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冷え性改善のカギは血流にあり!血流を改善してからだを温める栄養素を管理栄養士が解説

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近頃の電気代の高騰を受けて、暖房器具ではなく食べ物の力で内側からからだを温めるアイデアに注目が集まっています。冷えは不快なだけでなく疲労感を増す場合もあるので、忙しいママには放置しがたい問題です。そこで今回は、からだを温め、冷え性を改善するための栄養成分について管理栄養士が解説します。

冷え性とは

冷えとは「検査や診察では異常がないのにからだが冷えている状態」のこと。(※1)西洋医学では病気ではなく「冷え性」という体質としてみられますが、東洋医学では治療が必要な「冷え症」とあらわします。

冷え性は手足の冷えがつらいだけでなく、そのままにしておくと抜け毛や白髪が増える、あかぎれやしもやけになる、寝つきや寝起きが悪い、肌荒れ、くすみ、だるさ、疲れやすい、便秘、下痢、肩こり、腰痛、イライラ、不安感など全身に不調としてあらわれます。(※2)体質だから、と放置しないで早めに対策をしましょう。

冷え性の原因

冷え性は気温の低下以外にもさまざまな要因によって引き起こされます。そのうちのひとつが筋力の低下です。筋肉は熱を生み出す器官でもあり、その産生量は全体の75%を占めるといわれています。(※3)筋肉量や筋肉の機能低下が起きると、熱自体を生み出せなくなり、冷えやすくなるのです。

また、血行不良も冷え性の原因になります。筋肉などで生み出された熱は血流を介して全身に運ばれます。血行不良が起こると、毛細血管に血液が流れにくくなり、とくに末端が冷えやすくなるので注意が必要です。たとえば、ふくらはぎは血液を心臓に戻すポンプの役割をしているため、筋力が低下すると血行不良を引き起こし、全身に熱が運ばれづらくなります。

そして、血流のコントロールに重要な役割を果たす自律神経にも注目です。ストレスやホルモンバランスの乱れ、不規則な生活などが原因で自律神経のバランスが乱れると、血行不良を招き冷えやすくなります。

からだを温めるメリット

からだを温めると血流が促され、冷え性の緩和が期待できます。また、すみずみの細胞まで熱や栄養が届きやすくなることで、代謝の改善も目指せるでしょう。さらに、代謝の過程で出る老廃物や飲食物に含まれる化学物質などのからだに負担をかける物質を効率的に回収、排出しやすくなるので、疲労回復にも役立ちます。(※4)

食べ物でからだを温めよう

電気代の高騰などもありお財布事情が厳しい今年は、食べ物の力を借りてからだを内側から温めるのもひとつの手。難しい計算や理屈はいりません。いつもの料理の食材を置き換えるだけで、からだを温めるメニューに変身します。からだを温めるのに役立つ栄養成分と具体的な食材をみてみましょう。

からだを温める栄養素

・たんぱく質(※5)
たんぱく質は筋肉や血液、血管の材料になる栄養素で、冷え性の改善に欠かせません。肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などに多く含まれています。

・ビタミンE(※6)
血管拡張作用のあるビタミンEは血流改善に役立つ栄養素です。アーモンドや落花生などのナッツ類や、カボチャやブロッコリー、緑茶にも多く含まれます。間食にナッツを食べたり、クリームシチューのじゃがいもをカボチャに変えてカボチャのシチューにしたりすると、手軽にビタミンEを摂取できます。

・シトルリン(※7)
シトルリンはきゅうりなどのウリ科の野菜や、にんにく、クコの実などに含まれるアミノ酸の一種です。血管の収縮をゆるめ、血行を促すことで、からだのすみずみにまで熱と栄養を届ける効果が期待できます。サラダの具材にきゅうりをプラスしたり、中華スープにクコの実を入れたりすると献立に取り入れやすいでしょう。

・EPA、DHA(※8)(※9)
EPAとDHAは脂質の一種で、血栓を予防しスムーズな血流を作る手助けをします。マグロやサバ、カツオ、アジなどの青魚に多く含まれています。サラダの具材にサバ缶を入れるなど、缶詰など加工品を利用すると手軽に献立に取り入れられるでしょう。

