ありがたいけど...それ、ちょっと困ってます!「手を洗わずに触る」「大量のおもちゃ」「ほっぺにチュー」等、義父母の困った言動にどう対処すればいい?
「たまひよ」WEB・アプリユーザーへのアンケートで寄せられた、義父母のちょっと迷惑な言動についてのママたちの声と、そんな時の対応方法について、家族関係に詳しい鳥居りんこさんにアドバイスいただきました。
これだけはやめてほしい義父母の言動
■赤ちゃんに指を吸わせる義母
「義母が赤ちゃんが泣くと、『おなか空いたのかしら?』と言って、口に指を入れること。このご時世、やめてほしい!!」
■借金をお願いする義実家
「お金を貸してと言わないでほしい! せっかく貯金していたのに、渡したそのお金はもうあげたも同然です」
■大量のおもちゃを購入
「私は家に物が増えるのが好きではないので、子どもが生まれる前からおもちゃも誕生日やクリスマスだけで大丈夫と伝えていたのに、会うたび大量のおもちゃ…。ありがたいことだし遊ぶならいいのだけれど、その時だけのお飾り状態に…。夫に相談しても、言っても聞かないから仕方がないと言われ、余計にストレス溜まっています」
■手を洗わずに触っている
「義祖母はうちに来た時、手を洗わないで娘に触ろうとするので困っています」
■子どものためにやっていることを『教育ママ』と言われる
「同居なので義家族に不満がたまってしまいます。娘のために、と思い生活リズムを一定にしたり、いろいろ経験させたりとやっていることに対して、義母から『教育ママ』と言われてしまうことがしんどいです」
■ほっぺにチューはやめて!
「息子は初孫なのでかわいがってもらっているのですが、義父の愛情がちょっと行き過ぎな面が…。息子を抱っこしてくれるのはいいのですが、ほっぺにチューされるのは本当にイヤです。毎日のように息子を見てくれている、実母でさえしないのに…」
義両親には、嫌なことを伝えつつ、代替案を提案してみては
おもちゃの大量購入、ほっぺにチュー、手洗いなしのハグなど、義父母の愛情表現に困ってしまうことも。義父母の場合、嫌なことを伝えにくい場合も多いですよね。
そんな時は、どのように対処すればいいのか、鳥居りんこさんにアドバイスいただきました。
「先日、我が娘の同級生ママ(57歳)が『リアルおばあちゃん』になったんですが、彼女がこう言ったんですね。
『私らが娘を育てて来た時代の知識は最早、化石!今の子はネットを駆使して、最新情報を入手済!自分のひとりふたりしか育てたことのない狭い常識をひけらかすのは、娘にとっては迷惑以外の何物でもないからね。私らに出来る事は産後間もない娘のシモベと化して、いちいち娘にお伺いを立てて、言われたことを忠実に実行することのみ!』
との有難いご忠告でした。
『ええ~!?実の娘でもそんなに気を遣わないとならん時代なんかい!?』と、仰天しましたが、まあ、それもそのはず。聞けば、母乳ならば、沐浴後の白湯は不要であるとか、ベビーパウダーは使わないとか、あの頃、推奨されていたことですら『今は違う』という新事実でテンコ盛り! 旧世代と新世代は『常識』という高い壁を挟んであっちとこっちにいるようなもんなんですね~。
でもね、やはり、我が子のことは親が一番大切に思っていますし、それ故、この世で我が子を一番心配しているのも親ですから、親が、そう特にママであるあなたが『嫌だなぁ…』と思うことは、解決すべき問題だと考えます。
子どもにとってはママの笑顔が一番のプレゼントなので、あなたが笑顔でいられるかどうかが、子育てでは最重要課題なんですよ。そのためには、賢く行動あるのみですよ~。
つまり、困った爺ちゃん・婆ちゃんには最初が肝心。『NO!と言える私』になりましょう。
ほっぺにチューも手を洗わずに赤ちゃんに触るも、今はご時世的にもNGであると、穏やかに伝えましょうよ。
『ちょっと待ったぁ!それはやめてくれ~!』と、毅然と言うと同時に、代替案を提示して『こうしてくれると嬉しい』と、具体的に説明してお願いのテイを取ることがポイントですよ~。
先の友人の話ではないですが、私ら姑世代の人間は、そもそも今の『新常識』まではアップデートできてないです。でも、意外と教えてもらうと『へ~? 今はそうなのね?』ってなりますから、その時ついでに「こうしてもらえると助かる!」と、上手にお伝えすればいいんですよ。あなたの貴重な戦力に仕上がることうけ合いですよ。
それで、あなたが精神的にも肉体的にも楽になれたら、登場人物全員がハッピーじゃないですか? 変な遠慮をせずに『言ってみ!』っていうのが私のアドバイスです。
また、親が子どもに借金を申し込むご家庭も少なくないと聞いていますが、今の法律では親族に扶養の義務はあるのですが、それは『余裕があれば』の義務です。
まずは自分の家庭の足元を固めることが大前提。
お金の問題は人間関係を消滅させる一番の原動力なってしまうので、軽く考えずに即夫婦会議を実行です。
子どもの教育費を入れたこれからかかるお金の年表を作って、収入と支出の現在と未来の家計シミュレーションをしましょう。ついでに無心をする親家庭の経済状況をつまびらかにすることが必須。
このことは、やがて介護などの問題に直面する時にも『やっててよかった』という項目に入りますので、毅然とした態度で提示を求めることが第一歩だと思いますよ~。聞きにくいことだけど、未来の自分のためにも、ここは頑張りましょう! 」(鳥居りんこさん)
嫌なことをそのままにしておくと、ストレスが溜まりさらに悪循環になりそうです。
伝えてみると、意外に義父母も「あら、ごめんなさい」などということになるかもしれませんね。
(取材・文/酒井範子)
鳥居りんこさん
PROFOLE)
作家、介護・家族アドバイザー。2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。近著に『増補改訂版 親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ』(双葉社)『女はいつもどっかが痛い がんばらなくてもラクになれる自律神経整えレッスン』(小学館)など。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している。
◆ブログ「湘南オバちゃんクラブ」
※文中のコメントは「たまひよ」WEB・アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。