頑張りすぎる人ほど試してみて!子育て期の疲れを癒すポイントは…?
みなさん、日々の疲れにどう対処していますか?乳幼児を育てている家庭では、夜起きる“細切れ睡眠”の方も多いでしょうし、子育て中は何かと自分の休養は後回しになりがち。
「たまひよ」アプリユーザーに聞いた意見とともに、3人の男の子を育てた日本赤十字社医療センター第一産婦人科部長の木戸道子さんにアドバイスをいただきました。
癒しは「ひとり時間」「睡眠」「推し活」などなど
最初にアンケート結果から紹介します。
Q:自分の疲れを癒すためにやっていることはありますか?
「推し活。そして夜はスマホを封印して寝る!朝スッキリ起きると1日スッキリできる」(ひろ)
「寝る前に必ずストレッチ!そして子どもと同じ時間に寝る!」(uca)
「夫に子どもを任せて、家でひとりタイムを過ごすことです。ダラダラしたりゴロゴロしたり」(ゆりさん)
「月イチで岩盤浴」(ちかまる)
「寝る」(かっち)
「歌う。好きな曲を聴く。森林浴」(ちゃも)
「湯船に長めに入ってスマホでマンガを読んでいます。先に夫がお風呂に入り、沐浴させて、自分が最後なのでのんびり入っています。その間、夫はミルクをあげて、寝かしつけまでやってくれる時もあります」(ちーこ)
「1人でお風呂に入る。お酒を飲む。好きなものを食べる」(ままてぃ)
「夫婦でマッサージ大会。コミュニケーションにもなって癒されます」(ししゃも)
「アイドルのライブ映像を見る!」(ひなちママ)
「甘いものとノンアルコールビールで1人飲み風をしてリラックス」(るんるん)
「頑張りすぎる人ほど、ダラダラする時間をぜひもって」と専門家
子育て家庭の親たちは、睡眠を十分にとれず、休日にも休むことがなかなか難しいのが現実です。自分だけの時間をなかなか作れないというのもストレスでしょう。そして、多くの方が「毎日疲れている」と語っています。
そこで産婦人科医として働きながら3人の育児をしてきた日本赤十字社医療センターの木戸道子さんに、育児疲れに対処するためのポイントについてお聞きしました。
「子育て期は自分のケアがどうしても後回しになりがちです。疲労が残ったまま翌朝を迎えると、新たな疲れがそこに積み重なってしまいます。重い荷物をいったん降ろし、また前を向いて1日をスタートするために、どこかでリセットが必要です。
まずはみんなのおすすめなどをヒントにいろいろ試してみて、自分なりのケア方法を見つけていきましょう。
アンケート結果にもあるように、『食事』『睡眠』はからだにエネルギーを補給し、気持ちを明るくしてくれます。
ただ、食事でストレス解消という場合は、ついつい食べすぎてしまいがち。あらかじめ食べる量を小皿に取り分けて、おかわりはせず適量にとどめておくのがコツです。
また、睡眠も疲労回復には効果的ですが、子育て中のママはしっかり眠りたくても、なかなかそう簡単にはいかないもの。子どもにちょくちょく起こされて眠りが細切れになってしまいがちです。
ただし、そんなときに目が冴えたからといって、ついスマホを手に取って画面を見てしまうのはNG。じっと目を閉じて全身の力を抜いて横たわっているだけでもからだは休まり、また眠りにつきやすくなります。
『ひとりタイム』を挙げている回答が目立ちますが、1日のうち、たとえわずかな時間でも誰にも邪魔されず、自分だけのために過ごす時間を確保するのは疲れの解消につながります。
それは私の3人の子どもを育てたときの実感でもあります。
時間に追われて自分の時間の確保などムリ!というママは、『ながら』でもいいので『自分の好きな何か』を実行してみましょう。
家事や子どもの相手をしながら、好きな音楽を聴く、アロマを焚く、簡単なストレッチなどして過ごすのも良い気分転換になります。
気持ちを切り替え、心にゆとりをもつことはセルフケアの原点であり、どんなに忙しいときでも自分を見失うことなく過ごすために必要なことです。育児、家事、仕事と何でも頑張るタイプほど、少しダラダラとくつろぐ時間を作ることをおすすめします。
一度ゆるんだほうが、またさらに伸びやすくなるように、メリハリのある生活で休む時間をとりながら、楽しくアクティブに過ごしましょう」(木戸道子さん)
すぐに思い通りの「自分の時間」を確保することは難しいかもしれませんが、「ながら」や「短時間」でも気分転換をしていくうちに、自分なりの気分転換ができるようになってくるかもしれませんね。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2025年3月の情報であり、現在と異なる場合があります。
木戸道子さん
PROFILE)
日本赤十字社医療センター 第一産婦人科部長。多くの出産を扱う病院に勤務し、母子の健やかな出産を応援している。みずから3人の男の子を育てた経験からも、妊産婦、働く女性に親身なアドバイスを行っている。著書に『働く女性のためのマタニティ・ダイアリー―ママになるまでの10カ月手帳』(梧桐書院)、監修に『マンガ解説 よくわかる! 妊娠と出産』(学研プラス)などがある。