モデル・静まなみ、育児の悩みは夫・武田真治に相談。妊娠33週で破水し、1700gで生まれた長女は、1カ月のNICUを経験して・・・
モデル、俳優として活躍する静まなみさん。2020年7月に、俳優・タレントの武田真治さんと22歳差で結婚し、話題になりました。第1子の妊娠時には雑誌『たまごクラブ』の表紙に登場した静まなみさん、現在は、1歳10カ月の女の子のママとして育児に奮闘しながら、仕事をする日々を送っています。毎日の子育てや悩みや、娘さんの妊娠・出産時のこと、また武田さんとの子育てについてお聞きしました。
全2回インタビューの前編です。
長女との日課は、毎日2回の公園通い。SNSの投稿を見て、成長を比べてしまうことも
――最近の娘さんの様子を教えてください。
静さん(以下敬称略) 娘は1歳10カ月になり、毎日公園へ行って走りまわって遊んでいます。会った人にバイバイができるようになったり、車を見て「ブーブー」と言ったり、できることも増えてきました。家の中でも、「ブーブー」と言いながらおもちゃの車に乗って走りまわっていて、すごく活発なほうだと思います。
体力を消耗しないとなかなか寝てくれないので、1日2回は公園へ行って遊びますし、家の中に滑り台を設置して、家の中でも体を動かせるようにしています。
私が想像していた女の子とは、ちょっと違いました(笑)。公園や外出先で、ふざけて地べたにベタ〜と寝っ転がっちゃったりするんですよ。
娘の活発でおてんばなところは、私の小さいころに似ていると両親に言われました。兄が1人いるのですが、子どものころから鍛えられて育ったので(笑)。逆に真治さんは、お姉さんと妹さんと女の子に囲まれて育って、おとなしい性格だったみたいです。
――娘さんの子育ての中で、悩みはありますか?
静 赤ちゃんのころは、夜は比較的よく寝てくれる子だったんですけど、1歳を過ぎたころから、「夜驚症(やきょうしょう)」のような症状が出てしまい、ひどかった時期がありました。夜中寝ていると突然目が覚めて、異様なほど泣いてしまうんです。そうなると、抱っこしてもなかなか泣きやみません。本人も、起きているのか寝ているのか、よくわかっていないような感じでした。
調べてみると、昼間の刺激なども影響しているということでした。1歳を過ぎて歩き始め、いろいろと視野が広くなってきたことで、こういう症状が出るようになったのかもしれません。
最近は、泣いて起きることもほとんどなくなって、夜もしっかり寝てくれます。たまに、おなかがすいて起きてしまうことがあって、そういうときは、生活リズムが夜型の真治さんがミルクを作って飲ませてくれます。
――子育ての悩みは、だれかに相談していますか?
静 母に相談したり、先輩ママであるいとこに相談したりしています。
実は娘は、1700gと小さく生まれたので、しばらくは標準よりも少し体が小さめだったんです。でも、その後は順調に成長して、今は標準的な体の大きさになってきました。
今って、いろいろなSNSなどで、お子さんの成長を投稿している方が多いですよね。それがどうしても目についてしまって、自分の子どもの成長とついつい比べてしまうんです。「もしかしたら、うちの子は発達がゆっくりなんじゃないか」と、心配になってしまうこともあって…。なるべく比べないようにはしているんですけど、成長に関しては自分が心配性というところがあって、どうしてもネガティブにとらえがちになってしまうんです。
そういうときは、真治さんにすべて言うようにしています。そうすると真治さんがいろいろと調べて、それを共有することで、なるべく私の不安を取り除こうとしてくれます。
心配性な私に、真治さんは「全然、大丈夫だよ!」とか、あっけらかんと返してくれます。そういう言葉を聞くと、ちょっと安心できますね。
前半はつわりで入院、後半はおなかの張りで安静に。トラブル続きのマタニティライフ
――娘さんを妊娠中の時期、静さんの体調などはどうでしたか?
静 妊娠初期の7週目ぐらいからつわりがひどくなってしまって、ほとんど何もできない状態でした。ひどいときは、1週間で体重が4〜5kg減ってしまったんです。食事はもちろん、水分もとれない状況で、つわりとしては重症だったようです。それで、病院に行って検査をしてもらったら、ケトン値が上昇しているということで、即入院となってしまって。
妊娠中ということもあって、あまり薬を使うことができなかったので、吐きけ止めの点滴をしてもらいながら、とにかく病室の中で1日時間が過ぎるのを待つという日々でした。まだ妊娠初期だったので、妊娠している実感がほとんどなく、ただただ具合が悪いという感じで・・・。それこそ、胎動があったりすれば、「頑張らなきゃ」という気持ちになったかもしれないんですけど。
スマホを操作していても気持ちが悪くなってしまうし、テレビを見ていても、食事のシーンが出てくると、それを見てまた気持ち悪くなる・・・。たぶん、当時はメンタル面でもやられていたのかなと思います。
つわりがかなり重かったので、真治さんは本当に心配していました。子どもがどうという前に、私が死んじゃうんじゃないかと怖かったみたいです。
――つわりでは、どのぐらい入院したんですか?
