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子どもの自己肯定感を高めるには話の聴き方にコツが!イライラして余裕がないときは、頭の中にお弁当箱を思い浮かべるのがおすすめ?!【ジャーナリスト岸田雪子】

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母と娘囁くゴシップ
※写真はイメージです
Tomwang112/gettyimages

初めての子育てに向き合う中で「ほめて育てよう」といった情報を目にするけれど、ほめ方がよくわからなかったり、しかり方に迷ったりすることはありませんか。しかし「ほめる・しかるの前に、まず子どもの言葉を聴くことが大事」とジャーナリスト・コメンテーターの岸田雪子さんは言います。岸田さんが学んできた発達心理学の知見をもとに、子育てで「聴く」ことの大切さについて話を聞きました。

「聴く」ことは子どもの自己肯定感も育てる

――子育ての「ほめ方・しかり方」に悩むママ・パパは多いようですが、岸田さんはそれよりまず子どもの思いを「聴く」ことが大切と考えられているとか。その理由を教えてください。

岸田さん(以下敬称略) 「聴く」ことって実は意外と難しいですよね。子どもが話しかけてきても、途中でさえぎってしまったり、話を聞き流してしまったりすることはよくあると思います。日本の親御さんたちの忙しさゆえ、というところもありますよね。ただコミュニケーションの基本は相手を知ることですから、親子のコミュニケーションの中で「聴く」ことを意識することは、とても重要です。「聴く」と、どうほめたらいいか、どうしかったらいいか、つまり「どんな言葉をかけたら伝わるか」が自然と見えてくるようになると思います。

また、「聴く」ことは、相手のありのままを受け取る、ということなんです。子どもはしっかり聴いてもらうと「あなたのありのままを受け止めているよ」と、自分が認められているというメッセージを受け取ることができるんですね。親が認めてくれた、という経験は子どもの自信や考える力、乗り越える力をはぐくみます。

日本の子どもは自己肯定感が低いという調査結果(※)もありますが、ママやパパが「子どもの声をしっかり聴く」ことで、ありのままの子どもたちを受け止める習慣を持つと、子どもたちが自分で自分を認める力を育てていくことにつながっていくと思います。

――まだ言葉が話せない赤ちゃんの場合、どのようにして「聴いて」あげるといいのでしょうか。

岸田 赤ちゃんがぐずったり泣いたりすると、ママやパパはきっと「どうしたの?」「おなかすいた?」「おむつが気持ち悪いかな?」などと赤ちゃんに語りかけているでしょう。このように子どもが出すサインをキャッチすることが「聴く」ということになります。

しだいに泣き方や顔の表情、手足をバタバタさせる様子を見て、「うんちかな」「寝返りをしたいのかな」とわかってきたりしますよね。赤ちゃんが「あーあー」と声を出したら、「どうしたの?」と顔を向けてあげる、目を見てあげる、それだけでも応答になります。赤ちゃんがサインを出して、親が応答してあげる、そのやり取りの中で親子の愛着は育っていきます。

聴き方のポイントは2つ。キャッチすること、否定しないこと

――話ができるようになってきた子どもへの聴き方のポイントを教えてください。

岸田 1つめは子どもの言葉を「しっかりキャッチする」こと。「今日ね、幼稚園で、お友だちがね…」と子どもが話をしてくれるときなどに、「それはこうすればいいんじゃない」と、ついキャッチをせずにバットで打ち返してしまうことはないでしょうか。

親も忙しいですから、子どもの話を聴ける時間は限られていますよね。ですから毎日、少しだけでもいいのです。時間をとって、その時間は子どもの話をキャッチすることに集中すると、子どもは「まるごと受け止めてもらえた」と感じることができます。

そして2つめは子どもの言葉を「評価しない・否定しない・さえぎらない」ことです。子どもの気持ちをありのまま「そうなんだね」と受け取って、「それはたいしたことないよ」などと否定や評価をしない。子どもがどうしてそう考えるのかに関心を持って聴けば、子どもは安心して話ができます。「あなたはこう思ったんだね」と、子どもの言葉をおうむ返しにしてあげるのもいいでしょう。

