自然に英語に馴染みますし、その他にも、生活習慣、人と関わる力、運動やリズム、そして好奇心を育てることなど触れたいテーマはさまざまです。
全てのことにできるだけたくさん触れさせようというのは大変ですが、ママやパパも日常の生活や遊びのなかで、無理なく自然に取り入れることが大切です。
テレビを観ながら一緒に踊ってみたり、お出かけをして子どもの「あれなあに?」「これはなあに?」に応えてあげたり、おうちでごっこ遊びをしてみたり……。
普段の生活が、1歳から2歳の子どもにとっては全てが遊びの場で、学びの場になるのです。
やりたい! の気持ちを逃さずに
まずは、子どもが興味を持ったことを一緒に追求していくのが大事。子どもがどんなことに興味を持っているのか、何をやりたいと思っているのか、日々の生活の中で見逃さないように、見守ってあげましょう。
取材・文/ふくだりょうこ
取材協力/こどもちゃれんじ