「値上げラッシュで家計が苦しくなった」と答えた人は約75%。で一番ツラいと感じるものダントツ1位は!? この夏を乗り切る!節約術を専門家に聞いてみた!
「たまひよ」アプリユーザーから寄せられた、光熱・水道費の節約アイデアとともに、消費生活アドバイザーの和田由貴さんに夏の節約術についてアドバイスいただきました。
値上げラッシュで家計はどのくらい苦しくなりましたか?
約75%が「とても・まあ苦しくなった」と回答。日々の生活が苦しくなっていることがうかがえます。
値上げラッシュで一番ツラいの支出は何? みんなの節約術は?
値上げラッシュで一番ツライものは何かを聞いてみると、
1位 光熱・水道費 65.6%
2位 食費 24.7%
3位 車・ガソリン費 3.2%
4位 子ども関連費 2.5%
5位 日用品費 2.2%
となり、ダントツで「光熱・水道費」という結果になりました。
この値上げを乗り切るために、みんなのしている工夫を聞いてみました。
■こまめに電気を消す
「子どものために使うものについては今まで通りケチらず、テレビのながら見をやめたり、こまめに電気を消したりするように気をつけています」(たかぴー)
■太陽光パネルを設置
「オール電化で太陽光パネルを設置しているので、可能な限り太陽光があるうちに掃除をしたり洗濯したり電気を使っています。それでも節電できる範囲は限られるので、月々の出費が増えてツラいです」(みんと)
■日中は照明を使わない
「日当たりの良い家なので、日中は家の照明を使わないようにしています。暖房も必要な時にしか使わないように。光熱費に関しては、夫と明細を見ながら話し合うようにしています」(めーちきママ)
■洗濯物は外干しに
「洗濯物は天気がいい日は外干しし、明るいうちは電気をつけずに過ごしたり、寒くなかったらエアコンを消したりしています」(S)
■お湯の設定温度を下げる
「お風呂の温度を通常から2度下げるようになりました。追い焚きをしないように長時間の入浴も避けています。ホントは、ゆっくり浸かりたい!」(たまこ)
■自分だけでも節約
「お湯の設定温度を下げました。夫がすぐ元の温度にしてしまうのですが、自分だけでも。少し変わりました!」(ざこざこ)
■シャワーヘッドを交換
「最近光熱費削減のためシャワーヘッドを変えました」(えりがし)
■電気を使わない時間を増やす
「エアコンや電気を消す時間を増やしたり、お風呂は同じ時間帯で一気に入ったりしています」(みひ)
夏の電気代の節約は、部屋の温度が上がりにくい工夫をすることから
みなさん、高騰する水道光熱費対策をされていますね。ここでは、和田由貴さんに夏の光熱・水道費の節約術について伺いました。
「光熱・水道費の中でも、みなさん一番気になるのがエアコンなどの電気代ですよね。
夏のエアコンの節約ポイントは、エアコンを入れる前に部屋の温度を下げておくことです。というのもエアコンは、空気を冷やす最初の運転に一番電気を使うからです。
まず、ベランダの掃き出し窓や寝室などの窓に、よしずやサンシェード、窓用の遮熱シートを貼るなど、室内温度を下げる日射対策をしておきましょう。
外出や仕事の帰宅後など室内が暑い時は、いきなり設定温度を下げて冷房を入れるのではなく、まず換気です。例えば、リビングの窓と、その対角にある部屋の両方の窓を開けると、暑い空気を外に逃がすことができます。風がない時は、一方の窓に向かって扇風機の風を流すと、効率よく換気できます。
また、エアコンの設定温度は、1度下げると消費電力が10%アップしますから、設定温度を無駄に下げないように、室内用の温度・湿度計を置いておくことも大事です。エアコンの設定温度と室内温度は違うので、温度計を目安にしましょう。推奨されている室内温度は28度ですが、お料理や運動をしていなければ、以外と快適に過ごせます。
暑い場合は、設定温度を下げる前に、扇風機やサーキュレーターを使ったり、冷房の風量を強くしたりすると、体感温度が下がります。エアコンの風量は、強風でも微風でもさほど消費電力は変わらないので、設定温度を下げるより有効な節電方法です。
あと見落としがちなのが、リビングや寝室の照明器具。白熱灯や蛍光灯は、LEDよりも電球自体の発熱温度が高いので、室内温度を上げる原因になることも。照明器具をLEDに変えるのも、室内温度を上げない対策の1つです。
そのほか、頭が痛いのが夏の水道代です。夏は湯船よりシャワーですましがちですが、シャワーは16分使うと、浴槽1杯分の水量に匹敵するので、4人家族であれば、浴槽とシャワーを併用する方がいいですね。シャワーヘッドも手元で切り替えられるタイプに変えると、節水できますよ」(和田由貴さん)
部屋の温度を上げないための工夫も重要なのですね。帰宅後、すぐに設定温度を下げて冷房を入れてしまいがちですが、まず換気をしたいと思います。
(取材・文/メディア・ビュー 酒井範子)
和田由貴さん
PROFILE)
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。また、環境カウンセラーや省エネルギー普及指導員でもあり環境問題にも精通する。私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。著書に『適当!かんたん!楽しい! 和田由貴のシンプル節約術』(あさ出版)、シリーズ『目ざせ!ゴミゼロマスター』(WAVE出版)など多数。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2023年2月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです(有効回答数406人)
※記事の内容は2023年5月の情報で、現在と異なる場合があります。