最上もがさん、シングルマザーとしてワンオペ育児をのりきるために「ねんトレ」を実践!大変だけどやってよかった
2017年に女性アイドルグループ「でんぱ組.inc」脱退後、個人事務所を設立して活動をしている最上もがさん。2021年5月に第1子となる長女の“こもちゃん”(愛称)の出産を発表し、今までの生活では経験したことのない“新しさ”と直面しているといいます。今回は、妊娠・出産を決意したときの心境や、シングルマザーとしてのワンオペ育児に没頭する最上さんの子育てのモットーを聞きました。
妊娠・出産を経て変わった我が子への想い
公式ブログやSNSで「この度、新しい命を授かりました」と妊娠を報告した最上さん。妊娠が判明してから出産を決意するまで、時間はかからなかったといいます。
――妊娠がわかったときは、どのようなお気持ちでしたか?
ブログにも当時の心境を載せていますが、すごく嬉しかったです。。妊娠がわかったのは4週目くらいだったのですが、ちょうどドラマの撮影直後で扁桃炎にかかり、38~39度も高熱が続いて、その後も3週間くらい微熱があるような気がしてだるかったんです。もしかすると、あれが妊娠の兆候だったのかもしれません。
妊娠中は、つわりが重い方できつかったです。安定期に入っても吐き気が酷くて、起き上がるのもしんどかったのでずっと横になっていました。買い物へ行くのも辛かったし、食欲もなかったです。
――妊娠の実感がなかったそうですが、出産を経てガラッと変わったそうですね。
そうなんです。妊娠中は失恋したのもあり、ずっとメンタルが不安定で、心音を聞いて生きていることを確認できても、自分の体に命が宿っているという実感があまりなく、「本当にいるのかな?」としょっちゅう思っていました。おなかの子が「愛おしい」という気持ちもよく分からなくて。エコー写真を見ても、あまり顔がわからなくて、精密エコーも宇宙人ぽいし……(笑)。自分の感覚がおかしいのかなと思い悩んだこともありました。
でも、出産直後に我が子を見たときは涙が溢れて。生まれた娘を見た瞬間、すごく感動して、初めて「おなかの中にいたんだ」と実感できました。
ワンオペ育児を乗り切るコツは「ねんトレ」だった!
第1子となる長女の“こもちゃん”を出産して、今までにない新しさと直面しているという最上さん。ワンオペ育児を乗り切るために、さまざまな工夫を凝らしているそうです。
――子どもが生まれてから、生活はどのように変化しましたか?
自分の時間がゼロになりましたね。産後1カ月は母が来てくれましたが、「自分が一人で育てないといけない」という思いから、母には主に食事をお願いして、「夜は絶対自分が見るね」と他の家事と育児はほとんど自分でやっていました。
でも、産後ハイの影響で元気だと思っていただけで、実際身体はボロボロで……。母子同室だったんですが、入院中から毎日何十回も授乳の練習をして、娘が寝たら筋トレをして、退院して1週間くらい経ったら、びっくりするくらい疲れていました。「一人でやらなきゃ」と気負いすぎていたのもありますが、あんなに体も心も休まる暇がなかったのは初めての経験です。
――ワンオペ育児を乗り切るコツはありますか?
生まれるまで、赤ちゃんはたくさん寝るものだと思っていたんです。でも、全然寝てくれなくて。私自身が寝かせるための知識がなかったんですよね。娘が寝ている間に、家事や仕事をこなしていたので、寝てくれないと私も睡眠不足になりますし、イライラしてしまうこともあったり。ワンオペで仕事ができないと本当に困るし、大変でした。
それで、いろいろ自分なりに勉強して、赤ちゃんが自力で眠る練習をするねんトレ(ねんねトレーニング)を取り入れてからはセルフねんねもできるようになったり、まとまって寝てくれるようになり、だいぶ楽になりました。でも本当に大変でした。
昨年から始めた日常ブログにもねんトレ方法をよくまとめていますが、赤ちゃんが寝るための環境を整えたり、快眠グッズを試したり、知識を備えることは大事だと改めて感じました。
最上流“子育てのモットー”とは?
ねんトレはうまくいったものの、5ヵ月くらいから始まった連日の夜泣きには困り果て、心に余裕が持てなかったと話す最上さん。一方で、子どもの成長と共に“喜び”も増えているといいます。
――育児をする中で、喜びや幸せを感じる瞬間は?
新生児の頃はこちらから話しかけてもそこまで反応がありませんでしたが、成長するにつれて笑ったり、少しずつ自分を認識して何か応えてくれたりする瞬間はとても嬉しいですね。最近はおしゃべりも増えて、伝えようとする姿が可愛いし、私がいなくなると怒る姿が愛おしいです。幸せってこれだなって実感しました!
――逆に大変だったことは?
新生児のときに寝てくれないという悩みに直面して、その後に取り入れたねんトレも最初は辛かったです。でも、もし赤ちゃんのギャン泣きが辛いからと諦めてすぐ構ったり、抱っこで寝かしつけをしていたら、娘もその時だけは安心して寝たとは思うけれど、腱鞘炎も酷くて指が使えない時期もありましたし、毎回の寝かしつけで時間がどんどん過ぎてしまっては、シングル家庭においてそれはこの先もっと大変なことになると思いました。だから、その時はお互いつらいけれど、「乗り越えればお互いに良くなる」と思い一緒に頑張って乗り越えました。
――育児をする中で心掛けているとはありますか?
“怒らない”ことです。具体的には怒鳴らないこと、かもしれません。6ヵ月くらいの時、毎日の寝不足とギャン泣きでイライラしてしまい、怒鳴ってしまったことがあったのですが、娘もまた凄く泣いてしまって自己嫌悪でとてもへこんだんです。それもあって寝不足が一番の問題だなって思ったんです。
成長とともに”叱らないといけない”場面は出てくると思います。でも今はまだ何がどう危険か分からないと思いますし、例えば、リモコンを口に入れることも、離乳食を拒むことも、なにか気に食わないことがあって泣いてしまうことも、”悪い”ことではなく、成長の過程で気になるだけで、”大人にとっての不都合”なだけなんですよね。お互いに辛くなるのなら、できるだけ普段から安全な環境をつくり、危険なもの等は届く範囲に置かないようにしたり、機嫌良くするためにはどうしたらいいのか、と色々試行錯誤しています。
子どもが生まれた瞬間から、「絶対にこの子を守らなければ、育てなければ」という思いが強く芽生えたという最上さん。育児や仕事とまっすぐ向き合う横顔からは、ママらしい優しさがにじみ出ていました。次回は「仕事と育児のバランスや将来の展望」について語ってもらいます。
■最上もが
最上もが(もがみ もが)
1989年2月25日生、東京都出身。
ドラマや映画、バラエティ、ファッション誌などに出演しさまざまなメディアで活動中。
2021年第一子となる女の子を出産。
ブログ「最上家の日常」 https://ameblo.jp/mogafamily/
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取材・文/佐藤 文子