2児のパパ、古坂大魔王、「正直しんどい」2人目育児の本音を語る
子どものためにピコ太郎公式YouTubeチャンネル内に「ピコスタキッズ」を開設したばかりの古坂大魔王さんにインタビュー。4才と1才の女の子のパパで、2人目の出産時には育休も取得したという古坂さんに、夫婦で育児分担をするときのコツや、2才差育児の本音などを教えてもらいました。
夫婦の家事・育児の分担は、 時間や曜日で分けるのがおすすめ
―――夫婦での家事や育児の分担はどのようにしていますか?
(古坂大魔王さん、以下敬称略)個人的には、授乳はママ、おふろはパパ…と項目ごとの担当を決めるより、朝はパパ、夜はママ、平日はママ、土日はパパ…というように時間や曜日で分担するのがおすすめ。項目ごとにわけると、こまかい項目で、「これは掃除に入る? どっち? そっちじゃない?」とわかりにくかったり、もめる原因になったりするので(笑)。シンプルに時間で分けて、担当になったときは全部やるほうがわかりやすいし、パパもお手伝い感覚ではなくしっかり育児を覚えるから。
夜、赤ちゃんが泣いて、たとえママのほうが先に起きたとしてもママがやってしまうのではなく、「パパ、泣いたよ」と起こしてもらってパパがやる。よく「赤ちゃんの泣き声でママは起きられるけれど、パパが起きられない」って言うけれど、そんなことはありません。パパがやる!と決めたら、パパだってちゃんと起きられると思うんです。パパにも責任感が芽生えるし、時間分担制、いいですよ。
―――では、家事や育児、一通りすべてできないと…ですよね? 料理もするんですか?
(古坂)赤ちゃんのお世話をしながら料理をするのは大変なので、宅配やお総菜でもよしとしていました。「お総菜がベスト!」くらいの気持ちでやっていました。料理をするとしたら、ミールキットが便利でしたね。調味料もセットになっていて、味つけを考えなくていいから、料理が苦手な人でも絶対おいしくつくれると思います。
育休取って頑張っても、全然たりていない! けんかをしてしまう日だってある…
―――仕事と育児の両立はどうですか?
(古坂)以前は深夜に自分の音楽制作などの創作活動をしていましたが、育児を分担するようになってからは、仕事も音楽制作もすべて日中の限られた時間でするように。そうすると、以前より効率よく仕事ができるようになったんです。締め切りがあったほうが頑張れるというか…。時間内にいかに成果を出すかを考えて仕事をするようになったから、無駄な仕事をする時間がなくなったんですよね。これに気づけたのは子育てを分担するようになったおかげかなぁと。
―――育休を取って、夫婦関係にいい変化はありましたか? これから育休を取ろうという人にアドバイスするとしたら?
(古坂)いや、育休取って頑張っても、けんかする時もあります。そんなもんです。
自分ではやっていたつもりでも、ママの要望とずれていることもあるし、まだまだ全然たりないだろうし。そこは、話し合いをよくしていくしかないなぁと思っています。仕事と同じで、夫婦でも定例会議が必要。
あ、でも、育休を取ろうと悩んでいる男性がいたら、数日でもいいから絶対取ってほしいと思います。数日じゃ意味ないと思うかもしれないけれど、運転免許の合宿みたいに、「育児の免許を取る期間」と考えるといいんじゃないかな。その期間で育児に慣れておけば、今後の育児に参加しやすくなるはずです。
子育て終わった人は「今がいい時」と言うので、そう思える日が来るのかな
―――最後に、全国のママ・パパたちにメッセージをお願いします。
(古坂)ぼくもそうなんですが、今育児を頑張っている人たちって、今いちばん不安で、いちばん疲れているときでもあるんじゃないですかね? 育児でただでさえ大変なのに、コロナ禍で目の前の光が見えない状況で。子どもが小さいうちは、夫婦でぶつかることも多いときだし、夫婦関係の悩みを抱えながら我慢している人もたくさんいると思うんです。
よく、先輩たちから「人生で今がいちばんいい時だよ」って言われるけれど、ぼくは全然信じられなくて。「今いちばんかわいいときだね、いいね~」と言われたときは、心の中で「いや、よくねえよ、全然! こんなに大変なのに!!!」って心の中で突っ込んでいます。そのくらい、2才差で2人を育てるのは余裕がなくて大変。
でも、子育て終わった人はみんなが決まって「今がいい時」と言うので、いつかそう思える日が来るのかなって。
だから、皆さん、大変だけれど、育児をできるのは今だけ、そう思って楽しみましょう。
ピコ太郎公式YouTubeチャンネル内「ピコスタキッズ」は、子育てファミリーのために作りました。英語の歌もあって、「間違った英語でもいいじゃん! 大丈夫だから、どんどん話そう」というメッセージを込めてつくっています。親子で楽しんでもらえたらうれしいですね。
今後も全力でくだらない作品を出し続けて、世界中の子どもたちを笑わせたいと思っているので、楽しみにしていてください。
撮影/島袋智子 取材・文/渡辺有紀子、たまごクラブ編集部
「家事育児は時間制で分担したほうが、すべての項目ができるようになるし、責任を持てる」には納得。これからも「全力でくだらないコンテンツをつくって、世界中の子どもたちを笑わせたい」という古坂大魔王さんの今後の活躍も楽しみですね。
※掲載している情報は2022年7月現在のものです。
古坂大魔王(こさかだいまおう)さん
PROFILE
1973年生まれ、青森県出身。1992年、お笑いトリオ「底ぬけAIR-LINE」でデビュー。現在は「ピコ太郎」のプロデューサー、お笑い芸人、コメンテーター、クリエイターなどマルチに活躍。2019年からNHKの子育て情報バラエティ『すくすく子育て』のMCも務めている。4才と1才の女の子のパパ。