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美容院でのシャンプー中「かゆいところはありますか?」と聞かれる理由は?「ある」と答えたことがある人たちの本音は…

更新

ヘアスタイリスト洗髪
Ivanko_Brnjakovic/gettyimages

今回のテーマは、美容室で慣習的に聞かれる“あれ”についてです。「たまひよ」アプリユーザーに聞いたみんなの経験談とともに、人気ヘアスタイリストの水野香さんに、その背景について聞いてみました。

「ある」と答えた人はわずか13.3%

Q:美容室で洗髪中、「かゆいところはありますか?」と聞かれて、「ある」と答えたことはありますか?

ある 13.3%
ない 86.3%
その他 0.4%

「ある」と答えた人の本音は?

「かいてもらってよかったです」(はな24)

「よかった。かゆいというより洗い足りないと感じたところがあった」(nobby)

「毎回かゆいところをたくさんかいてもらっていますが、いいことしかないです!(笑)」(huey)

「ソフトタッチすぎて洗われてる感がなかったので、『全体的にもう少し力強くて大丈夫です~』と伝えました。洗い直しさせてしまった感じになったけど、シャンプー代を払ってるのだから良しとしていただきたいです…」(のり)

「あまりにもかゆかったので言ってよかった」(luka)

「良かったです。満足でした」(あー)

「ない」と答えた人の本音は?

「本当にないから」(あわ)

「かゆいところがあっても、言えない」(mii)

「通っている美容院の美容師さんはとてもシャンプーが上手くて、一度も思ったことがありません」(めるちる)

「頭に触れられていること自体がストレスなので、かゆいも何もない」(ゆきなり)

「あったけど、言えなかった」(ゆん)

「基本、毎回気持ちよく洗ってくれるので大満足です」(つーくん)

「そもそも美容室で会話をあまりしたくない」(くまたろう)

「人に髪を洗ってもらうって贅沢なことなので、いつも『ありがたいな~』と思っているうちにシャンプーが終わってしまうから」(シャオリン)

「『あります』と答えて『どこですか?』と言われても、全体的にかゆかったり、かゆいような気がするけど具体的にどこなのか自分も分からず、答えられないこともあるので『ないです』と答えるしかない…」(うさこ)

「その他」と答えた人の本音は?

「もう10年以上行っているところなのでもう聞かれない。かゆいところがあればその時に教えるスタイルなので、あれば言います。なければ、ずっと世間話してます」(ゆづママ)

声のかけ方は美容室で働き始めたときに習うことが多い

「ない」と答えた人が86.3%。「本当にないから」という人から「あっても言えない」という人までいろいろな意見がありました。
そもそも洗髪の際に、「どこかかゆいところはありますか?」「どこか流し足りないところはありますか?」などと聞くのは、美容界の暗黙のルールなのでしょうか。美容師歴20年の水野香さんに聞きました。

――「かゆいところはありますか?」とか「洗い残したところはありますか?」などの声がけは、どこかで教えられるものなんですか?

水野 「私は最初に入った美容室で、お声がけの仕方やタイミングについて習いました。
『お湯が熱いです』とか『ちょっと、ここがかゆいです』とは、何も聞かれないとお客様からは言いづらいじゃないですか。だから、何か言いたいことがあったときに言いやすいよう、こちらから伺っているのが、こうしたお声がけの理由だと思います。
でも、今の店舗では私以外のスタッフはあまり言ってはいないように思いますよ」

――多くの人から声が集まっているので、みなさん、経験する声がけのようですね。

水野 「資格を取って就職してから、それぞれが入った美容室の色に染まっていきます。だから、育った美容室によっても違うのだと思います。また長く経験していくうちに、お声がけする必要がないと思うスタイリストもいるでしょうし、必要に応じてかけ方を変えていくという人もいるでしょう」

――専門学校で一律に習うというわけではないんですね?

水野 「通っていた学校でシャンプーの授業はありましたが、これは国家資格を取るための勉強になるので、接客に関して細かく教わった記憶はありません。やはり、働きながら身についていくのだと思います」

――水野さんがこれまで声がけをしてきた中で記憶に残っているエピソードはありますか?

水野 「『おかゆいところはないですか?』とお聞きすると、『はい』と答える方がほとんどです。ただ、私は比較的にソフトタッチで洗うので、『全体的にもっと洗って』と言われたことはあります。また『どこか、おかかゆいところはありますか?』と伺ったときに、『ここがかゆいです。あれ、ここも。あ、ここも、ここも、ここも』と結局全てだったことはありました(笑)。

実は、私自身がお湯の温度や力加減などが気になるので、『お湯のお加減いかがですか?』とか、椅子の背もたれを倒したときに『首の位置は大丈夫ですか?』とか、『力加減はよろしいですか?』などと細かく聞いてしまいます。
また施術しているほうの感覚とされているほうの感覚は違うと思います。だからお客様が不快に思っているのに何も言えないのは申し訳ないので、しっかり伺いなさいと教わりました。
一方、そうした声がけが苦手な人もいると思うので、そのあたりは何度か来ていただくうちに、お客様にあわせて対応を変えていきます。
シャンプーというのは来ていただいたお客様との入り口のような存在なので、より丁寧にお客様の好みを知りたいと思うから、声をかけているという側面もありますね」

私も「ここ、ゆすぎ足りないかも?」と思っても、プロがやってくれているのだからと黙っていました。要望があれば口に出したほうがいい信頼関係の構築につながるのかもしれませんね。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※調査は2024年3月実施の「まいにちのたまひよ」アプリユーザーに実施ししたものです。(有効回答数240人)
※記事の内容は2024年5月の情報で、現在と異なる場合があります。

水野香さん

PROFILE)
ヘアスタイリスト。HOT PEPPER Beauty AWARD 2024 BEST SALON(注目サロン)を2年で連続受賞しているヘアサロン「MAUNA」マネージャー。美容師歴20年。日々、お客様が話しやすく、心地よい時間を過ごせるように心がけて仕事をしている。

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