「今日やらなくてもいいじゃん」と思うようになって心に余裕が。自分らしい言葉で伝えるYouTube配信も話題に! 3児のママ、藤本美貴さんインタビュー
3人のお子さんの子育てをしながら、タレントとして活躍する藤本美貴さん。日々の子育てと芸能のお仕事に加え、数年前からはYouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」にて動画配信もされています。子育て動画から仲睦まじい夫婦動画、そしてミキティ人生相談まで内容は多岐にわたり、なかでも一刀両断な藤本さんのアドバイスは評判を呼んでいるとか。今回は、3人のお子さんの子育てについて、また人気のYouTube動画についてお聞きしました。
小学生と保育園児のママ。 出産後3か月で現場復帰も!
――3人のお子さんのこと、また最近の子育てについて教えてください。
藤本さん 長男が10歳、長女が7歳、二女が3歳です。上の二人は小学校、次女は保育園に通っています。下の子も3歳になって、ある程度言うことも聞いてくれるようになったし、抱っこ抱っこの時期も過ぎて、夜もよく寝てくれるようになりました。二女が赤ちゃんの頃に比べると、だいぶラクになりましたね。
最近は、3人で遊んで過ごしていることも多いです。とくに長女が二女の面倒をよく見てくれて助かっていますね。そういう姿を見ると、子どもたちの成長を感じてうれしくなりますね。
――3番目のお子さんが生まれた直後は、やはり3人の子育ては大変だったのでしょうか。
藤本さん 下の子が生まれてきょうだい3人になっても、実は、大変さはそんなに変わらなかったんです。私自身、“3人のママとしてこうしなきゃ!”みたいなことをあまり考えていなんですよね。
それは、自分も子育てに慣れてきて心に余裕もあったし、その大変さの終わりも知っているからかもしれないです。あとは、上の2人もそれなりに大きくなってきているので、家事を手伝ってくれたり、二女の面倒を見てくれることもあるからだと思います。
実は3人目のときよりも、1人目が産まれた後の方が大変でしたね。はじめての育児で何が正解か分からなくて、何をするにも迷ったり、ネットで検索したり、ママ友に相談したりしていました。離乳食なんて、こだわり出すと限りがないような気もしていましたし。
2人目が産まれたときは、長男が3、4歳で幼稚園にも入園している時期だったので、「ちょっと待っててね」や「こっち終わってから、やってあげるね」など、私の言葉もきちんと理解できていたので助かりました。
――出産後は、どのぐらいで復帰されていたんですか?
藤本さん 3人とも、出産後3か月ぐらいで復帰しましたね。新生児を抱えては大変だったので、できるお仕事からはじめていって、徐々に幅を広げていった感じです。働きながらでしたが、3人とも完母で育てたんですよ!搾乳して冷凍しておいたりと、今考えるとよくやったな〜と思いますね。思い返すと、そこまでやらなくてもよかったなと思いますけど(笑)。赤ちゃんの時は、連れて行ける現場には連れていったりもしましたね。
今でも、私たち夫婦ではどうしても手が回らないときは、近くに住んでいる母に家に来てもらったりして協力してもらっています。
直談判ではじめたYouTube活動は、 自分らしい言葉で伝えたいから
――ご自身のYouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」でさまざまな動画を発信していますね。動画配信をはじめられたきっかけは何だったのでしょうか。
藤本さん YouTubeでの配信をはじめたのは、4年前ぐらいです。ちょうど、3人目の妊娠中にはじめました。芸能人がこぞってYouTubeをはじめた、けっこう最初の時期だったと思います。
自分が知らないことや知りたいことをその道の専門家に聞いてみたり、やってみたいなと思っていたことに挑戦してみたり。それをYouTubeで発信してみたいなと思ったのがきっかけです。自分から事務所に、「YouTubeやりたいです!」と言いました。
YouTubeチャンネルを通じて、いろいろな人と対談できたのもよかったですね。デビュー当時からお世話になってきたダンスの先生やメイクさん、占い師さん、ママさんYouTuberとの対談など、テレビのお仕事ではなかなかできない経験でした。
動画配信では、自分の言いたいことを言えるし、自由に番組を作ることができるのもいいところだと思っています。テレビのお仕事は、それぞれに役割分担があって、みんなで一つの番組を作り上げるという感じですが、そこがテレビのお仕事とYouTubeでは全く違います。
――「ハロー!ミキティ」では質問箱があって、そこにいろいろなお悩みが届くそうですね。どんな風にアドバイスされているんですか?