静 結局、3週間ほど入院しましたが、退院する当日も吐きけはひどくて。さらに、ケトン値の数値もまた上がっていたんですけど、何かあったらすぐに受診をするということで、退院させてもらいました。
もちろん、入院していれば、先生や看護師さんがいる安心感はあるんですけど、結局、毎日吐いて過ごすだけの日々が続いていたので、家でリラックスできるほうが気持ち的にもいいかなと思ったんです。
その後も、気持ちが悪い状態が安定期まで続きました。そのころ、真治さんが舞台で地方に行くことが多かったので、実家の両親に来てもらったり、まわりにサポートをしてもらったりしながら、なんとか安定期まで乗りきることができました。
安定期に入って、少し症状も落ち着いたからと、安産祈願に行ったんですけど。その行く途中でも、「具合が悪くなるんじゃないか」とか「また吐いたらどうしよう」とか、いろいろ不安になってきてしまって。今まで普通にできていたことが、なかなかできなくなってしまいました。
ただ、私が飲んだり食べたりできなくても、おなかの赤ちゃんは本当に元気に成長してくれていて、それだけが救いでした。
――安定期を過ぎてからは、症状はどうでしたか?
静 気持ち悪さは多少残っていたんですけど、少しずつ食べられるようにはなっていきました。
つわりがやっと落ち着いたと思ったら、妊娠後期には、息苦しさが続いたり、どうきがあったりしましたね。あとは、おなかが張りやすかったので、ずっと安静にしていました。
33週のときに、破水してしまって・・・。そのとき、真治さんがちょうど家にいたんですが、真治さんはすごく不安そうでした。私は、出産の始まりについてある程度は調べていたし、覚悟はしていたので、意外と冷静でいられました。
そしてそのまま、緊急入院に。出産にはちょっとまだ早いので、なるべくおなかにいてほしいということで、張り止めの点滴をしながらの入院になりました。1週間ぐらいはおなかの中で成長するのを待って、34週で陣痛促進剤での出産をすることになりました。この張り止めの点滴の副作用がひどくて、手が震えるぐらいのどうきがあり、夜は眠れないほどでしたね。
出産は、実家のある群馬へ里帰りを予定していたんです。だから、実家に入院グッズや産後に使うものをすべて送ってしまっていて・・・。結局、つわりのときにお世話になった都内の病院での出産ということになり、入院グッズなども送り返してもらうことに。群馬での病院では無痛分娩を希望していたんですが、1週間前に破水をしていることもあって、無痛分娩では難しいということで、和痛分娩での出産になりました。
1700gと小さく生まれた長女は、1カ月NICUに入院。その間で自分の体調を万全に
――思いがけない形での出産になってしまったんですね。その後はどうでしたか?
静 真治さんはその当時、大阪で舞台中だったのですが、ちょうど出産のタイミングで東京に帰ってくることができたんです。だから、朝からずっと付き添ってくれました。朝6時に陣痛促進剤を入れ始めて、午後2時には無事に生まれました。
思いがけない早い出産になってしまったので、私も真治さんも、出産当日はすごく不安な気持ちで迎えたんですけど、生まれた直後に大きな泣き声を聞いたときには、安心しました。ただ、1700gと小さめだったので、そのままNICUに入院しました。
――娘さんはNICUに入って、どのぐらいで退院できたんですか?
静 体重が2300gぐらいになったら退院しましょうというお話で、結局、1カ月ぐらいはNICUに入院していました。少しずつ母乳が飲めるようになってきたので、私は自宅で搾乳して、それを病院まで届けるという日々でした。
生まれた直後は、本当に小さくて、触れただけで骨が折れちゃうんじゃないかというぐらいに細かったんですけど。でも、「この子は絶対に大丈夫」という、よくわからない安心感がなぜかあって。NICUには看護師さんもいてしっかり見てもらえるし、まずは、自分の体調を万全にすることに集中して、それから迎えに行くことにしました。
産後、あちこち痛かったり、全身にじんましんが出てしまったりして、病院通いもしなければいけなかったので、その後の子育てにとっても、この期間があってよかったのかなと。
娘がNICUから退院して、3人での初めての暮らしが始まってからは、何もかもが初めてなので、いろいろなことにおっかなびっくりという感じでした。ただ、母親が来てくれていたのと、母は看護師をしているので、その点では安心して子育てができたと思います。真治さんも一緒に、母から子育てについて教えてもらいました。
お話・写真提供/静まなみさん 取材・文/内田あり(都恋堂)、たまひよONLINE編集部
モデル業と歯科衛生士を両立させながら、初めての子育てにも奮闘する静さん。娘さんの成長のことなどで悩んだときには、必ず、武田さんに相談をして、夫婦で気持ちを共有していると言います。小さく生まれた娘さんも、今では標準的な大きさにまで成長し、毎日公園や家の中を駆けまわっているそうです。
後編では、武田さんとのなれそめや、22歳という年の差での結婚についても聞きました。
静まなみさん(しずかまなみ)
PROFILE
1994年、群馬県出身。モデル。俳優。『2017トリンプイメージガール』に選出され、25代目イメージガールを務める。モデルとして『美的』『VoCE』『with』『JELLY』などさまざまな雑誌に登場。歯科衛生士の資格ももち、芸能の仕事と両立している。2020年7月、俳優の武田真治と結婚、2023年6月に第1子となる女の子を出産。
●記事の内容は2025年4月の情報で、現在と異なる場合があります。