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おなかの中で赤ちゃんが亡くなるという悲しい出来事を乗り越えて、2人から3人家族に。そこで起こった変化とは?【料理家ぐっち夫婦インタビュー】

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料理のアイデアが浮かんだら、試作を重ねておいしいレシピを考えています。

2023年7月に第1子出産を発表された料理家「ぐっち夫婦」。がっつりした主菜メニューが得意な夫のTatsuyaさん、たくさんの野菜を使った家庭料理が特色の妻のSHINOさん。2人の個性が光る、幅広いレシピが人気です。結婚後、勤めていた会社を辞めて独立した2人ですが、妻のSHINOさんが妊娠を考えていたころ、妊娠中のときのことについて聞きました。全3回のインタビューの2回目です。

1人目の赤ちゃんがおなかのなかで亡くなる悲しい出来事を乗り越え、無事妊娠、出産

妊娠前は2人の時間を大切にして、よく旅行に行っていました。

――2023年7月に息子さんが誕生されたとのこと、おめでとうございます。これまで妊活などはされていたのですか?

SHINOさん(以下敬称略) 結婚する前から2人とも、子どもは欲しいとずっと思っていました。でも子どものことはそこまで考えずに、結婚後4年ぐらい2人の生活を楽しみ、自然に任せようと思っていました。
そうしたなか、2022年に妊娠がわかったのですが、その赤ちゃんは残念ながらおなかのなかで亡くなってしまいました。
すごく悲しかったです。赤ちゃんが来てくれないということでかなり落ち込みましたし、つらかったです。でもやっぱり、子どもがいる生活は楽しいだろうとは思っていて2022年冬ごろに妊娠がわかりました。

――食事や生活に気をつけていたことはありますか?

SHINO ホルモンバランスが乱れないよう、なるべく規則正しい生活を送るようにしていました。夜ふかしせず、早起き・早寝をするとか、お酒を飲みすぎないといったことは意識していました。でも、あんまりきっちりしすぎると、それがストレスになってしまうので、リラックスできて、ナチュラルな状態でいられるようにしていました。

――食事で意識をすることはありましたか?

SHINO 小松菜やアスパラなど、葉酸がたくさん含まれているといわれる緑黄色野菜はできるだけ毎食食べるようにしていました。

――仕事をセーブしたことはあったのでしょうか?

SHINO 特別セーブすることはなかったのですが、私たちの仕事は立ち仕事が多くて。日中、料理を試作する際はずっと立ちっぱなしで、そのあと、パソコンでレシピを入力する作業があります。身体への負担を少しでも減らせるよう、スタッフのみなさんのお力を借りながら、身体と心の状態をほどよく保つように心がけていました。なので、忙しいときもメンバーに助けてもらいながら仕事ができていました。

念願の妊娠。アプリで赤ちゃんの成長を実感する日々。

妊娠中のSHINOさん。外食するときもバランスのいいメニューを選ぶようにしていました。

――妊娠がわかったときの様子を教えてください。

SHINO 昨年の冬くらいにわかったのですが、ちょっと気持ち悪さを感じることがあって。そこで病院に行って正式に妊娠したとわかりました。

Tatsuyaさん(以下敬称略) 妊娠の話を聞いたとき、すごくうれしかったです。ただ、1人目のことがあったので、病院で診断されるまでは喜びすぎないようにしていました。また、診断されてからも無事に生まれてきてくれるかずっと、ずっと心配でした。宿ってくれた命を大切にして、毎日を過ごそうとは思っていたのですが、生まれる前日まで不安はぬぐえませんでした。

SHINO 「たまひよ」のアプリを使って「今、おなかの赤ちゃんはこんな感じなんだね」などとずっと話していました。あのアプリは「この月齢になると、おなかの赤ちゃんは動き出します」みたいなコメントがあるんです。それを2人で見ているとおなかの赤ちゃんの成長を実感でき、心の支えになりました。

ただ、自分たちのSNSなどで「子どもができました」と発表するのはどのタイミングがいいんだろうと模索していました。一度赤ちゃんについて悲しい思いをしていたので、万が一のことを考え、慎重になっていました。

――体調面はいかがでしたか?

SHINO 幸いにも、体調はそれほどつらくありませんでした。つわりも軽めで、わりとギリギリまでアクティブに動ける感じでした。「体重をもう少し増やしたほうがいい」とお医者さんに指摘されるくらいで、1日寝込むようなことはなかったです。妊娠期間は順調なほうだったと思いますが、むくみはつらかったです。そんなときはTatsuyaさんに足をマッサージしてもらっていました。
妊婦健診も、妊娠初期はコロナ制限があって一緒には行けませんでした。でも、だんだん落ち着いてきたので、行けるときはTatsuyaさんについてきてもらうこともありました。

計画無痛分娩で立ち会い出産を選択。予定より4時間も早く生まれる

――いざ出産されたときはいかがでしたか?

