「休日に父が子と触れ合う時間」の最多は「1~3時間未満」。これって多い?少ない?ママ・パパの本音がポロリ…
「たまひよ」アプリユーザーに「父と子どもが触れ合う時間」を平日と休日、それぞれ聞いてみました。平日の最多は「1~2時間未満」、休日の最多は「1~3時間未満」。アンケートユーザーの7割は共働きです。父親の育児参加はまだまだ過渡期であり、母親中心の育児であることが浮き彫りになりました。2児の母であり、子育てアドバイザーの長島ともこさんに聞きました。
平日、父と子が触れ合う時間は「1時間未満は約43%」、「2時間以上は23.1%」
Q.【育児中の方に伺います】平日(仕事のある日)、お子さんと父親が触れ合う時間(おむつ替え、園の送迎、お風呂、遊ぶなどなど)は、平均で何分くらいですか?
1日平均2時間以上 23.1%
1日平均1時間~2時間未満 29.4%
1日平均30~1時間未満 25.2%
1日平均30分未満 11.9%
ほぼ0分 6.3%
その他 4.2%
「1日平均2時間以上」は23.1%でコメントでは、
「母親と同じくらい」(ゆうたん)
「休日はほぼ父親が担当」(みれいのママ)
と、日頃から育児に積極的であることがわかります。
「ほぼ0分」も含めて1時間未満は43.4%。
アンケート回答者の約7割が共働きです。園への送迎時間という可能性が高く、平日の育児はママ中心であることがわかりました。
「平日1時間以上」のパパは、休日も積極的に育児に参加
【育児中の方に伺います】休日(仕事が休みの日)、お子さんと父親が触れ合う時間(おむつ替え、園の送迎、お風呂、遊ぶなどなど)は、平均で何分くらいですか?
ほぼ父親が育児担当 22.1%
その他(半日など) 16.9%
1日平均1時間~3時間未満 51.5%
1日平均1時間未満 7.4%
ほぼ0分 2.2%
「平日1時間以上」と答えた人の休日データを分析すると、「休日ほぼ父親が担当」「その他(半日など)」は約50%、「休日1~3時間未満」は約43%、「休日1時間未満」はわずか約3%でした。
対して「平日1時間未満」と答えた人の休日データを分析すると、「休日ほぼ父親が担当「その他(半日以上)」は約18%、「休日1~3時間未満」は約60%、「休日1時間未満」は約18%でした。
平日、子どもと触れ合う時間の多いパパは、休日も長時間にわたって子どもと触れ合っていることがわかります。
それぞれのコメントを紹介します。
仕事が忙しい……「休日平均1時間未満」
「仕事時間が少ない方が自然と育児と家事するルーティーン。国にもなんとかしてもらいたいし、社会の理解や文化も変わってほしい」(luka)
「生後2ヶ月になりますが、自分の子という実感がなかなか湧かないらしい…。お世話の仕方が雑で見ていて心配になるときも」(こんみれ)
休日は触れ合おうとするけどうまくいかない……「休日1日平均1時間~3時間未満」
「疲れているのか、長時間子どもと過ごす体力がない」(あい)
「平日は仕事が忙しく触れ合えないのでその分、休日は育児をしようとしますが、赤ちゃんも戸惑うようで、夫の抱っこに慣れず大泣きします」(ほーほー)
「子どもが私を好きすぎて、夫が相手をすると嫌がってしまい、それが夫のモチベを下げる原因になっています…」(あーと)
「夫は子どもとどう遊べばいいか、わからないみたい。抱っこするか、座らせるか、脇を持ち上げて立たせるか、の3パターンを繰り返しています」(Lee)
「完母のため、泣くとすぐ『俺にはおっぱいないから』と、赤ちゃんをパスされる」(つむまま)
「休日はほぼ父親が育児担当」&「その他(半日以上)」では感謝コメントがあふれると思いきや……
「夫はコロナ禍からほぼ在宅勤務です。離乳食を作る以外は私と同じくらい育児に携わっています。夫も『色々大変だけど毎日息子の成長が見られて幸せ』と、言っています」(ミナミ)
「育児家事は半分半分です。夫が休みの日は3食作ってくれたり、私ひとりの時間を作るため、子どもと散歩に出たりしてくれます」(はゆママ)
と、感謝のコメントもあるのですが、愚痴がポロリのママも意外に多くいました。
「遊び担当は完全に夫です。体力を使う遊びの相手もしているので助かります……が。夜間対応は100%私。ロングスリーパーな夫は、連休でも夜間対応をしてくれません。新生児期に数回やってくれましたが、翌日はゾンビ状態で全く役に立たなかったので諦めました」(しろうさぎ)
「休日の育児はほぼ夫が担当。お願いしたことは、はほぼ完ぺきにしてくれます……が、担当以外のことは全くスルー。通りすがりに見て察するとか、前後を想像して準備するなどはしてくれず、ちょっとモヤります」(sya)
