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「お金をかけなくても豊かな子育てはできる!」ポジティブ低収入生活漫画家・いしいまきが実践する子育て

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たび重なる物価の上昇で、生活費をどうやりくりするか頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。忙しくし収入を増やすよりは、心豊かに低収入での節約ライフを楽しんでいる夫婦がいます。実用的エッセイ漫画『低収入4年目夫婦の月13万円生活』の作者であるいしいまきさんは、漫画のタイトルにもあるように、夫婦2人で月13万円(!)生活を実践していました。
しかし、40歳で第1子の息子さんを出産。家族が増えた今、夫婦の生活にどんな変化があったのか、また育児の節約ワザについても聞きました。
全2回インタビューの2回目です。

子育ては先の読めない“長距離走”だった

新生児のお世話はエンドレス! 寝不足との闘いの日々が始まりました…。

――出産前のイメージと実際の子育てのギャップはありますか?

いしいさん(以下敬称略)  子育てというのは疲れるもので、かつ寝られないものでもある・・・みたいな漠然としたイメージはあったのですが、実際に自分が当事者になってみたら、子育てって、“長距離走”だなと。それこそ、3時間おきの授乳がどういうことかもよくわかっていないまま出産を迎えたので、「授乳ってこんなにエンドレスで続いていくものなんだ・・・!」ということに本当にびっくりしました。

――授乳に1時間、寝かしつけに1時間かかったら次の授乳はもう1時間後、ですものね。

いしい それも新生児期のうちだけと思っていたのですが、息子は生後半年を過ぎてもあまり夜通し寝てくれないタイプみたいで・・・睡眠時間にも個人差があることを知りました。「このぐらいの月齢になったら寝てくれるようになるかな〜」という見通しでいたのですが、これはちょっと仕事の割合を考え直さないといけないかも・・・と思っているところです。

家事・育児はおたがいのやり方を尊重するのが吉!

成長がうれしい反面、「ずっと赤ちゃんのままでいて〜」という気持ちにもなり、ちょっぴりさみしい。

――著書には、いしいさん夫婦の仲よしエピソードがたくさん描かれています。そんな2人ですが、子育てで衝突したことなどはありますか?

いしい 衝突というほどのことはないですが、夫と私とでは子育てに対する考え方が違うんだ、と驚いたことはあります。息子が泣いていたら、私はすぐに「泣きやませないと!」と動くのですが、夫はあまり気にせず、そのまま家事を続けていたりするんです。

そういう様子を見て、初めのうちは「今は家事をするよりも、先に息子を泣きやませてほしいな」と思ったりもしたのですが、でも、夫は夫なりに息子の様子も見て「今は家事を優先しよう」と考えて動いているんですよね。
だから、おたがいよっぽどのことがない限りは、それぞれの家事・育児のやり方に口を出さないほうがスムーズだと感じました。あんまり注意し合うのも嫌ですし、それぞれのやり方を尊重したほうが、わが家の場合はうまく家庭がまわると感じています。

――自分のやり方を相手に押しつけない、ということですね。

いしい そうですね。でも、実は私も産後すぐはそう思える余裕はありませんでした。ホルモンバランスの影響や寝不足も相まって、ちょっとしたことでイライラしやすくなってしまって…。夫に対して「なんでわかってくれないの!」と爆発してしまったことがあったんです。そうしたら、夫から「言わないとわからないよ」という素直な感想が返ってきて。それを聞いたら「そっか。言わないとわからないよね・・・」と妙にふに落ちたというか、そこでイライラがスッとおさりました(笑)。それからは、思っていることは言葉にして相手にちゃんと伝えるように気をつけていますね。

おさがり活用&おむつの“二刀流”で節約!

お子さんが保育園で使っている布おむつ。「令和に風呂敷に布おむつ入れて持っていってるのうちだけかも」といういしいさん。

――子育ての節約ワザで実践していることはありますか?

