1歳を過ぎたころから、壮絶なつかみ食べの日々!便利アイテムを駆使しながら、歯磨き大作戦も!【ぐっち夫婦】
栄養バランスにも気をくばった手軽なレシピが人気の料理家、「ぐっち夫婦」。ぐっち夫婦のレシピは、忙しい日々を過ごす子育てファミリーにもおすすめです。ぐっち夫婦には、2023年夏に第1子男の子が誕生。
今回は長男がつかみ食べを始め、食材の幅も広がったころのお話。食べる楽しさが増える一方、床が大変なことに!?便利なアイテムや食事作りの工夫について教えてもらいました。「ぐっち夫婦の“頑張らない”赤ちゃんごはん」連載、最終回です。
つかみ食べを楽しむ息子、床が大変なことに!
息子がつかみ食べを始めたのは、1歳になる少し前のこと。それまではスプーンで食べさせていましたが、自分の手で食べることに興味を持ち始めました。これには夫婦ともに感動!「自分で食べるなんて成長したなぁ」としみじみ感じました。
でも、その反面、つかみ食べはどんどんエスカレート。1歳を過ぎたころには手に持ったものをポイッと落とすことも覚えてしまい、床が大変なことに・・・(笑)。落としたおにぎりや野菜が散らばるたびに、後片づけに追われる日々でした。
食べこぼしには100均などの便利アイテムで対策
そこで役立ったのが、ホームセンターなどで売られている塗装用保護フィルムとして使われるマスカーフィルムといわれるもの。テーブル下に広げるだけで、床が汚れるのを防げて掃除も楽に。さらに、ミニほうきとちりとりセットを常備し、さっと片づけられるようにしていました。これで、食べ散らかしも「まあしかたないか」と思えるようになりました(笑)
調理中はおやつタイム!みかんと干しいもが大好き!
夕食の準備をしていると、息子が「おなかすいた!」とばかりにキッチンにまで後追いしてくっついてくることも(笑)
そんなときは、お気に入りの「干しいも」と「みかん」。干しいもは自然な甘さで手軽に与えられ、みかんは1房ずつむいて食べやすいサイズにカットして出すだけなので、忙しいときでも重宝しています。
干しいもはジッパーつき袋に入れて外出にも持参
外食時にも干しいもやドライフルーツを持参すると、やさしい甘みに喜んで食べてくれます。
ドライフルーツはお砂糖のないもの、なるべくやわらかいものを選ぶようにしています。手軽に食べられるのに、手は汚れないし、体にもいいので、親子で一緒に楽しんでいます。
食べられる幅が広がり、外食も少し楽に
食べられる食材の幅がどんどん広がり、外食も以前より気軽になりました。公園に行ったときも、近くのパン屋さんで息子が食べられそうなものを購入したらご満悦。
コンビニごはんも栄養バランスを意識して取り入れ始めました
1歳半ごろのある日のコンビニごはんでは、塩にぎり、バナナ、卵焼き、牛乳をチョイス。卵焼きも無添加のものを選び、安心して食べさせられるメニューに。便利なものを活用しつつ、塩分や脂質には気をつけながら、栄養バランスも意識しています。
1歳半ごろに行ったファミリーレストランでは、息子にとって初めてのカレーにも挑戦!ベビーチェアに一丁前に座って、おもちゃまでもらって・・・!うれしそうにモリモリ食べる姿がとても印象的でした。
その分、次のごはんでは野菜をたっぷり取り入れて、全体のバランスを調整するよう心がけています。ほどよく外食を取り入れることで、ママやパパも力を抜きながら、家族全員で楽しい時間を過ごしています。
歯磨きイヤイヤ!?慣れさせ作戦で楽しく克服中
歯磨きに慣れるのは少し時間がかかるもの。わが家では、少しずつ慣れさせる作戦で挑戦しました。
まずは「渡す」ことからスタート。ごはんのあとに歯ブラシを手渡して「これはごはんのあとに使うものだよ」という認識を持たせるところから始めました。初めは口にくわえたり、カミカミしたりしていましたが、少しずつ興味を持つように。
次に試したのが、親が「目の前で一緒にシャカシャカ」すること。自分が使っているところを見せると、「あ、横に動かすものなんだ!」と気づいたようで、一緒にシャカシャカ。これが楽しそうで、息子もだんだんと歯ブラシを動かすようになりました。
「歯医者さんごっこ」で歯磨きも楽しい時間に!
でも、仕上げ磨きがなかなか難しい・・・。歯ブラシを握って離さないので、編み出したのが「歯磨き2本作戦」!息子専用の歯ブラシを1本持たせ、親は別の歯ブラシで仕上げ磨き。2本持って遊ぶこともありますが、割とスムーズに進められるようになりました。
さらに、嫌がるときには味つきの歯磨きジェルが大活躍。ジェルのおかげで自然と口に持っていき、そこからシャカシャカが始まる流れができました。
そして、最近効果的だったのが「歯医者さんごっこ」。「はい、左下行きますよ~」と声をかけながら磨く場所を伝えると、息子も楽しい気分に。笑顔で進めると怖がることもなく、むしろ歯磨きが楽しい時間になりました。
歯磨きは親も笑顔で、少しずつ慣らしていくのがわが家流。毎日の習慣にしていくことで、親子ともに楽しめる時間に変えていけたらいいなと思っています!
振り返ると、この時期の食事は毎日が発見と工夫の連続でした。つかみ食べの散らかりや歯磨きの戦いなど、悩むことも多かったですが、そのたびに新しい方法を見つけて家族で乗り越えられたことが今では大切な思い出です。
これからも、「食べる楽しさ」を大事にしながら、2歳、3歳と成長する息子と一緒にいろんな味にチャレンジしたいです。週末には一緒におにぎりを作ったり、手巻きずしを楽しんだり、家族全員で食卓を囲む時間をもっと増やしていきたいと思います!
