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「おくるみは危険」って本当? 正しい使い方を専門家が解説。絶対にやってはいけない2つの注意点!【小児科医】

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病院で出産後、生まれたばかりの赤ちゃんを抱いた幸せな母親。
●写真はイメージです
globalmoments/gettyimages

赤ちゃんのお世話の定番グッズである“おくるみ”。出産祝いのプレゼントとしても人気アイテムです。
2022年秋、「おくるみの使い方を間違えると危険!」と一部のSNSで話題になりました。使い方を間違えると、どんな危険があるのでしょうか? また、どう使えば安全なのでしょうか? 整形外科医の西須孝先生と、小児科医の藤井明子先生に話を聞きました。

赤ちゃんの体をおくるみでくるむと、赤ちゃんが安心する

「おくるみ」とは、一般的に低月齢の赤ちゃんをくるむための大判の布のことを指します。さまざまな素材のものがありますが、最近は肌触りのいいガーゼ素材のものが人気です。赤ちゃんの体を温めたり、赤ちゃんの姿勢をたもったりする目的で、赤ちゃんを布でくるむ文化は昔から世界中であり、英語では「Swaddling(スワドリング)」などと呼ばれます。

おくるみで赤ちゃんの体をくるみ、動きをほどよく抑制することで、赤ちゃんに安心感を与えると考えられています。

「赤ちゃんをおくるみでくるむと、体の反り返りを防ぎ、おなかを丸めるような姿勢になります。これは、ママのおなか中にいたときの姿勢に近い状態です。

体が反り返ると全身に力が入るもの。体が反り返りにくい姿勢だと、自然と力が抜けるので、赤ちゃんも安心するといわれています。

また、生まれたばかりの赤ちゃんは、モロー反射という少しの刺激で意思とは関係なく体が動く原始反射があります。モロー反射で体がびくっととして、手の動きが大きくなり、さらに泣いてしまう赤ちゃんがいます。そのような赤ちゃんの場合、おくるみでくるんであげると、手の動きが抑えられて安心するでしょう」(藤井先生)

おくるみは、赤ちゃんの体をくるむだけでなく、掛けものや敷きもの代わりにも使えます。いろいろな用途があるところも人気が高い理由の一つです。

おくるみの使い方を間違えると、“乳児股関節脱臼”のリスクがあります

おくるみは正しく使うとメリットが多いアイテムですが、注意点もあります。
「おくるみの使用で注意してほしいことは主に2つ。1つ目は『乳児股関節脱臼』の危険性が高まるので、両脚の自由を奪わないこと。もう1つは、寝返りができるようになったら、おくるみで赤ちゃんの体をくるむのはやめること。おくるみをしたままうつぶせになると窒息の危険があるからです」(西須先生)

「乳児股関節脱臼」とは、赤ちゃんの脚のつけ根の関節がはずれる病気です。

「関節がやわらかい新生児期に、ひざを伸ばした状態で育児をすることで、『乳児股関節脱臼』を発症することがあります。赤ちゃんの理想的な脚の形はM字開脚です。赤ちゃんをおくるみでくるむときに、ひざを伸ばした状態できつく巻くのは厳禁です。

防寒のため下肢を衣類などでくるみがちな秋・冬生まれの赤ちゃんの『乳児股関節脱臼』の発症が多くなっています(※1)。また、女児は男児よりも関節がやわらかいため約8倍発症しやすいという報告があります」(西須先生)

「乳児股関節脱臼」を放置すると歩行に支障が出ることがあります。

「『乳児股関節脱臼』は、遅くとも6カ月までには見つけておきたいのですが、最近は、歩き始めたあとに歩き方がおかしいことで、1才以上になって見つかるケースも増えています(※2)」(西須先生)

6カ月までに診断されれば装具によって整復できることが多いのですが、それを超えると、入院しての牽引(けんいん)治療や手術が必要になることが多いです。治療が遅れるほど後遺症が残る可能性も高く、早期発見が重要といえます。

正しく使えば心配は無用! くるむときの手順と注意点の確認を

間違った使い方のリスクを知ったうえで、正しい使い方を再確認しましょう。おくるみで赤ちゃんの体をくるむ手順は、さまざまですが、一般的な手順と注意点を紹介します。

【1】おくるみでくるむ際に、赤ちゃんの脚を伸ばしてはダメ

赤ちゃんのひざを伸ばした状態で、おくるみをきつく巻くのは厳禁。赤ちゃんのひざが軽く曲がった、自然な姿勢からくるみ始めましょう(脚の形がわかりやすいように、人形に肌着のみを着せて撮影しています)。

おくるみをひし形に広げ、上部を三角に折り返します。折り返した布のラインの上に赤ちゃんの肩がくる位置に、赤ちゃんをあお向けに寝かせます。

「赤ちゃんの脚は、ひざが軽く曲がっている状態が自然。その姿勢からスタートします。」(藤井先生)

赤ちゃんのひざを無理に伸ばすのは厳禁です。

【2】肩をしっかり入れるのがポイント

肩をおくるみの中にしっかり入れて、腕をつつみこみます。

片方の腕を赤ちゃんの胸の前におき、その腕を固定するようにおくるみで包み込みます。どちらの腕からでもOK。余った布は赤ちゃんの体の下に巻き込みます。

「このとき、肩をしっかり入れることがポイントです。肩をつつむようにすると、反り返りをふせぎ、ママのおなかの中にいたときような姿勢になりやすいからです。腕は、無理に引っ張らないで。手を胸の前で合わせるようなポジションにすると自然です」(藤井先生)

【3】足が自然に動かせるくらいのゆとりをもたせる

足が自然に動かせるように、少しゆとりをもたせてくるむのがポイント。きつく巻きすぎないように注意して。

足元からくるむように裾(すそ)を持ち上げて、首元に折り込みます。足元を締めつけるように巻くのは厳禁。

「おくるみの中で脚が、カエルのような“M字型”の形で、自然にバタバタできるぐらいのゆとりをもたせましょう。」(藤井先生)

赤ちゃんの反対側の手も胸の上におき、おくるみを肩から体の下へと巻き込み、しっかりと固定したらできあがりです。

【4】胸元は大人の指が2本入るゆとりが目安

きつくくるみすぎていないか、またはゆるすぎないかチェック。胸元に大人の指が2本入るゆとりが目安です。

胸元に指を入れて、適度なゆとりがあるか確認しましょう。

「胸もとに2本入るくらいのゆるみをもたせてください。ゆるく巻きすぎると、おくるみがはだけてしまって、おくるみがほどけたりすることがあります。」(藤井先生)

監修/西須孝先生

藤井明子先生

取材・文・写真撮影/たまひよONLINE編集部

「おくるみには、赤ちゃんが安心して過ごせる効果があり、とくに早産の子の発達にいい影響があることがわかっています。ただし、注意点もあります。両脚の自由を奪わないことと、寝返りを始めたらくるむのをやめること。この2つの注意点を覚えておいてください」と西須先生。
「くるまれることで赤ちゃんに安心感をもたらすおくるみ。赤ちゃんによって素材に好みがあることも。また、くるまれるのが好きな赤ちゃんもいれば、苦手な赤ちゃんもいるかもしれません。赤ちゃんの様子をみながら、上手に使っていきましょう。」と藤井先生。
おくるみに限らず、どんなベビーグッズでも、不適切な使い方をすると危険があるもの。使用上の注意を守って使うことが大切です。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

(※1)10〜3月生まれに多く、最も多いのは12月生まれ。
(※2)1才以上が全体の15%。
ともに「日本小児整形科学会MCS委員会DDH全国他施設調査報告」より

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