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妊娠6週で3つ子の妊娠が判明!34週・帝王切開での出産は小児科医6人の臨戦態勢で…!【多胎の妊娠・出産体験談】

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ichiさんは2023年の1月に3卵性の3つ子(長女、長男、ニ男)を出産したママ。現在は関東で子どもたちと夫と5人で暮らしています。おなかの赤ちゃんが3つ子だとわかったときは「不安よりもうれしい気持ちのほうが断然強かった」と語るichiさん。ポジティブなワードがたくさん飛び出した、妊娠生活と出産にまつわるお話。 全2回インタビューの前編です。

3人きょうだいを望んでいたら、3人同時にやってきた!?

「もともと性別にはとくにこだわりなく、どちらでもよかったです。ただ、性別がわかったときは女の子と男の子の両方がいるので、バランス取れてよいなと思いました」(ichiさん)

――妊娠がわかったときの状況を教えてください。

ichiさん(以下敬称略) 妊娠したのは結婚2年目のとき。私たち夫婦は関東出身ですが、当時は彼の仕事の都合で大阪に住んでおり、私も仕事をしていました。妊娠がわかったのは週数で言うと、3週ごろのことです。月経の予定日前でしたが、自転車に乗っていたら突然めまいがして、転倒しそうになったんです。妊活をしていたし、過去に経験のない身体の異変だったので、もしかして?と思い妊娠検査薬を試してみることに。すると、くっきりと陽性が!かなり早い時期でしたが、多胎の影響で早くからホルモン値が高く、妊娠検査薬も反応したようです。産婦人科にかかると、初診から多胎であることを指摘され、最初は3つ子か4つ子と言われましたが、6週のときに3つ子と確定しました。

私、もともと生理不順で多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)と診断されており、妊娠がしにくい体質なんです。そのため、産婦人科に通って、排卵誘発剤を使用してのタイミング療法に取り組んでいました。排卵誘発剤を使うと、多胎妊娠になる確率が上がることは事前に知っていたので、治療のことを伝えていた自分の両親に「3つ子や4つ子だったらどうする?」なんて雑談をしたことも。ただ、当時は自分のまわりに双子さえいたことがなかったので、まさか本当に3つ子を授かるとは!と驚きました。

――おなかの赤ちゃんが3つ子だとわかったときはどのような気持ちでしたか?

ichi 不安はほとんどなく、うれしい気持ちが大きかったですね。早速、夫に“LINE”で伝えると、「え?」とまず返信が。とにかく驚いた様子でした。だけど、ものすごく喜んでくれて。超ハイリスクな3つ子妊娠と説明はされましたが、夫も私も前向きなことばかり考えていました。

実はそれ以前から夫婦間で「将来何人子どもほしい?」という話をときどきしていたのですが、そのたびに私は「絶対3人!」と話していたんです。私自身が3人きょうだいの末っ子で、にぎやかで楽しかった思い出があるからなのですが、夫は「ichiの3人欲しいという気持ちが強すぎて3人同時に来たか!」と思ったそうです(笑)。

両家の両親にも報告したところ、みんな「えーーーー!」と驚きを隠せない様子でしたが、すごく喜んでくれました!

3つ子妊娠を受け入れてくれる施設がなかなか見つからず…

「出産する少し前に撮影した写真。ここまで大きくなると、おなかの皮膚感覚はなくなってしまいました!」(ichiさん)

――3つ子妊娠で大変だったことはどんなことですか?

ichi 1つめに受け入れてくれる産院がなかなか見つからなかったことです。当時住んでいた大阪で不妊治療した病院のスタッフさんがいくつか私の受け入れ先を探してくれて、NICUのある施設に5件ほど問い合わせてくれたのですが、3人同時の受け入れはどこも難しく、全部断られてしまいました。そのあと、自分でも探してみましたが、結局見つからず…。最終的には関東の実家近くの大学病院にかかることに。仕事はすぐに退職し、妊娠12週ごろに実家に里帰り。夫とは別々で暮らしていました。

また、2つめに中期ごろに脳貧血がひどくなったことも大変でしたね。毎食後に血液が消化管に流れていってしまうため、脳貧血から倦怠(けんたい)感とめまいが起きるのですが、これが本当につらくて…。しかも当時、3人に栄養が取られるので1日8食、成人男性以上の量を食べていたから、1日に何回も起きてしまう。おなかがすいて食べるけど、そのあとは動けないし、話もできないし、顔は真っ青でした。

――脳貧血は出産まで続いたのでしょうか?

ichi  中期ごろがピークで後期にはよくなりました。しかし今度はおなかが大きいのが負担に。妊娠30週あたりからはおなかが重くて横になると肺が圧迫されて呼吸することも大変でした。だから、最後1週間は座って寝ていましたね!ちなみに体重は妊娠前のプラス18kg、腹囲は34週0日で114cmまで到達しました。

――腹囲114cmは3つ子ちゃんならではですね。胎動もすごそう!

ichi  すごかったです!私の場合、子どもたちが縦に3人入っていたんですけど、いちばん下にいた長女は夜中に私の膀胱(ぼうこう)のあたりを蹴(け)るので、30分に1回はトイレに。いちばん上にいたニ男は、これまたいい感じに胃のあたりを蹴ってくるので、その度に気持ち悪くなっていました(苦笑)。