今月のおすすめレシピ「白菜と豚バラの重ね蒸し ニラ香味だれがけ」
冬が旬の白菜。ママ・パパ用に「白菜と豚バラの重ね蒸し」はいかがでしょう。そして、赤ちゃんにも白菜を使った離乳食を作ってみましょう。離乳時期別に簡単な作り方をお伝えします。
【材料(3人分)】
白菜・・・1/4個
豚バラ肉・・・250g
にら・・・2~3本
酒・・・大さじ3
ごま油・・・小さじ1
塩・こしょう・・・各少々
【A】白いりごま・・・小さじ2 ごま油・・・大さじ1 しょうゆ・・・大さじ2 砂糖・・・小さじ2
酢(穀物酢)・・・大さじ2 塩・・・少々
【作り方】
(1)白菜は3~4cm幅に切る(芯の部分はそぎ切りにして火を通りやすくしてください)。豚バラ肉は3~4cm幅に切り、塩・こしょうをふる。にらはみじん切りにする。
(2)フライパンにごま油をひき、白菜の芯の部分を敷き詰め、その上に豚バラ肉の半量をのせる。同様に、白菜と豚バラ肉を交互に重ねる。
(3)すべて入れたら酒を入れて蓋をし、弱めの中火で10分ほど、豚肉に火が通るまで蒸し焼きにする。
(4)ボウルににらと【A】の材料を入れて混ぜ合わせる。皿に3を盛りつけ、にら香味だれをかける。
【調理のコツ】白菜と豚バラは交互に重ねて
白菜と豚バラを2回に分けて重ねることで、豚バラのうまみが白菜にしっかりしみこみます♪
白菜を使った離乳食レシピ
いまが旬の白菜。大人と一緒に赤ちゃんの離乳食にも。
【離乳初期】「白菜ペースト」
(1)白菜<葉先3枚>は芯やかたい部分を取り除く。
(2)小鍋に湯を沸かし、(1)を入れてゆでる。
(3)白菜がやわらかくなったら取り出し、みじん切りにする。
(4)すり鉢などですりつぶし<ハンドブレンダーなどを使用してもOK>、必要であればゆで汁でなめらかになるまでのばす。赤ちゃんの発達に合わせて必要であれば裏ごしする。
※白菜は繊維が多いので、初めのころはすり鉢などでペースト状にしたものをさらに裏ごしすると食べやすくなります。
【離乳中期】「白菜としらすのとろみ煮」
(1)しらす干し<10g>は茶こしに入れて熱湯を回しかけて塩抜きし、みじん切りにする。
(2)白菜<20g>はやわらかくなるまでゆでてみじん切りにする。ゆで汁はとっておく。
(3)小鍋に(1)、(2)、(2)のゆで汁<大さじ2>、片栗粉<小さじ1/4>を入れて混ぜ、とろみがつくまで煮る。
【離乳後期】「白菜と豆腐のあんかけ丼」
(1)白菜<20g>は1cm長さの細切りにする。
(2)小鍋にごま油<少々>を入れ弱火で熱し、(1)をさっと炒め、かぶるくらいの水を加えて煮る。
(3)白菜がやわらかくなったら、豆腐<2cm角2個・20g>をくずして加え、水溶き片栗粉<片栗粉1:水3>でとろみをつける。
(4)器に4倍がゆ<子ども用茶わん7分目・70g>を盛り、(3)をかける。
【離乳完了期】「白菜と豚肉の中国風どんぶり」
(1)豚ロース薄切り肉<20g>は1cm長さの細切りにし、白菜<15g>、チンゲンサイ<葉先8g>は5〜6mmサイズに切る。
(2)小鍋に(1)、野菜スープ<100mL>を入れ、豚肉に火が通り野菜がやわらかくなるまで煮て、塩<少々>を加えて味をととのえる。
(3)(2)に水溶き片栗粉<片栗粉1:水3>を加えてとろみをつける。
(4)器に軟飯<子ども用茶わん軽く1杯・90g>を盛り、(3)をかける。
文・写真・レシピ/ぐっち夫婦さん 構成/たまひよONLINE編集部
1歳6カ月ごろになり、離乳食から幼児食に移行することには、食べられる食材もメニューも増え、食事のバリエーションも増えてくるでしょう。ぐちゃぐちゃにされちゃうことも成長の証しと考えて、食べている様子を楽しめるようになるといいですね。
ぐっち夫婦さん(ぐっちふうふ)
PROFILE
料理家。夫Tatsuyaと妻SHINO。忙しい毎日でも気軽に作れて、栄養バランスにも気をつかったレシピが人気で、SNSフォロワー数は100万人以上。離乳食サイト「はらぺこベビー」(https://harapekobaby.com/)を運営し、月齢ごとの離乳食レシピや、専門家の方々のコラムなどをご紹介。
Tatsuya (夫) 料理家。飲食店で独学で料理を学ぶ。料理家活動のほか、企業のマーケティングや新規事業立ち上げ等にも携わる。
SHINO (妻) 料理家、栄養士、フードスタイリスト、乳幼児食指導士。学生時代に栄養学、マーケティングを中心に学び、食の関連企業に多数勤務しながら、現場経験を経て、独立。企業の商品・メニュー開発業務に携わる。また、乳幼児食指導士の資格を持ち、子ども向けレシピの開発も行う。
●記事の内容は2024年12月の情報で、現在と異なる場合があります。