藤本さん お悩み相談は子育て中のママだけでなく、若者から年配の方まで、幅広い年代から悩みが届きます。自分がYouTubeを通じて相談に乗っているというのもあるかもしれませんが、心が病んでいる方が最近とても多いなと感じますね。悩みって、近くの人だからこそ言えないことってあるじゃないですか。そうすると、悩みを相談したり、打ち明ける機会って、実はあまりないんじゃないかなと思っています。
人生相談で話を聞いていると、悩んでいる人って、自分のひとつの気持ちや感情だけで物事を考えてしまっていることが多い気がしています。そういう時に、「あなたの気持ちもわかるけど、反対の立場からしたらこうなんじゃない?」と言ってあげると、意外と「そうだったのかも……」と思うこともあるみたいです。
ほかにも、「どうしたらいいんだろう……」と悩んでいる人がいたら、「ほかにもこんな方法があるんじゃない?」と伝えてあげることで、今までひとつの選択肢の中だけで迷っていたことも、違う道もあるんだと気づいてくれることもありますね。
――夫婦関係の相談も届くそうですが、やはり夫婦間で悩みを抱えていらっしゃる方も多いでしょうか。
藤本さん 夫婦間の問題だったり、子育てに対する考え方の違いや、ワンオペ育児の相談なども多くきますね。相談に答える時は、自分たち夫婦の経験から話すというよりは、私自身の意見を伝えるという感じにしています。夫婦関係の悩みって、本当にさまざまですから。
我が家の場合、基本的に家事は私がしています。でも、夫に家事を頼みたい時は、やってもらいたいことを具体的に、的確に伝えるようにしています。そうすると、お互いモヤモヤすることもないです。
夫の中でも、“家事を見て見ぬ振りはしない”というルールを決めているみたいで。私が洗い物をしないまま子どもたちと寝てしまった時は、気づいた時はやってくれていますね。
子どもが1人の時は、もっと完璧に家事をしていたんです。その当時は、ほとんど1人で家事をこなしていましたね。でも2人目以降になると、そうもいかなくなりました。
それで、「一日ぐらい掃除機かけなくても大丈夫」「明日の服はあるから、今日は洗濯機を回さなくてもいいかな」など、省ける家事は省くようにしてみたんです。家事だけでなく、「子どもにきちんと食事を取らせること」「学校関係のこと」「仕事のこと」など、その時その時で優先順位を考えて、その中のできる範囲で家事をするようにしています。体力的にも時間的にもできないことは、「今日やらなくてもいいじゃん」って思うようにしてみたら、心に余裕が生まれました。
――藤本さんご夫婦は、ご主人との家事や育児の分担はどうされていますか?
藤本さん 家事全般は私が担当していますが、子どもの送り迎えなどは夫婦で話し合って決めています。子ども3人ともなると、習い事の送り迎えだけでかなり大変です。年齢が少し離れていれば、同じ習い事でも時間がずれてしまったりもありますし。夫婦の間で、「明日何してる?」「私は○時に仕事が終わるんだけど、習い事の送り迎えは行ける?」など、毎日確認し合うようにしています。私たちがこういう不規則な仕事をしているので、そこだけはきちんと協力し合っていますね。
それと、子どもたちが眠った後に、2人でよく会話をします。子育てのことや今日あったこと、スケジュールを合わせるなど、本当にいろいろな話をしていますね。会話することで、声のトーンとかで相手の様子を読み取れることもあるじゃないですか。私たち夫婦にとっては、たくさん会話をすることが一番のコミュニケーションになっているのかなと思いますね。
3兄妹のママとして、タレントとして、そして芸人さんの妻として、多忙な毎日を送る藤本さん。家族が増えることで変化する生活の中でも、家事に優先順位をつけながら、そして周囲の力を借りながら、ご夫婦で支え合って子育てをされています。また、2人でじっくり向き合って話をする時間を大切にしているからこそ、ご夫婦が仲良しでいられるのかもしれませんね。
取材・文/内田あり
●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。