・L-カルニチン(※10)
ラムやマトン、赤貝、牛乳などに含まれるL‐カルニチンはアミノ酸の一種です。脂肪酸からエネルギーを生み出すのに欠かせない成分で、熱を生み出しやすくし冷えにくいからだ作りに役立ちます。たとえば、野菜炒めに入れる肉をラム肉に変えることでL‐カルニチンを摂取できるでしょう。

・ヘスペリジン(※11)
ビタミンPとも呼ばれていたヘスペリジンは、毛細血管の強化作用や血流改善作用などが報告されています。漢方薬の陳皮(ちんぴ)に含まれる成分でもあり、柑橘類(とくに熟す前の青いもの)の皮や袋、スジなどに多く含まれています。ティータイムにゆず茶やみかんの皮のお茶などを取り入れるとよいでしょう。

番外編~からだを冷やすNG食材~

食べ物はからだを温めるだけでなく、冷やす要因となる場合もあります。絶対食べたらダメ! というわけではありませんが、多く摂り過ぎないように気をつけましょう。

・トランス脂肪酸(※12)
トランス脂肪酸を多く摂り過ぎると、心筋梗塞などの冠動脈疾患など血流や血管に関わる疾患のリスクが増加する可能性が高いとされています。トランス脂肪酸はマーガリンやショートニング、ファットスプレッドなどの植物性油脂などを固形化した食品や、それらを原材料に使用した菓子類に含まれます。

・糖質(※13)(※14)
糖質にはスターチと呼ばれるでんぷんと、シュガーと呼ばれる糖類がありますが、気をつけたいのはシュガーの糖類。糖類を日常的に摂っていると血糖値が乱高下しやすくなり、血流や体温を調整する自律神経を乱しやすくするため注意が必要です。口に入れてすぐ甘味を感じるような飲料や菓子類は、し好品としてたまに楽しむ程度にするといいでしょう。

小麦製品、麺類、精白米などのでんぷんも早食いやながら食いなどをすると血糖値の乱高下を引き起こしやすくなります。食事を丁寧によく噛んで食べることで、血糖値が安定しやすくなるので実践してみてください。

からだの内側から冷え性対策

暖房器具やカイロなどを使って外側から温めるだけでなく、筋力アップや血行改善で内側から温めることで、冷えづらいからだ作りができます。からだを内側から温めることで、冷え性の緩和だけでなく、代謝アップや疲労回復も目指せますよ。からだを温める食べ物を献立に取り入れて、冷え性の改善を目指しましょう。

<参考文献>
※1 アリナミン製薬株式会社「ルビーナめぐり」”冷え性”と”冷え症”の違いとは?
※2 厚生労働省研究班「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」冷え
※3 徳島県医師会「体温と発熱1」
※4 大野接骨院/ハートプラン研究所「身体を温めることによる生体反応」
※5 厚生労働省「e-ヘルスネット」たんぱく質
※6 株式会社わかさ生活「わかさの秘密」ビタミンE
※7 株式会社わかさ生活「わかさの秘密」シトルリン
※8 株式会社わかさ生活「わかさの秘密」EPA
※9 株式会社わかさ生活「わかさの秘密」DHA
※10 厚生労働省「eJIM」カルニチン
※11 株式会社わかさ生活「わかさの秘密」ヘスペリジン
※12 厚生労働省「トランス脂肪酸に関するQ&A」
※13 社会福祉法人恩賜財団済生会「お菓子な話 第2回〜糖質と血糖値の関係は!?~」
※14 公益社団法人 高松市歯科医師会 学術部「咀嚼と健康」

PROFILE

あんしん漢方 管理栄養士
小原水月(おはらみづき)

管理栄養士・健康食育シニアマスター。社員食堂で300以上の料理を修得、ダイエット合宿所・特定保健検診の業務に携わり600人以上の食事と生活習慣改善を個別サポート。自身の出産後の体調不良から食事と漢方で体調改善/増進の経験を生かし、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。「心も体も食べたものだけで作られる」をモットーに簡単で時間もお金もかけずに元気になれるレシピを発信中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211332f2tmhy00010055

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