1歳のおもちゃ選び、これは選ばないで! 飽きずに長く遊べるものを見極める2つのポイント
心身の発達とともに、できることがどんどん増え、行動範囲も広がっていく1歳の子どもたち。この年齢にぴったりのおもちゃを選ぶことで、成長をサポートしていきたいと考えているおうちのかたも多いのではないでしょうか。「せっかく買ったのに、遊んでくれなかった」ということがないように、おもちゃ選びで気をつけたいポイントを押さえておきましょう。
1歳のおもちゃ選びでつまずきやすいポイントとは?
1歳は心身の発達が目覚ましく、昨日までできなかったことが、今日はできるようになっているということも珍しくありません。発達に伴って、子どもが「やってみたい」と思うことも変わっていくため、どんなおもちゃに興味を示すかも日々変わっていきます。
次のようなおもちゃは、1歳の子どもが長く楽しむには適さないことが多いので、おもちゃを選ぶ際には気をつけましょう。
・刺激が少ないおもちゃ
お店で見たときは興味津々だったおもちゃを買ってきたものの、家で少し遊んだら飽きてしまうということは、興味の対象が日々移り変わっていく1歳ごろの時期にはよくあることです。子どもが今、好きな定番のおもちゃは、何度か遊ぶと刺激が少なくなってしまい、より刺激的な新しいおもちゃに目移りしてしまうことも。特に、ワンパターンの遊び方しかできないおもちゃは、その遊び方に飽きてしまうと遊びの幅を広げることができないので、見向きもしなくなってしまうおそれがあります。
・難しすぎるおもちゃ
少しでも長く遊べるようにと、対象年齢が2〜3歳くらいに設定されているおもちゃを1歳児に与えると、遊び方が難しくて思ったように遊べないことがあります。発達段階に合っていないおもちゃで遊ぼうとすると、自分がやりたいことができずに、かんしゃくを起こしてしまうことも考えられます。また、1歳は身近なものを次々と口に入れてみたくなる年頃なので、年齢が高い子向けの小さなパーツを含んだおもちゃを与えると誤飲につながる可能性もあり、注意が必要です。
1歳におすすめなのは「ちょっとだけ難しめ」のおもちゃ
簡単すぎるおもちゃにも、難しすぎるおもちゃにも、興味を示してくれない1歳の子どもには、「ちょっとがんばったらできるようになる」レベルの遊びを用意してあげることが大切です。おもちゃを選ぶ際は「ちょっと難しい」ものを選ぶことを心がけましょう。1つのおもちゃでも複数の遊び方ができたり、子どもの成長に合わせて遊びを発展させたりできるものを選ぶと、長く楽しめる可能性が高くなります。
子どもはおもちゃで遊びながら「どうしたらできるようになるのだろう」と試行錯誤を重ね、自分なりに遊びにのめりこむ体験をすることによって、知的好奇心を大きく伸ばしていきます。おうちのかたが先回りして遊び方をあれこれ指示するのではなく、安全面に配慮したうえで、子どもが自分自身で考えながら手指を動かして遊ぶ様子を見守っていきましょう。
新しいおもちゃとの出合いは、子どもにとって「できた!」という体験を増やせるチャンス。今できる遊びだけでなく、ちょっとがんばったらできる遊びを楽しめるようなおもちゃを選ぶと、子どもに達成感をもたらします。既におうちにあるおもちゃでも、遊び方を変えてみると、子どもの新たな興味を引き出せることも。おうちのかたが一緒に遊んでくれることも、子どもにとってはかけがえのない体験になっていくので、おもちゃでの遊びを通じて親子のコミュニケーションを楽しめるといいですね。
取材・文/安永美穂 取材協力/こどもちゃれんじ