「休日に『赤ちゃん見てるから寝てな』と、言ってくれるのはありがたいのです……が、泣くまでミルクをあげないし、授乳間隔も6時間平気であけるし、本人(夫)が寝てしまうと赤ちゃんが泣いても起きないし。気が気じゃない」(ろびん)
「夫は元保育士なので、赤ちゃんのお世話には安心感があります……が、休日はSNSを見たりゲームもしたいらしく、赤ちゃんを抱っこしたままスマホをずっといじっている時があります。赤ちゃんがそんなパパをぼーっと無表情で見ているので『やめて欲しい』と、お願いしますが、なかなかやめられないようです」(かえで)
「育休も取れないし、お休みは日曜日のみ。まるっと一日、赤ちゃんとの触れ合いはするけど……おむつ替えやご飯あげなどお世話のメインは私です」(huey)
「ご飯を作ってくれたり、部屋の整理整頓をしてくれたり、すごく助かります。夫は『それでトントンだ』と、言います……が、私はお風呂やミルク、離乳食など“赤ちゃんのお世話”を一緒にしたいのです。例えば離乳食なら1人は作る、もう1人は子どもの支度をするなど分担したい。それはあまり伝わっておらず、モヤモヤすることも(笑)」(うりたん)
「2人目にしてパパがやっと寝かしつけできるようになり、毎日下の子はパパと寝ています。上の子の時は寝かしつけができなかったので、上の子はいまだにパパとは寝ません(笑)」(かれまり)
アンケート回答者の約76%がひとり目のお子さんです。
ついつい細かく指示をしたくなり、「夫にまかせた!」と割り切ることは難しいこともあるようです。
2児の母であり、子育てアドバイザーの長島ともこさんに聞きました。
「ダメ出しはほどほどに。そして察してもらうのを待つのではなく、的確に伝えて!」と、長島さん
「核家族化、共働き夫婦の増加に伴う夫婦の意識の変化、育児休暇制度の拡充により父親が育児休暇を取得しやすくなったり保育所の整備が進んだりなど、これらにより『育児は夫婦でするもの』という価値観が少しずつ広まりつつあります。
ところが……。
アンケート結果をみると、平日(仕事のある日)に2時間以上子どもと触れ合う父親は23.1%と少数派。いっぽうで、『ほぼ0分』も含め、1時間未満は43.4%。
休日(仕事が休みの日)も『ほぼ父親が育児担当』という回答は22.1%と少数派で、『1時間〜3時間未満』が51.4%とほぼ半数となりました。
昭和の時代と比較すると『育児のスタイルは格段に進化をとげている』といえるでしょう。しかし『アンケート回答者の約7割が共働き』ということを考えると、令和の時代の今もなお、母親の負担が大きいことは明らかであるといえます。加えて、寄せられたコメントの内容からも平日、休日関わらず『育児は母親が中心』という価値観がまだまだ根強いことが伝わってきます。
それでも『妻が離乳食を作る以外は夫婦で育児を分担』『育児家事は半々で、夫が休みの日は3食作ってくれる』などのエピソードは、希望の光といえそうです。
とくにひとり目の出産で初めての育児の場合、夫婦そろって手探りの部分も大きく、なにかと神経質になってしまいがち。これから夫婦で育児に向き合うためにも、妻が夫のやり方に細かく口出ししすぎるのはなるべく避けるようにしましょう。
その逆に『忙しそうな私を見て察してくれるだろう』と、無言の圧で夫のサポートを期待していても『今なにをやれば良いか』に気づきにくいもの。『今〇〇〇しているから、△△△をお願いできたら助かる』など、具体的に伝えるようにしましょう。
親として、夫婦そろって成長できるよう、コミュニケーションを大切にお互いの考えや気持ちを理解し、尊重し合いながら育児と向き合えたらよいですね」
長島ともこ
PROFILE)
フリーライター、エディター、認定子育てアドバイザー。教育、育児、妊娠&出産を中心に幅広い分野で取材、執筆、企画ディレクション等を行う。PTA活動にも数多く携わり、その経験をもとに、書籍『PTA広報誌づくりがウソのように楽しくラクになる本』『卒対を楽しくラクに乗り切る本』(厚有出版)を出版。All About子育て・PTA情報ガイド。大学生と中学生の母。
(取材・文/和兎 尊美、たまひよONLINE編集部)
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年2月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数143人)
※記事の内容は2024年4月の情報で、現在と異なる場合があります。