感染症で込み合う冬の【小児科受診】赤ちゃんの負担を減らすポイント3つ
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本格的な冬が到来! 風邪などで小児科を受診する機会も増えるのではないでしょうか。小児科がとくに込み合う感染症の季節に、赤ちゃんの体調が悪い状態で小児科を受診するときのポイントを、小児科医の佐藤德枝先生に聞きました。
1.あわてないためにも、持ち物はしっかり確認!
受診に必要なものを忘れると、手間取ったり、あせったりする原因になります。必要最低限の持ち物はなんでしょうか。
「必要最低限といえば次の10点、
□健康保険証
□乳幼児医療証
□診察券
□母子健康手帳
□お薬手帳
□紙おむつ
□おしりふき
□タオル
□着替え1セット
□ポリ袋
このほか、冬は脱いだ上着などを入れる大きめのエコバッグがあると便利です」
と、佐藤先生。
ちなみに服装は脱ぎ着がラクなものに。身につけていく紙おむつは、診察するときに着脱が簡単なので「テープ型」のほうがおすすめです。
2.待ち時間はできるだけ短縮&有効利用を!
体調が悪くてご機嫌もすぐれない赤ちゃんを連れて小児科を受診するときの難関が、待ち時間。この時間をどう過ごすかによって、ママ・パパと赤ちゃんの負担は変わってくるでしょう。
「まず、待ち時間をなるべく短縮するために、電話・ネット予約ができる場合は活用しましょう。荷物にならない程度に、お気に入りの絵本やおもちゃを持っていくと安心。院内は暖かいですし、診察のためにも、コートなどの上着は脱いでまとめておくとスムーズです」(佐藤先生)
3.メモ持参で医師とのコミュニケーションを円滑に!
医師は、問診と全身をチェックして赤ちゃんの体調不良の原因を探ります。自分でうまく伝えられない赤ちゃんに代わり、ママ・パパがしっかり観察して先生に伝えることが大事。どんなことを伝えるべきなのでしょうか。
「どんな症状がいつから続いているのか、受診の前日の様子や、うんち・おしっこのこと、飲む・食べる・寝るの様子については知りたいですね。ご機嫌も重要なサイン。熱が高くても機嫌が悪くないときは、深刻でないことも多いんです」(佐藤先生)
また、薬のことや受診後のホームケアについて、わからないこと、先生に聞いておきたいこともメモしておいて。そうすれば、受診後のホームケアも落ち着いてできます。
ママ以外の、ほかの家族が赤ちゃんを連れて受診するときはどうでしょうか。
「ママ以外のご家族の方でも、赤ちゃんをよく見ているママが書いた症状の経過などのメモを持ってきてください。また、母子健康手帳など、必要なものがバッグのどこに入っているかも把握していると安心です」(佐藤先生)
予防接種や健診とは違い、体調が悪くて受診するときは赤ちゃんの症状やご機嫌に合わせた持ち物や、診察のための準備が大切なんですね。とくに込み合う冬の小児科。スムーズな受診は、ママ・パパと赤ちゃんの負担を減らし、安心して受診後のおうちケアを行うことにもつながるようです。(取材・文/ひよこクラブ編集部)
■監修/佐藤德枝先生
佐藤皮膚科小児科クリニック 院長。小児科専門医。医学博士。東京医科大学病院小児科講師、都立大久保病院皮膚科医員などを経て、1985年に開業。日本小児科学会、日本皮膚科学会、日本小児アレルギー学会、日本小児皮膚科学会などに所属。
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