もちろん、善悪を教える、社会規範を教えるということは大事ですし、誰かを傷つけるような発言をしたときなどは否定が必要なこともあります。だけど「そんなこと言っちゃダメ」だけで終わらせず、なぜダメなのかを伝える必要があると思います。

――子どもが話してきたことを「えっそんなことしたの!?」とか「ダメじゃない」などと話の途中で否定せず、子どもが伝えたい気持ちを聴きとってあげることが大事なんですね。

岸田 そうですね。無意識に否定的な言葉を使ってしまいがちですが、親の言葉は子どもにとても影響力があるものです。ぜひお伝えしたいのは、子どもたちは本当にママやパパのことが大好きだということです。だからこそ、親の言葉に傷つきやすいんです。大人だって、たとえば推しメンに「頑張ってるね」って言われたらうれしいですよね(笑)。逆に「どうして何度言ってもできないの」なんて言われたら、かなりへこみますよね。それと同じです。私はこの子の推しメンなんだ、くらいの気持ちを持つといいと思います(笑)。

親も誰かに話を聴いてもらおう!「お弁当箱」のサイズを変えることも大切

――ゆっくり子どもの言葉を受け止めてあげたくても、仕事も家事も忙しいとやはり聴いてあげられない、そんな自分にイライラしてしまうとき、岸田さんならどうしますか?

岸田 ママやパパたちがイライラしたり悩んだりするのって、子育てを頑張っている証しだと思います。子どもに全然興味がなかったら、おそらく悩まないでしょう。だから悩んだら「ああ自分は頑張っているんだな」とまず自分を認めてあげてほしいと思います。

私は余裕を持てなくなりそうなときに、よく頭の中でお弁当箱みたいなものを想像します。小さいお弁当箱の中に「何時までにおふろに入れる」「夕食のしたくをする」「明日の朝ごはんの下ごしらえをする」「歯磨きをさせる」「9時半までに寝かせる」などの「やること」のおかずがつまっているんですが、ちょっとぎゅうぎゅうだな、と感じたら、そのお弁当箱を少し大きくしてあげるんです。「寝かせるのは10時でもいっか」「明日の朝ごはんはレンチンにしよう」など。それはサボりじゃないし、少しの心のゆとりにつながりますよ。

子どもの話を聴くことも大事ですが、親も誰かに話を聴いてもらうことも、とても大事なことです。
私は、以前小児科の先生に子どもの食事の栄養について悩んで相談したら、「人間の子はそんなにこまかく食べ物の栄養を考えなくて大丈夫」と言ってもらえて、「そうだよなぁ」って肩の力が抜けたことがありました。おかずがみそ汁だけだって、レンチンだけの日があったっていいんですよね。それよりちょっと子どもの話を聴く時間を持ったり、自分を否定する気持ちにならないようにすることのほうが大切だと思います。


お話・監修/岸田雪子さん 取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

「きょうだいをぶってしまう」「食べるのが遅すぎる」など子育ての困りごとを抱えたときには、まずは子どもの言葉で理由や思いを聴いてあげることが、解決のヒントになるのかもしれません。

(※)「日本の子供たちの自己肯定感が低い現状について」

岸田雪子さん(きしだゆきこ)

PROFILE
ジャーナリスト、キャスター、東海大学客員教授、日本発達心理学会員。
早稲田大学法学部卒業、東京大学大学院情報学環教育部修了。日本テレビに入社後、報道局記者、キャスターとして複数の情報番組のニュースコーナーを担当。独立し現在はテレビやラジオなどの報道・情報番組でコメンテーターとして活躍中。

『スウェーデンに学ぶ「幸せな子育て」子どもの考える力を伸ばす聴き方・伝え方』

親の「声かけ」が、子どもの可能性を引き出し育てる!「世界で今注目の親支援プログラムポジティブ・ディシプリン」×「発達心理学」×「伝えるプロの経験」から生まれた、画期的“親子コミュニケーション術”(三笠書房)

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