ドラマではなく、実話です!「これって嫁イビリ?!」と、ドン引きした義実家のひと言
「たまひよ」アプリユーザーから寄せられた「これって嫁イビリ?!」なエピソードを紹介するとともに、その解決方法について、家族関係に詳しい鳥居りんこさんに聞いてみました。
「嫁イビリ」驚愕のエピソードが続出!
まず、みんなの「これって嫁イビリ?!」エピソードをご紹介します。
■義姉の夫じゃなくて私?
「私は暇だと思われているようで、義姉が妊娠中、義姉の夫がいるのにもかかわらず、何かあったら私に車の運転をお願いしたいから、当分、飲酒しないで欲しいと言われたことです」(やまだ)
■嫁抜き
「義母から嫁抜きの外食計画をされていました…」(あとあ)
■それって褒めてる?
「妊娠中、義母に『お相撲さんみたいになったね』と笑われました。私は笑って聞き流しましたが、夫が『そういうこと言うなよ』と言ってくれて…。悪気のない義母は、『何言っているの、褒めているのよ!お相撲さんみたいになってよかったねって』と、訳のわからない弁解をしていました」(けけ)
■家族の重要な話…って嫁の私には関係ないの?!
「夫を通して『家族にとって重要な話をするから、席を外して欲しい』と義姉の意向を伝えられたので、仕事と偽って欠席した家族会議。その会議では、土地を買って家を建てることが決まったようで、長男の夫と私も巻き込まれることに。義母が勝手にハウスメーカーを決めてきて、その後も振り回されて散々な目に。この話が出る前は同居の予定もありましたが、義母の思い描く住宅になるのもペアローンを組まされるのもバカバカしく思い、別に家を建てました」(chocola)
■アレルギーがあるのに…
「甲殻類アレルギーがあるのに、妊娠中にアレルギーのある食品をすすめられたこと。妊娠中なので刺身なども食べていなかったのに、義母・義妹に何度もすすめられました」(うさうさ)
■考えを押し付けられた…
「子どもの数で女の価値が決まると言われたり、作ろうと思えばすぐできるからなどと言われたりしたことです。しかも、流産した直後に言われました」(チビ)
■2人にしか分からない会話
「義母は、私も一緒にいる時に夫と2人しか分からないような身内の話ばかりします。そんな時は、携帯を見てその時が過ぎるのを待っています」(みっち)
■私は家族じゃないの?
「家族で写真を撮ると言い出した義母。しかし私は抜きの家族でした。私は撮影を担当させられました」(あきまる)
お察しを期待するのはやめて、黙っていないではっきり伝えることも大事
皆さんの「嫁イビリ?!」エピソードについて、鳥居りんこさんにご自身の体験とともに姑世代として、ママたちにアドバイスをいただきました。
「皆さんの体験談を読んで、『これは何時代だ!?』と驚いております。
私自身もリアル姑ですが、今の姑世代ってめっちゃお嫁ちゃんに気を遣っている人ばかり、というか、そういう人にしかお目にかかったことがないので、『今もいるんだ!?』と新鮮ですね~。そういうお姑さんに会ったら、逆に天然記念物を見るように楽しんだらいいのでは?と思ったりします。
今や、絶滅危惧種には違いないですから!
ワタクシ自身は『嫁ぎ~の』になってから、早30数年の時が流れております。姑はバリバリ戦前の人なので、遠い記憶を呼び覚ますに、そりゃ色々ございましたわよ。
まずね、嫁ぎ先のお国言葉が分からん!姑たちの言葉が日本語に聞こえない(笑)
新婚当初『そのまめ、にりゃえっか?』(=そのトウモロコシを茹でてもらえる?)『そりゃ、えらかったな』(=それは大変だったね)『かんこうすりゃ~』(=よく考えてやりなさいよ)なんてことを矢継ぎ早に言われましてね、頭の中に『?』しか浮かびませんでしたね(知っている単語でも意味が違うという同音異義語が酷過ぎた(笑))。
ただ、『言葉が通じない!』というのは、あちらにしてもそうだったようで、お陰様でワタクシは『ガイジン嫁』の称号をゲット!
これは、強烈な“免罪符”になりまして、何にしても『ガイジンだから、仕方ない…』と姑からも豊富にいた親戚一同からも、生あったかく接せられてきたものでございます(遠い目)。
多分ですが、昭和の頃までは嫁イビリの風習があった地域だとは思います。でもね、何を言われているかも意味不明だったもので、身構えていた方々にとっては、ワタクシはさぞや拍子抜けの存在だったことでしょう。
しかし、時はすべてを解決させます。今ではワタクシ、姑地方の言葉のネイティブスピーカーですが、誰にも、何も言われないというのか、言わせないというのが正しいかもしれません(笑)。まあ、時代もあって、それはそれで、めちゃおもろかったです。
反対に『これは嫁イビリ!?』ってものが、もし今もあるとするならば、それはお姑さんの無自覚さなんだと思います。自分が『姑』という立場になった、つまり、息子(もちろん娘であっても)は別所帯、自分とは違う巣で暮らしているということの意識が飛んじゃっているのかもしれません。
同じ巣だと思うと、逆に家族としての甘えが出ちゃって、お嫁ちゃんに対しても『悪気がなければ何を言っても許される』的な心理が働いちゃうからなのかなぁ? と想像します。
『義母から嫁抜きの外食計画をされていました』『家族で写真を撮ると言い出した義母。しかし私は抜きの家族でした。私は撮影を担当させられました』のエピソードを筆頭に、『それは悲しかったね』と思う事柄ばかりですが、『え、マジ!?』と思った時こそ、逆にチャンスかもしれないですよ。
黙ってないで、口に出しましょう。
『お義母さん、それはいかがなものでしょう?』と。
生意気にも、姑代表という立場から申し上げるならば、お嫁ちゃん(実娘に対してもですが)には、やって欲しいこと、して欲しくはないことは、ハッキリと伝えて欲しいと思います。ワタクシにお察し能力を求められても困るから(笑)。
お察し能力がある人は、そもそも、嫁イビリというような心ない言動はしません。
ない人には、伝えるしかない!何せ、姑世代は老域に差し掛かっていますから、頭もかたくなるってわけです。
コミュニケーションは『若い人から上手にね』というほうが、うまく回るかもしれませんよ~。頑張れ、若嫁たち!」(鳥居りんこさん)
何気ないひと言や無神経な行動に、モヤモヤしながら過ごすより、勇気を出して『それはいかがなものでしょう?』とハッキリ伝えることも大事ですね。
(取材・文/メディア・ビュー 酒井範子)
鳥居りんこさん
PROFILE)
作家、介護・家族アドバイザー。2003年、学研より『偏差値30からの中学受験合格記』でデビュー。実体験に基づいた『中学受験シリーズ』が人気。近著に『増補改訂版 親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ』(双葉社)『女はいつもどっかが痛い がんばらなくてもラクになれる自律神経整えレッスン』(小学館)など。執筆・講演活動などを通じて、子育てや受験、就活、介護に悩む母たちを応援している。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年7月の情報で、現在と異なる場合があります。