SHINO  コロナ禍が落ち着いて、出産した病院では、私の出産の時期には立ち会い分娩ができるようになっていたんです。だから、出産のときもTatsuyaさんに立ち会ってもらいました。私たちは計画無痛分娩を選択していました。あらかじめ分娩する日を決めて、その日に陣痛促進剤を使って無痛で出産する方法です。
出産日がわかっていたほうが、そのあとの仕事のスケジュールも決めやすかったし、身体の負担が少ないほうがいいと思ったのが無痛分娩を選んだ理由です。

私が無痛分娩にしたいということをTatsuyaさんに相談しました。そうしたら、彼もいろいろ調べてくれて「いいんじゃない?」と賛成してくれました。だから、息子の誕生日はわかっていていろいろと準備ができた感じです。
でも無痛分娩は、病院や方法にもよるかもしれませんが、陣痛を促進するために麻酔を止めるから、実際の出産は想像していたよりも結構痛かったです。

――Tatsuyaさんは立ち会い出産を経験されてどう思いましたか?

Tatsuya 僕が病室に入って15分くらいで生まれてきたので、驚きました。最初は、ずっと付き添う予定だったのですが、「出産まで時間がかかりそうだ」と言われたんです。SHINOさんが「一度外に出ていてもいいよ」と言ってくれて、仕事の打ち合わせをしていました。そうしたら、予定より4時間くらい早く、16時ころ生まれそうだと連絡が来たんです。急いで病院に行ったところ、僕の到着を待って出産という感じでした。それまで、出産は、「何時間も陣痛があって、時間がかかる」というイメージがあっただけにスピーディーすぎてびっくりしました。

また、無痛分娩は体に負担が少ないんだろうなとは思いました。個人差はあるとは思いますが、実際、1人目なのでネットで事前に調べていた産後の様子と比較すると、SHINOさんの産後の身体の回復は早かったように思います。もちろん、いろいろなリスクがあることも承知していますが、海外では7~8割の人が無痛分娩で出産しているそうです。保険適用されて、もっと一つの選択肢として選びやすくなるといいなと思いました。

SHINO 無事に出産できて安心しましたが、息子は2400gちょっとの出生体重で、少し小さく生まれました。血糖値が上がりづらいということで、3日間点滴を赤ちゃんの手に打っていました。5日間の入院期間中に順調に子どもの体重も増え、出産後、無事に退院しました。

――赤ちゃんがいる生活はいかがですか?

SHINO 産後、1カ月くらいは実家に里帰りしていました。体調を見ながら、少しずつ仕事も復帰しています。でも、夫婦の関係はそんなに変わっていない気がします。

Tatsuya 子育ては夫婦で協力することがすごく大事だと実感します。1人の命を育てるのは決して簡単なことではありません。だから、お互いが無理なく楽しく子育てしようと協力し合おうと思います。これまで以上に夫婦のつながりを大切にしようと思うようになりました。

【妊娠中におすすめレシピ】豚肉と厚揚げのチャンプルー

「妊活中、妊娠中は栄養のあるもの、バランスのいい食事を心がけていたため、野菜を入れたパスタやチャンプルーをよく作っていました。豚肉と厚揚げ、たまごでタンパク質がしっかりとれます。豚肉にはビタミン類や鉄分も豊富です」(SHINOさん)

豚肉と厚揚げのチャンプルー

お話・写真提供/ぐっち夫婦さん 取材・文/齋田多恵、たまひよONLINE編集部

料理家ユニットとして活動しているぐっち夫婦さん。妊活、妊娠中、葉酸がとれるよう緑黄色野菜を意識して食事に取り入れるのは、料理家ならではの工夫だと思いました。息子さんが生まれ、3人家族となり、また新しいレシピが生まれることでしょう。

●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2023年10月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

ぐっち夫婦さん(ぐっちふうふ)

PROFILE
料理家。夫Tatsuyaと妻SHINO。忙しい毎日でも気軽に作れて、栄養バランスにも気をつかったレシピが人気で、SNSフォロワー数は100万人以上。
Tatsuya (夫) 料理家。飲食店で独学で料理を学ぶ。料理家活動のほか、企業のマーケティングや新規事業立ち上げ等にも携わる。
SHINO (妻)  料理家、栄養士、フードスタイリスト。学生時代に栄養学、マーケティングを中心に学び、食の関連企業に多数勤務しながら、現場経験を経て、独立。企業の商品・メニュー開発業務に携わる。

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