いしい 漫画ではわが家流の生活費節約ワザをいろいろ紹介していますが、実は子育てではまだ節約ワザといえるほどのことはできていません。しいて言えば、汚れたおむつを捨てるときは、食パンの空き袋に入れて捨てていること。防臭ポリ袋をわざわざ買わなくて、においがもれにくくて便利なんです。使う期間が短い育児グッズなどは、関西で知り合った先輩ママ・パパたちから、使わなくなったベビーカーやベビーチェア、洋服などのおさがりをいろいろ譲ってもらえて、とても助かっています。

さすがにミルク代は節約が難しいのですが、おむつは、布おむつを併用することで少し節約できています。というのも、たまたまなんですが、息子が通っている保育園が布おむつ推奨の園で。保育園で過ごしているときは、息子に布おむつを履かせ、使用済みの布おむつは持ち帰って家で洗濯しています。保育園では布おむつ、家では紙おむつの二刀流ですね。この先どうなるかはわかりませんが、とりあえずおむつがはずれるまではこれでいけたらいいなと思っています。

――最近の息子さんの様子を聞かせてください。

いしい ハーフバースデーを迎えたころに、下の歯が2本生えてきました。自分でも気になるのか、よく口の中に手を入れて歯を触っています(笑)。あとは、うつぶせの姿勢でおしりだけを浮かせたと思えば、ぺたんとまたおなかを床につけて前に進む・・・という不思議な動きで部屋中を移動するようになりました(笑)。
息子が自分で動けるようになったので、手が届くところに小さいものを置いていないか、危ない角などはないか、などあらためて部屋の環境を見直しているところです。知り合いからベビーサークルを譲ってもらえたので、そろそろ設置しようかなとも思っています。

離乳食は、そろそろ白身魚をデビューしようというところで、今のところまだ大きなトラブルもなく食べてくれていますね。これまで食べさせた食材では、じゃがいもがとくに好きみたいです。

これからは3人で、家族の思い出を増やしていきたい

一時期は「うんぎー」で喜怒哀楽を表すのがブームだったそう。これからの成長も楽しみです!

――これから家族でしたいことや計画などはありますか?

いしい 季節を感じられるようなお散歩とかピクニックに行きたいですね。動物園や水族館にも連れて行って、息子がどんな反応をするのかも見てみたいです。あとおいしいものを一緒に食べるとか、息子がもう少し大きくなったら一緒に料理もしてみたいです。ひととおりの家事ができる子に育ってほしいなという思いがありますね。

夫は、いつか息子と喫茶店に行ってみたいそうです。夫が小さいころにお母さんに喫茶店に連れて行ってもらって、大人の気分を味わえて楽しかった思い出があるみたいで。そういうのもいいなあ、いつか喫茶店のプリンを息子にも食べさせてあげたいなと思っています。

お話、漫画・写真提供/いしいまきさん 取材・文/高本亜紀、たまひよONLINE編集部

「妊娠中や子育て中の方に伝えたいことは?」という質問に、「とにかく健康で、ストレスをためないこと。ストレスを抱えていると浪費したり、家族の不仲につながったり・・・よくないことばかりです。だからストレスをためずに気分よく過ごせていたら、それだけで100点満点です(笑)」との答えが。家族が増えても夫婦で協力し合い、夫婦仲よく笑顔にあふれた日々を過ごしているいしいさん夫婦です。

いしいまき

PROFILE
コミックエッセイ作家&漫画家。2023年11月に第1子を出産し、現在は夫と息子と3人暮らし。著書に『ぽっちゃり女子のときめきDays』(メディアファクトリー)『比べて悩んで落ち込んで』(KKベストセラーズ)『低収入新婚夫婦の月12万円生活』(オーバーラップ)がある。

いしいまき ブログ

いしいまき X(旧Twitter)

『低収入4年目夫婦の月13万円生活』

『低収入新婚夫婦の月12万円生活』待望の続編。関西に拠点をうつし節約スキルを向上させながら、暮らしぶりはより豊かに、夫婦仲もますます良好に! 前作でも好評だった節約術や、安くておいしいごはんレシピを多数掲載した、実用的エッセイ漫画。いしいまき著。1300円(税別)/オーバーラップ



●記事の内容は2024年8月の情報で、現在と異なる場合があります。

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