――お話を聞いているとやはり3つ子妊娠って大変だなぁと感じます。先ほどなんとかなるとポジティブに考えていたと話されていましたが、週数を追うごとに不安は出てきましたか?

ichi それがなかったんですよね。いろいろな症状は起きつつも、3つ子妊娠に対しての不安はまったくなかったんです。

というのも、基本自宅安静ではあったのですが、妊娠経過自体は驚くほど順調で。途中ヒヤッとするような経験もなく、過ごすことができました。一般的に3つ子妊婦の管理入院は3カ月以上することが多いそうなのですが、私の場合、管理入院は出産予定日の1カ月前からで、それも念のため。母が「もしも何かあったら困るから入院させてください」ってお願いして入院することに。私よりも母のほうがいろいろと心配していました。

大人数のスタッフに囲まれた出産の日。小児科医も6人体制と万全!

生まれてすぐの3人。左から長女が2183g、長男が1975g、ニ男が2203gで誕生

――出産のときの様子を教えてください。

ichi 出産は2023年の1月、34週6日で帝王切開を行いました。実はその前から腰の限界が来ていて、産むか産まないかの話を医師としていたんです。だけど、ちょうど年末年始をはさむので、小児科の先生たちがたりないと言われまして…。出産には産科の先生のほかに小児科の先生が6人も必要だったんです。

――3つ子を迎えるにはそれだけの人員がいるのですね。年末年始に陣痛が始まったりしなくてよかったです。

ichi  本当にそうです!ただ1月初旬は3連休も……。これがまたよりによって連休前の金曜に私の体が限界にきてしまって…。3連休におなかの張りを止める薬を使いながら、連休が明けるのを待ったので、とてもヒヤヒヤしました。もとは35週1日に出産する予定でスケジュールが組まれていましたが、先生がもう少し早いほうがいいと判断し、2日前倒しに。無事、マンパワーもそろい、手術の日を迎えることができました!

当日は手術室に行くと、本当に人が大勢いて、びっくり。先ほど言ったように小児科の先生たちもたくさんいたり、研修医の方々が見学に来ていたり。

大変だったのが、手術前の麻酔注射です。おなかがあまりにも大きいので、背中を丸められず、なかなか打つことができなかったんです。最終的には男性スタッフ4人で私の身体を抑えてもらい、無事に打つことができました。

――それは苦労しましたね。ちなみにご家族はみなさん総出という感じですか?

ichi いえ、出産時はコロナ禍の影響もあり、夫のみが付き添いを許されました。ただ、帝王切開なので手術室には入れず。その日、もともと1時間を予定していた手術時間が、結局、4時間になったんですけど、夫は私たちに何かあったのではないかとすごく心配したようです。気持ちが落ち着かないせいで、何度も何度も廊下を往復したと話していました。

――ドラマのようですね!

ichi そうなんです。私宛てに”LINE”もたくさん送ったそうで…。私のスマホはその夫に預けていたんで、チェックできるわけがないんですけどね(笑)。夫はいつも冷静で取り乱したりしない人なので、よほど心配だったんだろうなぁと思いますね。

――赤ちゃんたちが生まれた瞬間はどんな感じでしたか?

ichi  まず長女が生まれて、1分後に長男が、3分後にニ男が生まれました。結局、無事でしたが、長女は泣かなかったので、とても心配しました。3人はそのまますぐ処置室へ行き、そのあと、30分くらいして経過のよかった二男、長男、長女の順で会いに来てくれました。そのときは感動というより、とにかく何事もなく無事に生まれた、安堵(あんど)の気持ちが大きかったです。

――パパも3つ子ちゃんに会えたのですか?

ichi はい。事前の説明では出産後に会うのは難しいかもという話でしたが、実際は会うことができました。夫は正直言うと、それまで父親になる実感があまり湧いてなかったようなのです。だけど、子どもたちを見た瞬間に、すごくかわいい!とパパスイッチが急に入ったみたい。早速、次の日にベビーグッズのお店に行って、子どもたちのスタイやら靴下やらといっぱい買い込んで来てくれました(笑)。

お話・写真提供/ichiさん 取材・文/江原めぐみ、たまひよONLINE編集部

▼続きを読む<関連記事>後編

不安、心配、といった文脈で語られることの多い多胎の妊娠生活。大変なことは実際に起きつつも、不安と結びつけるかどうかは別で、とにかく3つ子に会えるのが楽しみだったとポジティブに話してくれたichiさん。朗らかに語るその姿がとても印象的でした!

後編の記事では、3つ子ちゃんの入院中の話や育児やそれぞれのキャラクターについてのお話を聞きました。

「たまひよ 家族を考える」では、すべての赤ちゃんや家族にとって、よりよい社会・環境となることを目指してさまざまな課題を取材し、発信していきます。

ichiさん

2023年1月11日生まれの3つ子ちゃん(長女、長男、ニ男)のママ。妊娠・出産を機に大阪から実家が近い関東へと引っ越し。パパと3つ子の5人で暮らしている。3つ子ちゃんは現在、保育園に通園中。

●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●掲載している情報は2024年9月現在のものです。

ichiさんのインスタ

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