フリーアナ吉田明世の悩み、増え続ける子どもの作品をこっそり整理していたら、娘からの一言にグサっ!
現在、5才の女の子と2才の男の子のきょうだい育児に奮闘中のフリーアナウンサーの吉田明世さん。
今回は、どんどんたまる子どもたちの作品についてのお話です。吉田明世さんの育児エッセイ第39回は「子どもたちの作品、どこまで残す?」についてです。
子どもたちが見てないところでこっそりと
対象年齢を過ぎたおもちゃや各観光地で集めた結果、いつの間にか溢れかえっているぬいぐるみ、喜んでもらいたくてついついやらせてしまうガチャガチャ、サイズオーバーした靴や洋服などなど、子育てをしているとモノは常に増え続けます。
収納スペースはとうの昔に限界を迎え、もともと整理整頓が得意ではない私は、いつも頭を抱えています。中でも、最も整理に悩むものと言えば、子どもの作品。保育園で制作したものから、自宅で描いたちょっとした落書きまで、集め出したら収拾がつかなくなるほど、日々、子どもたちから新たな作品が生み出されます。その保管方法が本当に悩ましいものでして、それまでは、保育園で作った作品は大事に取っておき、それ以外は、あまりに大量なので、なんとなくしっかり描けているものは保管して、落書きかな?と思うものは子どもたちが見ていないところでこっそり整理する、という方法をとっていたのですが…。
「ママはプレゼントを大切にしてくれない!」
ある日、娘の口から衝撃的な言葉が。
「ママは私が描いたり作ったりしてプレゼントしても大切にしてくれないから、パパ大事にしておいて。」
いつの間にか、ママ=自分の作品を大切にしてくれない人というイメージが刻まれているではありませんか!
確かに、「はい、ママどうぞ!」と渡してもらっても「わぁ!上手に描けたね〜!」と受け取ってから、そのままなんとなくテーブルの上に置いてしまっていたし、パパのように大事に保管していなかった。画用紙に赤い丸がたくさん描かれている落書きも、謎の形に折り、セロハンテープで留められた折り紙も、娘にとっては大切な作品の一つなんだ、そりゃそうだと心底反省しました。
それからというもの、子どもたちが作ったものは全て大事に取っておく、ということを徹底しております。
全てを保管する私を見て、さすがの夫も「これは…取っておかなくてもいいのでは?」と疑問を呈することもあるようですが、私自身もその線引きがわからず絶賛迷走中。
その結果、娘と息子の作品を入れる、通称“大事ボックス”は、(作品に対する想いがあまりに強いことがわかるボックス名!笑) すでにパンパンに。娘5才、息子2才。わが家はあと何箱このBOXを用意すればいいのでしょうか。笑
増え続ける予定の通称“大事ボックス”
写真に残して処分する、なんて方法も聞きますが、娘に言われた一言が、かなり刺さり過ぎて当面私にはそういった方法はできそうにないです。
そんな中、先日カバンに入ったレシートなどを整理していたら、奥底に4つ折りにされたポストイットを発見。
いつもならそのまま捨ててしまっていたのですが、なんとなく開いてみたら、そこには娘の書いた文字が。
「ぱぱ まま だいすき いつも ありがとう」
いつも当たり前のように伝えてくれる言葉だったけれども、思いがけないタイミングで見つけた娘の手紙に、思わず涙が出そうになってしまいました。
今でもその手紙は私のお財布に入れて、大切に持ち歩いています。
たくさん作ってくれる、たくさん描いてくれる、からついつい当たり前になってしまっていましたが、文字の間違いも、ちょっと不思議で愛おしい絵も、今しか見られない宝物。その成長を噛み締めながら、今後も“大事ボックス”に保管していこうと思います。
文・写真/吉田明世 構成/たまひよONLINE編集部
●記事の内容は2023年7月の情報で、現在と異なる場合があります。
吉田明世さん(よしだあきよ)
PROFILE
1988年生まれ。2018年5月に女の子を、2020年12月に男の子を出産した。TBSのアナウンサーを経て、19年にフリーとなり、東京FM「ONE MORNING」(月~金6時~9時)「THE TRAD」(月・火15時~16時55分)レギュラー。ほかにTV、イベント、コラム連載など幅広く活躍中。保育士資格のほか、絵本専門士の資格も取得。2022年、初の絵本「はやくちよこれいと」(インプレス)を出版。